Apple T2チップHEVCエンコードの利点と限界……これは、T2チップの限界なのか?

ITmediaの記事(MACお宝鑑定団の提供記事)である。読めば分かるがタイトルを考えると非常に残念な記事である。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1812/12/news063.html

私はMacを現在持っていないので、これらのエンコードアプリケーションがどういうものかは理解していないのだが、比較以前にこれ意味があるの?というツッコミをしたくなった。AppleのT2対応製品を使っていてAppleが大好きというわけでもないが、これはちょっとAppleやIntelに同情したいレベルだ。


H.265でエンコード、ハードとソフトで容量が変わるようなエンコーダーというのは評価基準としておかしいと思わなければいけない。いや、100歩譲って当該のアプリケーションソフトウェア評価(この場合はT2の評価ではなく、エンコードしたソフトの評価になる)をセットで行うという点でそれは仕方ないものだとしよう。それならそれで、画質評価が要るだろう。

画質の客観評価もなしに、容量あまり変わってません、フォーマット(書式、仕様)変更だけみたい……というだけなら、テストをしなくても、エンコーダーの仕様を開発元やAppleに確認すれば分かりそうだ。


<本来ならビットレート指定でやるべき話>

エンコードの特性や性能、性質評価で、利点と限界をはっきりさせるなら、ビットレートを指定できるアプリケーションを使って、条件を同じにした上でやるべきだ。でなければ、エンコードの利点や限界は分からない。

そもそも、トランスコーダーならともかく、エンコーダーと言うなら「仕様変更だけでしたまる」ではエンコードの利点と限界(欠点)の前にエンコーダーとしてのスタートラインにも立っていない状態になってしまう。

それを証明する部分がある、この記事で私が疑義があると感じた場所だ。

それは、IntelのQSVの部分である。

まず先に説明するとPC(Windows)でQSV対応したエンコーダーを使うと、トランスコードだけではなく、ビットレート指定でのエンコードもIntel SDKで開発出来るAPI仕様で示している範囲内なら高速に出来る。
画質は、ソフトウェアより低いがビットレートを指定すれば容量は小さくなる。また、大抵ののアプリケーションはH.264→H.265で同じ画質を指定すると、容量も若干減ることが多い。しかも、近年はかなりハードウェアエンコードでもパラメーターを弄ることが出来るようになった。

しかし、この記事ではIntel QSVでさえもトランスコードになって「ファイルサイズは元ファイルよりも大きくなる。」と書かれている。おかしいだろうこのエンコーダーと普通ならなるはずだ。Windowsで動画編集をしたことがあり、QSVを使ったことがある人なら……。


ここから見えるのは、当該のエンコードアプリケーションの内部パラメーター設定(エンコードソフトウェアの機能設定)が不十分だということを意味している。要は、ハードウェア変換は一応出来るが、ハードウェア向けのSDKで提供される十分なカスタマイズコードを利用して細かな最適化をしていないことが分かる。ビットレート固定の決め打ちでエンコードしているのだ。ただ、ハードという選択肢も形だけは作っているという訳だ。
そして、QSVのH.265で容量が増えることがあるとすれば、トランスコードでもなく何らかの条件によってビットレート決め打ちでの再エンコードをしている可能性が高い。これは、ハードウェアの限界ではなく、単純にソフトウェア(使っているアプリケーションソフト)の限界であると判断できる。長く使われているQSVでそのレベルだと、最新のT2でどうなるかは……。

まあ、これを擁護すると、こういう記事になるのも仕方がない面も、Macではあるのかもしれないが。


<ビットレート指定が出来ないMac系アプリ>

Windowsの動画編集ソフトでは、ビットレート指定が出来るものが昔から多いが、Apple純正のアプリでは昨今指定が出来ないものが多いようだ。FFMpegやPremiereなどでは出来るが、Final Cut Proでさえも指定はないという話もある。

その結果が、これだとしたら残念過ぎるが、そう考えるとこのような記事を書いてしまう人が出てくるのも仕方がないのかもしれない。素人なら……。

ただ、Macとしてそれが本望なのか?というとこれはシェアを落としかねない問題である。

昔なら、動画編集、写真編集、画像制作(CG)ならMacと言われるほどカラーマッチングが容易で操作性も優れていてプロが多かった。むしろ、こんな内容をWindows使いの素人が記事にしよう物なら、マカーはWindowsユーザーはこんなだからダメだと言われるレベルだったが、最近の国内マカーは、iPhoneユーザーのようなカジュアルな流れになっている。その結果がこれかもしれない。

それは、Macを愛する記事書きが自分で、Macの評価を自ら落とすことに繋がるだろう。この手の記事が増えていくとは将来的にAppleに暗い影を落とすことになりかねない。


別にこの記事がフェイクとは言わないし、結果はそうでている以上、内容そのものに間違はないと思う。ただ、これではソフトウェアのせいでハードウェアが可哀想な結果になっている可能性も残る。ソフトウェアがハードに最適化されていないことも考慮して、より高度なビットレート指定が出来る編集ソフトを試してみたりして、リベンジしてほしいものだ。

まあ、この記事も代表的なエンコードアプリでは今はこうなるぐらいなら、十分なのだが……タイトルとマッチしていない。


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