パンデミックを機に生まれたWindows 11。Microsoftパノス氏が語る新OSの狙いとは …… 顧客やソフトウェア開発者ではなく娘!?

PC Watchの記事である。


この記事を読んで思ったことの第一は、

娘に感化されてスマホよりPCだと言われたいから10の次にしようと思ったなら、

11があれなのも頷けるなという残念な気持ちだ。それに左右されるWindows ソフトウェア開発者の身になって考えて欲しいよ。


とにかく子供が喜びそうな目新しいものを開発したかったのだろう。
開発者が喜びそうなストア縛りの見直しをApple vs Epic Games論争の中でやれば市場は喜ぶだろう。
ついでに、スマホのアプリもストアで使えるようにすれば完璧……という浅はかさが生まれる訳である。

正直、マ社はWindowsでどういうオンリーワンを目指しているのか分からないと既に、長く見ている人は思い始めている。
特に、ただWindowsをキラキラした目で見て記事を書いている人では無く、実際にWindowsを業務で使っている人や、それを管理している人は雰囲気の不味さを感じているはずだ。

Androidのアプリが一部使えるようになり、Windowsのアプリと競合させる未来に何があるのだろうか?そもそも、これまでもWindows環境でAndroidアプリを使えないのかというと、VMを使えばAndroid x86をインストール出来、Google PlayからAndroid 9 Pie(x86版が今のところPieまでなので)までに対応したアプリは扱える。実際に、私も以前VMでAndroid x86を使っていたことがある。今はやりたい作業をおえたので削除したが。

いくつかのWindows向けエミュレーターも市場に提供されているので、必要な人はそれで楽しむことも出来るだろうし、楽しんでいる人もいるだろう。それを需要として、アプリケーションソフト等を作っている開発者もいるのだから。

それを、Windowsに組み込むと言うことは、Windowsのアプリとそれを競合させるということだ。そもそも、Google Playもマ社と同じようにストア外の課金禁止方針を見直しており、今後も消費者や開発者のために検討していくとしているからWindowsがそれをやって囲い込めるとは限らない。本来なら、Windowsのアプリを増やす為だけにAndroidが動くなんて戦略は取るべきではなかったのだ。


<マ社はWindowsアプリケーションの将来を見ているか?
                    開発者に目を向けているか?>

マ社の統合開発プラットフォームであるVisual Studioは確かに完成度が高く、私も使ってきた。しかし、だからWindowsアプリが普及しているわけではない。これらで作られるソフトやアプリの多くは、徐々にWindows向け以外での展開を目的としたものに変わり始めてしまった。
そして、今はVSが昔ほど重宝されなくなる事態も起きつつある。子供がWindowsより学習環境にChrome OSやiPad OS,iOS,Androidを使い始めたことで、時代が変わり始めているわけだ。

そして、今までWindowsを使ってきた人にも考え方に変化が生まれている。それは、Windowsはアップデートの度に開発者を苦しめるという負の感情だ。これに目を向けずにWindows 11を開発したとしたら開発者は本気でWindows11以降でそっぽを向くようになる恐れもある。

何が言いたいのかというと、今や一般消費者でも言っていることだが、Windows 11を登場初期から入れたいと思う人が世界的に、少数派になり始めていることにもっと脅威を感じろということだ。

発表から3ヶ月の最短でWindows 11がRTMになるから凄いOSなんてWindows向けのソフトウェアを開発している人々はだれも思っちゃない。せいぜいそういうのはソフトウェア開発の現場出身ではなく、文系で営業などからのし上がった経営陣ぐらいがそう思っているか、マ社の営業や開発とべったりの事業者で先行情報を積極的に貰える企業がそう思っているだけだろう。

ハッキリ言えば、Windows 10以降で問題なのは、validation(検証)の時間が短すぎるため、バグチェックも出来ておらず、製品版がベータテストになっていることにある。その結果何が起きるかというと、登場後に消費者から苦情が来るのだ。動かないじゃないか、エラーが出る。動きがおかしい。

それに、ソフトウェアメーカーが翻弄されるため、無駄にコストが掛かるのだ。Windows 10の最初のバージョンは、発表から1年以上掛けて完成度を上げてから出荷したが、その後のWindows 10はIPのユーザーが減ってきたこともあり、急激にその品質が悪化していった。年中βのような状況になったのだ。最初のIPが上手く行ったから社内の専業バグチェックチームのコストでも抑えたのだろう。

その結果、製品になってからOSが問題なのか、ソフトウェアの互換性の問題なのか分からない不具合が頻発するようになった。
そして、消費者は、アップデートを躊躇うようになり、メーカーはすぐにアップデートはしないでくれと言うようになったのだ。こんなOSにアプリケーションソフトを供給したいと思う人は残念ながら少ない。

マイクロソフトのOS開発担当者は3ヶ月で出荷を決めた訳だが、逆の発想なんだと思うが……。ちなみに、Androidは最初のディベロプメントべータから4-6ヶ月掛かる。


何故、Chromebookが普及するか、iPadOSが普及しているか、Ubuntuなどが普及しているのかというと、少なくとも今のマ社ほど酷くはないからだ。UIを毎回毎回気分で変更して、Classicを残すことすらしなくなり、これからは3Dだとペイントアプリを2つにして、3Dだけにするぞと意気込んだものの、3D版に2Dで親しまれたUIは組み込まず批判を受けて失敗し、3Dの方をLegacyにしてみたり、ビル・ゲイツ時代にもこういうことは確かにあったが、彼の場合は1度やると決めたものは、必ず欠点を探し出し良いものをくっつけて統一していたのだ。

3Dをやるなら、2Dのペイントの操作性を残して3Dの機能を最終的に同じアプリに統合しただろう。UIを変更するなら、少なくとも1世代はClassicを残しただろう。それで評価が悪いなら、Classicから良いところを組み込んだはずだ。Windows 10の最初まではビル・ゲイツが責任者ではないが居たから、時間を掛けて昇華したのかも知れないが、その先は離れていき、今のような形に向かって来た。

そして今、Windows 11はOSとしてはAppleの最悪期であるMac OS 9時代に向かっているようにも見える。


フリークは喜ぶが、中身はデタラメだ。凄い凄いと褒めている人もいるが、その多くは開発経験のない記事書きと、スポンサード、後は側だけ見て喜んでいる人だ。このOSの現実は今のままだと未来がないだろう。今は、まだシェアがPCでは圧倒的だから選ばざるおえないだろう。しかし、この先が果たしてWindowsを必要とし続けてくれるかは分からない。

Windows 11の次で11と同じように娘に言われたから考え直したような内容であるなら、このOSのシェアは大きく落ち込み始めると見ている。

何故なら、今後もアップデータが続くとしてアプリケーション開発者に11、12、13と何が残り、何が新しくなると思っているのかという未来は全く示されていない。Whistler(XP)の次はLonghorn(Visita)、Longhornの次はBlackcomb(7)と言っていた時代が懐かしい。


<今は業務でもWindowsしかないだろうが……5年後は分からない>

Windows 7が登場した時、多くの人はWindows 10が出る未来を想像していなかっただろうし、2020年にChromebookやiPadOS/macのトータル出荷が文教用の教育端末でWindowsを世界的に上回り始めるとは思っていなかったはずだ。米国の文教用に至ってはChromeの単体でWindowsを上回りつつあるという話も出ている。

それで学んだ彼ら、彼女らが、5年後10年後に大人になって市場で働くわけだ。20年後には親になっているだろう。彼らは今のWindowsの将来を選ぶのだろうか?今のWindowsの開発方針で。

むしろ、今のWindowsでは厳しいのではないかと私は思っている。何せ、開発メリットがないからだ。マージンが安いとか高いとかじゃないのだ。元々Windowsが市場で最も普及した立役者は、素人プログラマーや日曜プログラマーのフリーソフトウェアやNetscapeと競ったInternet Explorer対応のサイト開発からだった。Vectorなどのサイトが流行った時代があったからWindowsが普及したとも言える。もちろん、大手メーカーや中堅のソフトハウスが挙って開発したのもあるが、そのソフトハウスで働く人も、結局は最初は自分でコードを書いたことから始まっている。

今、スマホでAndroidやiOSが普及しているのもフリーソフトや広告型のソフトウェア(アプリ)が多く、それらのコードの勉強をしている人が多いからだ。Chromeなどが普及しているのもそこにある。クラウドアプリが生まれているのも、それが便利で普及すると見て勉強している人が多いからである。

Windowsにそれはあるのかと言われると、残念な事にWindows 11でも特別示していることがない。Armでみたいな話ぐらいしか……。それだけを示すならまだプラスだったが、何度も書いているがマイナスも大きい。

Androidアプリとの役割の違いをマ社は開発者に説明していない。
だから、開発者は寡占状態に向かっているアプリやゲーマーが楽しむゲームなどではまだ沢山の開発者がいるが、新しい物が入ってくるには厳しい状況を継続することになった。むしろ、Amazon経由のAndroidで悪化させている可能性もある。


<最大の問題は誰を見ているのか?>

マ社はいつのまにか向いている目が、OSを新規で買ってくれる人とか、そういう方向を向くようになったように見える。デスクトップシェアは圧倒的なのにである。Windowsというソフトウェアを使っていない人に売ることが目標になったのだ。
だから、UIを変えれば売れるだろうとか思ってしまったのかもしれない。


しかし、そもそもの話として、デスクトップシェアはWindowsを使っていない人よりも今のマ社のシェアの方が大きいことを忘れているのが1点ある。

次に、OSの仕事は、自社のペイントが使えるとか、メディアプレーヤーが動くとか、UIが刷新されて新しいとかではない。本当の役割は、ハードウェアの違いを吸収して、アプリケーションソフトをハードウェア毎に調整しなくてもよい状況にするためのものだ。その過程で、新たに出来ることが増えたら、それを付属のツールやアクセサリに応用してこんなことが出来るよと、開発者にお披露目するためにUIなどのデザインが変わっていくのだ。

Android12でスプラッシュスクリーンにアニメーションが使えるとか、ウィジットの角を丸くできるとかそういう小さな違いが追加されているが、本来はそれだけでも開発者は開発したくなるのだ。もし、それを大々的に見せたいなら自社の標準アプリをそれ対応で設計しておけば、それを見た開発者が、使って見ようかと思うかもしれない。

それが、OS付属やUI変化の元々の意味だったのだが、今のマ社はただの他社の後を追うことしか考えていない。

他社のアプリやUIを飲み込めば使って貰えるだろうとか思っているのも、主にシス管などから評価が高かったterminalの成功などがあり、見誤った可能性がある。そもそも、WindowsでAndroidアプリが動いても、操作性がAndroidに劣れば評価は落ちることも忘れているし、操作性が良くてWindowsアプリと競合してしまえば、Windowsアプリは増えない。

AndroidアプリをAmazon/Google Play向けに作った方が、Windowsでも動くAndroidアプリになりコストは削減できるからだ。

UIを刷新しても付いていけない人は、Windowsを見限るだろう。何せ、1世代おきにUIが刷新されているようでは厳しいからだ。少しずつの変化ならともかく、タイルにして見たり、タイルなくしてみたり、中央に寄せてみたり(左端にも移せる)、メニューを開いたらピン止めしか表示されないとか……。ここまで大きく毎回毎回変えてくるのはWindows 8、10(これはタブレットモードが8モードだった)、11ぐらいだろう。

これも、WindowsにライバルといえるようなOSがまだ十分に居ないからだろうが、このままの中途半端さで側だけ格好良く決めて11、12と進むなら、マ社のWindowsは5年後10年後にシェアを落とすだろう。

シェアの減少に勢いが付くのはまだ先だろうが、もしそれが起き始めたら、立て直すにはビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズのように、開発者がソフトを開発しやすいOSとしての長期的視点も熱意を持って考える人が出てくるまで落ち続けるだろうと思われる。

だから、私の中でWindows 11はmacOSが8や9で落ちていったあの状況に重なって見えるのだ。12辺りでこれと同じ事をやれば、多くの人がそう思うかもしれない。

Windows 12ではもう少しWindows 12で開発する人が、お金などだけのメリットだけではなく、安定性・信頼性・先進性の面で評価出来るOSを考えると同時に、派手なUI改革など要らないから、堅実に評価されるOSを作ってくれることを切に願う。そして、その先のWindows 13ぐらいまで見据えた未来(多少13の方向性が変わっても良いから1世代先のビジョンは示すべきである)も示すべきだろう。それは、先進的なオペレーティングシステムプラットフォームとしての未来であり、Windowsの上に乗っかるアプリやUIの未来ではないということも合わせて書いておく。
まあ、出来なければ今よりも開発者が離れ始めるだけのことだろう。

ちなみに、このWindows11の発表で最も成功する可能性があるのは、MicrosoftではなくAmazonだろう。何せ、WindowsのAndroidアプリの操作性が良ければ、ストアアプリの市場が活気づき、充実する可能性があるのだから。まあ、上手く行けばの話である。



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