Aondroid Open Source ProjectがAndroid 10を発表、即日Pixelシリーズに供給開始。新機能一覧

Android Open Source ProjectはGoogle Androidの最新版、Android 10(開発名Q)を正式発表し、IFA前に何とか間に合わせた形となった。
これから、ソニーやサムスン、OPPOなどはIFA向けにデモ機の準備を行うと、ギリギリか、少し間に合わずβ6で公開して、開催中のどこかで多少不具合があっても入れ替えるかぐらいに落ち着くと思われる。

まあ、今回はβ6提供中の段階で9月リリースのホットフィックス情報(更新)も出しているので、当初の予定では8月の早い時期にはRTMビルドが完成する見込みだったが、β6(8月前半に6が出ているので、当初はそのタイミングでRTMを予定していたと思われる)を出さざる終えない何かがあったのだろう。この辺りの柔軟性は、Android 5.0の失敗をうまく生かしているのかもしれない。まあ、今後Pixelで不具合が出ないならという条件は付くが……。


<Android 10の新機能>

Android 10の新機能は、5G対応、eSIM/eUIMの複数化などのハードウェア新機能に加えて、セキュリティ、マルチメディアなどで多くの更新が行われている。特に、大きな更新点は、システムコンポーネントとモジュラー(組み立て型/保守交換対応)化が更に進んだことだろう。

Androidでは、4.0辺りから、Google Play開発者サービスなどが個別提供されるようになったが、Android Run-time(ART)を始め、Conscrypt(暗号化)にDNS解決機能(リゾルバー)、ドキュメントUI、ExtServicesなどなどで積極的にモジュラー化が行われているようだ。これにより、OTAアップデートをする側にとっては、アップデートモジュールのテストや実装コストを下げられ、早期にアップデートを供給できることが期待される。

これは上記の変更にも起因するのだろうが、Application Binary Interfaceの追跡管理も強化改善されている。

また、Virtual dynamic shared object 32bitを64bit環境で再びサポートしたようだ。これによって、システムへの呼び出し頻度を減らしたり、64bitで行っていたコールを減らすことによるパフォーマンスの改善が期待される。

処理言語系の変更点などもいくつかあるが割愛する。


利用者が利便性を得られる機能としては、既にハードウェアによっては個別対応済みのものもあるが、

追加されるのは、

HDR10、VP9、HDR10+を再生が標準でサポートされる。
テキストの自動分類機能と言語検出機能をサポート。→字幕生成機能等に利用されるLive Caption関連と思われる。
ミャンマー語にミャンマーで主流のフォントが追加された。
アプリアイコンを非表示にする際の制限(非表示に出来ないルール-主に管理機能と管理者向け)が4つ追加されたこと。
設定にカスタマイズ可能なタイムアウト設定が追加された。
顔認証機能に最新のセキュリティ技術を用いたカメラフレーム処理を実装したこと。
デバイスロック機能の強化。
オーディオコーデックの抽象化にエコーキャンセル、ノイズ除去、ノーマライズ(ゲイン調整)などのキャプチャリングに対する前処理要素が追加。
192KHzオーディオを標準処理の対象に追加、7.1ch(8chオーディオ)のサポート。
オーディオフロート処理のサポート。
混合トラックは32→256へ増加、オーディオに割当可能なメモリーの最大は4MB→32MBになど強化(主に開発者向け)。
オーディオプレイバックキャプチャリングと呼ばれるAndroid画面上の音声だけをキャプチャーする命令の追加(使うにはそれを使うアプリが必要)。
MIDIシンセ音源対応
顔認証の項目と連動するが、プライバシー強化のための権限が追加されている。
Android標準のカメラアプリには上記に伴う権限厳格化が行われた。
複数カメラが搭載されている場合に、使うカメラを制限し非表示にする機能への対応。
HEIFイメージへの対応。
モノクロカメラ及び赤外線カメラに対する処理パラメーターの追加。
緊急電話番号(連絡先)のサポート改善に伴いETSI TS 122の規定に基づいた緊急電話番号日本では119、110への通報処理がより容易になるように改善されているようだ。どうも、SIMや接続している回線などの情報から緊急連絡先データベースに該当する番号に繋げる機能もサポートできるようだ。(但し、ハードウェアドライバー等が対応している必要がある)
グループ呼び出しAPIの改善
リモートSIMサポートメソッド追加。
Multi-eSIMへの対応。即ち、物理SIMカードレスで2つ3つのeSIMを内包した製品も出せるようになるようだ。
通知状態(ステータス)エリアに5Gアイコンまたは5G+の表示を正式サポート。
通話用アカウントの作成機能対応→複数のSIMが刺さった状況の下で通話無料の通話専用のSIMを常に使う設定が出来る。但しこれはオプション機能
モバイルネットワーク設定の移行(運輸関連の企業向け)
Wi-Fi品質評価の改善、機能追加
キャリアWi-Fiに自動接続
DPPに基づくWi-Fi Easy Connectサポート
Wi-Fi低遅延(Low latency)モード対応。
WPA3正式サポート
Wi-Fi Direct機能に対応。
MACアドレスのランダム化(仮想化)がデフォルトで有効になります。→Macアドレスフィルタリング利用者は注意が必要かも。
Passpoint R2サポート(システム管理者向け/EAP-TTLSプロファイルの簡単組み込みをサポートする機能)。
Vulkan 1.1の追加機能。
EGL1.5サポート。
パフォーマンスリフレッシュレートのサポート(オプション)。
主にAndroid Auto向けに開発されたジェスチャーナビゲーション(オプション)サポート。
主にAndroid Auto向けの車両固有拡張機能サポート。
機械学習/ニューラルネットワーク向けのAPI強化
センサーHAL2.0サポート。
全てのセンサーオフ(開発向け機能)設定の追加。
AV1ビデオのソフトウェアデコード対応。
プライバシーに関する設定の強化-連絡先をアプリ共有する際に相関情報提供はされなくなる。
アプリ内でのユーザー権限にトライステートロケーション機能追加→9までは常に許可する/拒否の2つだったが、「使用中(フォアグランド実行中)のみ許可」が追加されるので、GPSなどの情報をリアルタイムで取得されるリスクを低減出来る。
バックグラウンド動作時のアクセス状況のリマインダー(保持/保存/確認)機能搭載。
バックグラウンドアプリの起動制限厳格化(上記を含む開発者向け設計命令の追加)。
アプリのサンドボックス化を強化し、ファイル共有の厳格なガイドラインが設定された。
クリップボードアクセス制限やクリップボード使用時にユーザー通知する機能を追加。
バックグラウンド実行中ランタイムアクセス時に動作認識ダイアログが表示される。
ユーザーデータチェックポイント(User Data Checkpoint)機能→OTAアップデートに失敗した際に、ロールバックする機能が強化、改善された。

<廃止された機能>

Android Beam(NFC)はOS上からは事実上廃止。

等となっている。
まあ、廃止については戻るボタンなどがなくなるとか、細かい操作面での差はいくつかあるようだ。ただ、Androidの場合、操作性で困る事はアップデートで減ることが今のところ多いので、気にする必要は無さそうだ。

尚、上記を見れば分かるがこれは、あくまでOS側で対応する機能である。一部の機能は既に9 Pie環境や8.x Oreo環境でも端末開発メーカー側で個別に設計して対応しているものが含まれている。その部分がAndroidの個性であると同時に、その個性で使われる率が上がっているものが、積極的に採用されやすいのがAndroidの特徴である。

尚、最初に書いたが即日アップデートは、Google端末で開始されている。また、Android One対応の製品でも、メジャー更新対応期間中の製品は、今年中には始まるだろう。その他のキャリア製品では、グローバル版のOPPOやソニーなどのスマホは今年中に始まると考えられる。一方で、キャリア版の日本スマホは、早くても今年末で、大半は来年初頭以降だろう。2年更新(2世代)アップデートなので、Oreo世代で登場したスマホまでは、10まで上げる対象となる可能性が高いはずだ。

それ以前の製品群は、メーカーの気分次第で更新されるかどうかが決まるだろう。

尚、Android 10の保守期限は、今の毎年1バージョン提供のスタイルなら、

2020年までLatest(最新)となり、2020年に次のバージョンが出れば、機能更新フェーズへと移行する。
2021年に次々のバージョンが出ると、メンテナンス(セキュリティアップデートのみ)になり、最新アプリの開発APIからその年の秋以降は外れる。
2022年に翌々々バージョンが出ると、保守は終わり、その翌年までに一部アプリはサポートを終え始める。
2023年に翌々々々バージョンが出ると、1年遅れるため既存アプリの大半がサポートを終了する。

即ち、2022年8月~9月頃に保守が満了すると考えられ、その1年後ぐらいに移行期間が終わり、使っているアプリもアップデート提供が減ってくるはずだ。
即ち3年保守+頑張って1年今使っているアプリが使えるぐらいである。
尚、OTAのセキュリティアップデートの提供判断は製造メーカーに委ねられているため、例え10のハードでも、2022年までセキュリティパッチが提供されるとは限らないことに注意が必要だ。

ただ、モジュラー化をどういう意図でどこまで進め、応用するつもりかが分からないが、ART(Android Run Time)のモジュラー化が始まったことで、もしかするとサポートライフサイクルや、セキュリティライフサイクルが今後変わっていくかも知れない。それを期待したいところだ。




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