ゲーム会社、任天堂スイッチの4K対応ソフトを開発中-機材配布……半導体不足もあるが、歩留まりの問題も考えられる。

ブルームバーグの記事である。


Nintendo Switchの4K版は開発されていたか、今も開発されているという記事だ。
その証拠に、開発キットの候補版が一部で供給されているという話のようだ。

ただ、実際に製品が出るのかは分からないというのが、この記事に書かれていて、もしかすると出て来ないかもしれないという内容だ。
全ては、半導体不足や輸送サプライチェーンがコロナによるロックダウンで寸断され輸送貨物のバランスが崩壊したことが原因だ。


<半導体を使う全ての商品で価格上昇が続くが……
                      それだけに留まらなくなる懸念も>

既に自動車の世界生産が縮小されているように、半導体不足は深刻さの度合いを増している。しかし、実はこの先それだけに留まらなくなる懸念が、中国や欧州、米国等で発生して来るかもしれない。それは、厳格化するCO2排出規制だ。実際に、中国では電力の需給縮小が始まっているが、これがCO2削減のための施策を含んでいるのではないかと言われており、さらに世界のシェア3割を占める鉄鋼業の生産も急速に縮小させているようだ。

これは、大量の石炭(コークス)を使うからだ。そのため、最近ウッドショックという言葉があったが、ここに来て鉄鋼価格も上がり始めているという。習政権は焦っているという声もあるが、単純にあの国は、社会国家なので今のコロナ渦を利用して、一気に古い産業を置き換えようとしている節も見られる。失敗すれば、革命が起きるだろうが、成功すれば別の意味で世界をリードする先端産業社会が実現できるからだ。

内情が見えずらい国だけに、実際に何を着地点にしようとしているのかが分からないから不気味だ。

それはともかく、半導体だけではなく、この先プラスチック製品や金属材料にも価格への炭素削減の影響が上乗せされ始める訳で、価格が下がることは難しい。既に生産している品でさえも、値上がりが始まっているのだから。

そこにSwitchは重なってしまっているということになるらしい。
そして、先が見えないため今の段階では予定があるのかないのかというと、ないと答えざる終えないのだろうとブルームバーグは見ているようだ。場合によってはこれ自体が中止されるかもしれないと。

ただ、実際のところは半導体は半導体でも理由が異なるかも知れない。

<問題はNVIDIAのSoCで歩留まりの問題か?>

現状で4K対応において問題があるとしたら、NVIDIAのSoC製造目処が立たないことだと思われる。
現在任天堂はNVIDAのTegra X1(T214)のSwitch専用版のSoCをSwitchに利用している。これは、若干クロックを抑えたCortex-A57とA53を搭載したCPUに、GM20Bと呼ばれる第2世代Maxwell GPUを載せたものである。RAMは4GBで25.6GBバス幅となる。

このスペックだとフルHDぐらいまでの30fps~60fpsタイトルなら十分動作する性能だが、4KはMaxwellだからH.265の動画などは再生出来るぐらいの性能はあるだろうが、ゲーミングでは紙芝居型(シナリオ系)のゲームでなければ満足には動かないだろう。

ちなみに、この製品はTSMCの枯れた16nmラインで製造されており、消費量(販売量)も既に安定しているため極端に生産が細ることはないだろう。
ただ、いつまでこれを製造し続けるのかという話が、本来の状況なら出てきていた時期であった。

しかし、そうも言っていられない状況が今である。

原因がNADIAの設計なのか、それとも単に生産の問題なのかは分からないが……。

次の製品で搭載されるのは、4K対応するSoCとなる。nVIDIAなら車載用に開発しているOrinをベースにカスタマイズしたTegraになると思われる。
最初にこれの存在が公表された時期から考えても、本来ならこれがベストタイミングであり、十分な4K性能を出せそうな製品だったからだ。

4Kだと、OrinがちょうどTegra X1に対して、CUDAコアの数も4倍になるので、4倍の画素数に+αの機能性能アップが見込めるのだ。

だが、未だに目処が立たない。何故?

考えられるのは、製造設備が空かないというのが1つあるが………本当にそうなのかと言われると、こういう人気ゲーム機のカスタムプロセッサーの場合は、月に買う数量が決まっているので、実は投資もある程度先行して始まることが多い。
そのため、ちょっとあり得ないというのが私の見解だ。実際に、ソニーなどはそれでも出荷しているのだから。所謂汎用品とは別で、ラインを専用に準備するからだ。その気があれば、実は年契約の大口になるため、借り上げることは不可能ではない。まあ、今は確かに契約コストが上昇しているだろうが……それだけではないと思われる。


では、他に何が問題なのかということになる。

もし、あるとすればデスクトップ等で採用されているAmpere GPUの問題が影響しているのかもしれない。GPU不足のせいで隠れてしまったが、AmpereはNVIDIAが望んだ電力パフォーマンスではなかったと今でも推定される。それが、原因かも知れない。それでも、売れたのはゲーミングなどのパーソナル用途よりも、一部の地域で産業用(主にマイニング)に転用され続けたからに過ぎない。ビットコインなどのマイニングの仕組みは、暗号化速度の競争で性能が他を凌ぎ続けないと発掘性能が低下し稼ぎが減っていく場合もあるという特性がある。

閑話休題。
期待した電力パフォーマンスが出なかったのは、Samsung版の歩留まりが悪く電力性能が所謂機械学習用に供給するTSMC版より下回ったことが理由であると思われる。そのため、ここまで半導体不足が悪化しなければ、TSMCに再び置き換えるという噂も幾度も出てきたほどだった。実際はそんな余裕がなかったわけだが……。

Ampere世代を搭載するつもりだったなら、これも、影響した可能性は否定できない。

switchは携帯ゲーム機とデスクトップコンソールゲーム機の両方を兼ねるため、電力や発熱の要件が厳しい点がネックになる。これが、もしもPlayStationやXboxのような、またはWii Uの頃のような携帯機能のない旧来のゲーム機なら4Kコンソールを今年中に出荷出来ていただろう。モバイルは半導体微細化における歩留まりの影響をもろに受けるのだ。

もし、半導体の歩留まりが悪いなら、借りきるコスト+歩留まりの悪化に対する償却コストが上乗せされる訳で、それを下げるには選別に落ちたものの機能を削いで別で使うか、または設計をし直すしかない。後者は時間が掛かり、前者はSwitchでは不良ロットになるものの機能を出荷時に削いで、他のデバイスに転用する予定が立たないと売れないことになる。

今、SwitchのSoC T214では大口はNVIDA ShieldとNSにしか使われていないようなので、それが結果的に出せない状況を生んでいるのかもしれない。

という見方が出来る。

まあ、もしもそういう現実があり、埒があかないならば、フルNVIDIAから任天堂が離れて他を模索することもあるのかも知れない。何せ、今のNVIDIAは電力消費が大きくてもパワフルな製品を作る方向性が高いため、Switchの目指す携帯性との相関を保つのが難しいだろうから。最悪QualcommやMediaTekなどスマートデバイスで実績があるブランドでカスタマイズコアを作り、そこにNVIDIAのGPU技術を入れるという作業を始めている可能性もある。そうすると、多少時間が掛かるだろう。






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