豚肉生食禁止:「生の方がおいしいのに」客から惜しむ声-生レバーについて考える
これは、現代に生まれた文化である。その昔は、肉を焼いて食べる文化が生まれる前や、何らかの理由で火がおこせないなどがあれば、そういう事もあったかもしれないが、肝は基本的に乾燥させるか、焼いて食べるのが昔から一般的だった。魚にしても、酢、麹などで浸けて、寝かせることも多かった。
いわゆる、長い歴史がある文化ではなく、これは生鮮加工処理ができるようになってから生まれたものである。
http://mainichi.jp/select/news/20150527k0000e040219000c.html
特に、豚は普通は火を通す。
何故、豚までと嘆く人がいるのかというと、実際中(あた)ったことがないというのが一番大きいのだろう。多くの人は、食べ物で病気になるというと、食中毒を思い浮かべるため、中らなければ問題ないと思う人が多い。そして、魚などのように新鮮なら大丈夫という考え方も結構聞かれるのである。しかし、それとこれとは違う。
<E型肝炎は発病までの潜伏期間がある>
英名はhepatitis Eと呼ばれる。肝炎ウィルスにはA~G、そしてTTという種類がある。
E型肝炎の感染経路は、生水(日本の水道水では塩素系殺菌が行われているため感染することはない)、生魚、生のジビエ(イノシシ、鹿、熊、ウサギなど)、魚などが感染源となる。
汚染された生き物を食べた場合、主に内臓にそれは多く生息することが知られている。即ち、肝は例え魚であっても、動物であっても、必ずしも安全ではない。リスクがあるのだ。では、E型肝炎はいつ症状が出るのか?
だいたい発症には最短でも10日以上はかかる遅ければ、数ヶ月後になる。即ち、今日食べて明日発症するわけではなく、じわじわとむしばむのである。だから、危険なのである。尚、E型肝炎の致死率はよほど重症化しない限りは低い。
<何故豚がダメなのか、他の生食も・・・という意見もあるが?>
そもそも、日本のメディアは理由を含めて話さないから、こういう話になる。
豚は雑食であり肉も野菜も何でも食べる、結果的に草食動物の牛や馬などに比べて、汚染された生き物を食べる可能性が高いのである。要は、死骸でも小さなものなら、食べ物として食する可能性がある。だから、火を通すべきと昔からされていたのが、豚なのだ。
それを、知らず生で新しいから、ウィルスや雑菌は繁殖しないと思い込んだ料理人が、うちのは捌いて何時間なので大丈夫というのである。知らないと言うことほど、幸せで恐ろしいことはない。そして、E型肝炎になっても、彼らの責任を問われることはない。なぜなら、症状は食べてすぐには出ないから、証明も難しい。
これで、分かると思うが、金を掛けて食べて、美味しいかもしれないが、それで中れば苦しむのは消費者ばかりなのだ。ただの銭失いである。
<他の食品では肝炎ウィルスは出ないのか?>
豚に限らず生食に危険性が伴う食品はある。たとえば、イノシシも雑食だから危険だし、鹿なども野生の種は生で食べてはいけない。また、魚においても、肝などが生焼けだと、危ないものは多い。また、生牡蠣などはA型肝炎ウィルスを有する場合もある。そういう意味では、リスクは他の食品でもあるのだ。
ただ、豚はそもそも昔から火を通すことが前提だった食品を、牛の代わりに使い始めたという歴史の浅いものである。その辺りを考えると、理由は分かるだろう。他に生で食べられるものはあるのに、豚を今から普及させる理由はない。むしろ、後述するが日本食に対して悪い影響を与えかねない。
尚、刺身(内臓以外の肉や身の部分)などは肝炎については、直接的な汚染源にはなりにくい。肝炎ウィルスは主に、内臓に多く存在する。
<鮮度と汚染の関係>
最後に、鮮度との関係だがこれは、エボラウィルスに感染した動物をあなたは生で食べられるかと考えると分かり易い。汚染された生き物は、鮮度は関係なく汚染されている。即ち、捕まえた時点で病気なら、その病原菌やウィルスを殺さない限り、危険なのである。それが汚染である。また、水銀中毒などに代表される重金属汚染は、汚染された生き物を食べれば発症する。即ち、火を通そうが食べれば危険という場合もある。
鮮度とは、新鮮さである。まだ生きていれば鮮度は良い。死んで時間が経ったら鮮度が悪いのだが、鮮度が良いから美味しく食べられるとも限らない。たとえば、牛肉は若干熟成させた方がアミノ酸が増え美味しくなる。しかし、刺身は新鮮な方が美味しい。そもそもマグロはすぐに凍結しないと身が焼けて不味くなる。鮮度という点では、陸に揚げたらすぐに絞めて凍りづけにしないといけない。即ち鮮度にもいろいろあるのだ。
そして、その鮮度が良い状態が、雑菌の繁殖を抑えるという意味で使われることもあるが、逆に雑菌が生き延びる可能性も考えられるのである。
即ち、鮮度=安全ではない。それが、分からない料理人がこれを提供していることになるのだ。
これは、そのような利益だけで無知な、販売業者に対して規制を掛けて止めるということだ。
E型肝炎は本来は上下水道などが発展してない発展途上の国に多い病気だ。それが、日本の生食文化の一つだと思っている輩によって増えてしまうのは、他の日本料理にとって実は危険なのである。
日本食という海外に売り出している食文化には生食が多いだけに、日本では元々食べなかったけど安全っぽいのでというのは不味い。そもそも、無菌豚といった言葉によって、生食が可能と思っている人もいるが、一般的な無菌豚であるSPF豚(帝王切開などによって、親からの汚染を極力防いだ豚)は、無菌ではないし、あくまで生産上の衛生管理と飼育条件が他と違うに過ぎないのだから・・・。
その辺りも踏まえて、対処しているともいえるだろう。
しかし、利益さえ出れば良い。法律がなければ何をしても良い。規制しないと歯止めが利かないといった状況は、今後も続くのだろうか?これでは、何故昔から邪道とされたかを知らずに、法がなければ、大丈夫という理由でどんどんよからぬことを始める人が増え、その都度規制も増えそうである。
いわゆる、長い歴史がある文化ではなく、これは生鮮加工処理ができるようになってから生まれたものである。
http://mainichi.jp/select/news/20150527k0000e040219000c.html
特に、豚は普通は火を通す。
何故、豚までと嘆く人がいるのかというと、実際中(あた)ったことがないというのが一番大きいのだろう。多くの人は、食べ物で病気になるというと、食中毒を思い浮かべるため、中らなければ問題ないと思う人が多い。そして、魚などのように新鮮なら大丈夫という考え方も結構聞かれるのである。しかし、それとこれとは違う。
<E型肝炎は発病までの潜伏期間がある>
英名はhepatitis Eと呼ばれる。肝炎ウィルスにはA~G、そしてTTという種類がある。
E型肝炎の感染経路は、生水(日本の水道水では塩素系殺菌が行われているため感染することはない)、生魚、生のジビエ(イノシシ、鹿、熊、ウサギなど)、魚などが感染源となる。
汚染された生き物を食べた場合、主に内臓にそれは多く生息することが知られている。即ち、肝は例え魚であっても、動物であっても、必ずしも安全ではない。リスクがあるのだ。では、E型肝炎はいつ症状が出るのか?
だいたい発症には最短でも10日以上はかかる遅ければ、数ヶ月後になる。即ち、今日食べて明日発症するわけではなく、じわじわとむしばむのである。だから、危険なのである。尚、E型肝炎の致死率はよほど重症化しない限りは低い。
<何故豚がダメなのか、他の生食も・・・という意見もあるが?>
そもそも、日本のメディアは理由を含めて話さないから、こういう話になる。
豚は雑食であり肉も野菜も何でも食べる、結果的に草食動物の牛や馬などに比べて、汚染された生き物を食べる可能性が高いのである。要は、死骸でも小さなものなら、食べ物として食する可能性がある。だから、火を通すべきと昔からされていたのが、豚なのだ。
それを、知らず生で新しいから、ウィルスや雑菌は繁殖しないと思い込んだ料理人が、うちのは捌いて何時間なので大丈夫というのである。知らないと言うことほど、幸せで恐ろしいことはない。そして、E型肝炎になっても、彼らの責任を問われることはない。なぜなら、症状は食べてすぐには出ないから、証明も難しい。
これで、分かると思うが、金を掛けて食べて、美味しいかもしれないが、それで中れば苦しむのは消費者ばかりなのだ。ただの銭失いである。
<他の食品では肝炎ウィルスは出ないのか?>
豚に限らず生食に危険性が伴う食品はある。たとえば、イノシシも雑食だから危険だし、鹿なども野生の種は生で食べてはいけない。また、魚においても、肝などが生焼けだと、危ないものは多い。また、生牡蠣などはA型肝炎ウィルスを有する場合もある。そういう意味では、リスクは他の食品でもあるのだ。
ただ、豚はそもそも昔から火を通すことが前提だった食品を、牛の代わりに使い始めたという歴史の浅いものである。その辺りを考えると、理由は分かるだろう。他に生で食べられるものはあるのに、豚を今から普及させる理由はない。むしろ、後述するが日本食に対して悪い影響を与えかねない。
尚、刺身(内臓以外の肉や身の部分)などは肝炎については、直接的な汚染源にはなりにくい。肝炎ウィルスは主に、内臓に多く存在する。
<鮮度と汚染の関係>
最後に、鮮度との関係だがこれは、エボラウィルスに感染した動物をあなたは生で食べられるかと考えると分かり易い。汚染された生き物は、鮮度は関係なく汚染されている。即ち、捕まえた時点で病気なら、その病原菌やウィルスを殺さない限り、危険なのである。それが汚染である。また、水銀中毒などに代表される重金属汚染は、汚染された生き物を食べれば発症する。即ち、火を通そうが食べれば危険という場合もある。
鮮度とは、新鮮さである。まだ生きていれば鮮度は良い。死んで時間が経ったら鮮度が悪いのだが、鮮度が良いから美味しく食べられるとも限らない。たとえば、牛肉は若干熟成させた方がアミノ酸が増え美味しくなる。しかし、刺身は新鮮な方が美味しい。そもそもマグロはすぐに凍結しないと身が焼けて不味くなる。鮮度という点では、陸に揚げたらすぐに絞めて凍りづけにしないといけない。即ち鮮度にもいろいろあるのだ。
そして、その鮮度が良い状態が、雑菌の繁殖を抑えるという意味で使われることもあるが、逆に雑菌が生き延びる可能性も考えられるのである。
即ち、鮮度=安全ではない。それが、分からない料理人がこれを提供していることになるのだ。
これは、そのような利益だけで無知な、販売業者に対して規制を掛けて止めるということだ。
E型肝炎は本来は上下水道などが発展してない発展途上の国に多い病気だ。それが、日本の生食文化の一つだと思っている輩によって増えてしまうのは、他の日本料理にとって実は危険なのである。
日本食という海外に売り出している食文化には生食が多いだけに、日本では元々食べなかったけど安全っぽいのでというのは不味い。そもそも、無菌豚といった言葉によって、生食が可能と思っている人もいるが、一般的な無菌豚であるSPF豚(帝王切開などによって、親からの汚染を極力防いだ豚)は、無菌ではないし、あくまで生産上の衛生管理と飼育条件が他と違うに過ぎないのだから・・・。
その辺りも踏まえて、対処しているともいえるだろう。
しかし、利益さえ出れば良い。法律がなければ何をしても良い。規制しないと歯止めが利かないといった状況は、今後も続くのだろうか?これでは、何故昔から邪道とされたかを知らずに、法がなければ、大丈夫という理由でどんどんよからぬことを始める人が増え、その都度規制も増えそうである。
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