世界経済は再びショックに晒されるのか?…… 大きなショックが来るとすれば銀行に影響を与えたとき。

ロイター通信の記事である。

恒大集団(Evergrande Group)の資金繰り問題が持ち上がったのは昨年の夏頃である。その時は、何とか債務不履行を乗り切ったのだが、今回はより厳しい状況に追い遣られているようだ。これは、中国国内でもコロナショックの影響で多くの人が失業したり、賃金を下げている中で、住宅バブルだけが続いていたことが災いした形だ。

中国政府が、経済が以前のように均等とは行かなくても、ある程度安定して循環しない中で、住宅などの販売単価を極端に引き上げて、民衆の生活が急激に悪化するのを防ぐために、融資基準を厳しくしたのがここに顕れたと言える。

実は、この問題は恒大集団だけの話で終わると思っている人も日本にはいるが、この恒大集団で軟着陸に失敗すれば、日本のバブル崩壊より凄まじいペースで他の土地開発事業社にも信用不振が波及する恐れがあるため、恐れられているわけだ。これは、リーマンショックの再来よりも、日本のバブル崩壊に近い状況と言えるかも知れない。リーマンショックの再来に繋がるとしたら、恒大集団の後に銀行などが保有する金融債権や証券に波及するかどうかであり、これが中国の他の開発事業社や公的事業者に影響を与えれば、世界に急激な資金の流出(損切り)をもたらすだろう。

そして、それはリーマンショックどころか、世界恐慌も超える長い崖になる恐れもある。

まあ、現段階では潰れても恒大集団のみに限定され、しかもその先に影響が出ないように当局が手立てを打つと考えられる。だから、例え破綻しても、最悪は起こさないだろう。但し、これから先中国頼みでは輸出経済を伸ばすのは難しくなるだろうから。これまでの世界との協調から既に、他国と協調する余裕などない状況へと急激に内政が変化し、転換しているからだ。

今回のコロナはそれを一気に進める切っ掛けとなったのは既に疑いない事実となった。
まあ、逆に言えば、それがこれからも進んでいくなら、中国シフトを進めていた企業を除けば、影響を受ける可能性は低いと言うことになる。
しかし、日本企業や欧州企業は、中国との関係がかなり強いところも多いので、どちらにしてもこれから数年は微微たるものかもしれないが、何らかの影響を受けると思われる。

では、どんな影響が出るのだろうか?


一般的なショックの流れである。

中国政府は、恒大集団を破綻させるとしても銀行を破綻させるつもりはないはずなので、混乱は個人投資家の範囲で止まるという流れだ。但し、欧米日本韓国でここに投資していた企業などがあれば、そこから出血が起きる流れが一番我々が恐れなければならない危険性だ。この場合は、債務の確定までその投資をしていた企業の株価が乱高下することが予想される。

これは、アルケゴスショックのような水準がせいぜいと思われる。そのため、一連の信用低下の度合いが見えてくれば、落ち着くだろう。だいたい1-2ヶ月ぐらいあれば、落ち着くはずだ。これは日本のバブル崩壊のプチ版みたいなものだ。リーマンショックとか言っている人もいるが、これは最悪の場合で説明しよう。

当局がまともに機能すればこうなるはずだ。

まあ、その後中国から諸外国、諸外国から中国への資金や物資の流れがどう変化するかは分からないが、今の段階でも既に住宅着工に関しては中国の場合は下がっているはずなので、直近で需要が急悪化することはないと思う。むしろ、心配があるとすれば、中国が対外で投資している活動などが、細る可能性があるのかどうかがちょっと心配な点だろう。それらの投資は、中国企業が儲けるためのものだが、原材料などは日本や欧米から買っているものもあるはずなので、そこに若干の影響が出るかも知れない。

そのぐらいだと思われる。

ちなみに、最悪の予想はとことん最悪に予想出来る。
リーマンショック級とか、最悪だと世界恐慌と呼ばれる域に達する。
まずは、恒大集団が破綻するのは既定の流れだ。しかし、恒大集団が始まりとなっていくつかの土地開発会社や土地転がしをしていた企業が債務不履行を起こす。これが、向こう3ヶ月~1年ぐらいで起きる。それで金融機関の一角が突然倒産する。政府が与信保証などをして救済策を作る前に不履行で破綻するのだ。これには、恒大集団がというだけでは足りない。何かもう一つか二つ世界が予期していなかった要因があって、政府や世界が対応をする前に、それが露呈し、一流企業が破綻するという流れが必要になる。

これがリーマンショック級の始まりだ。

その瞬間から投資のギアはreverse(リバース/逆)に急激に転換する。今の経済だと2-3速ギアぐらいで今まで見たこともない地平の果てに向けて、過熱気味に前進している中で、正面から巨大な岩が転がってきたからとリバースに入れて、アクセルをべた踏みするぐらいの状況になる。

即ち、リスクオフ(危機回避)へと転換するわけだ。すると、株式市場で資金流出が起きる。下手をすれば、株価などはリーマンを下回る水準まで戻させるだろう。コロナショック下の買い入れなどの縮小(Tapering)も完了していない中で、日本などいまだマイナス金利を続けており、これ以上深掘りしても意味がないほど、中央銀行による金融政策での経済コントロールは出来なくなっているからだ。

もし、ここで流血を止めるとしたらサーキットブレーカー(circuit breaker)を発動することと、空売り規制を使う事、そしてETF買いや債券買いを世界の中央銀行が過去にないほど行うことで下支えするしかない。大企業はこれで支えることが出来る。まあ、今でも硬直気味の中で、中小は多くが潰れるだろうから、実は大半の民衆にとっては、殆ど効果が見えず格差が酷くなる可能性も高い既に諸刃の措置である。

それでも、これで、時間は稼げる。

あくまで最悪の流れなので、ここからも悪手が進むとしたら、欧米や日本でも金融機関の債務不履行が起きるパターンがある。
これが起きる原因は、主に途上国がコロナ渦で弱って居る状況下に、先進国も支援が難しくなることで起きる債務不履行が、民間に打撃を与えることで起きる。今は、そういう点では最悪のタイミングなので、打つ手を間違えればここからはどんどん転がり落ちることになる。どの国も今の段階で政府や政治などに対して、国民の不満が増しているので、暴動などの危険も高くその限りではないのだ。

まあ、日本は比較的それが起きていないのは、実際の底辺がどんな状況かを知らない人が多いからだろう。日本で底辺と言えば、段ボールハウスで河川敷や公園で暮らすぐらいで、それも殆どいないが、欧米だと移民、不法移民も多く、人種も多様にいるため、日本より遥かに貧富差が複雑であり、1人1人の生い立ちにも格差が激しいのだ。そのため、日本とは違った意味で、不満を暴力行動で吐き出し易いのだ。

日本も、失業率などが今の3倍ぐらいになれば暴力的な不満は急激に高まるだろう。犯罪発生率も上がってくるため、仕事などを持っていても不満を持つようになるはずだ。そこまで行く場合が最悪の場合だ。

ここまで失策を繰り返すことは少なくとも中国ではないと思うが、日本が中国の立場でこういう問題を抱えていれば、今の政治体制や報道体制ならないとは言えないだろう。


まあ、話を戻してこの確率はドツボに落ちていく流れになればなるほど殆どない。ゼロに近づいていく。子の前には対処されるので、今の段階では失策を続ければ、下はどこまでもしたがあり、落ちれば落ちるほど多くの国がその打撃を受けてしまうことだけが分かればよいのだ。これは、コロナ対策などでも見られた事である。初動を誤れば、状況はどこまで落ちていくのだ。ここで止まるかもなんて思ってはいけないのだ。止めたいなら、最悪の夢(悪夢)から目をそらさずに見続け、それを回避するための最善の手を取り続けろということだ。



では、中国の住宅バブルの行き着く先は何かという話をしよう。

これは、単純な話だ。住宅や土地価格が下落して政府にとっての適正価格に落ち着く事にある。ただ、これは住宅に限った話ではなく、他の商品価格も含めて住宅のバブルが落ち着けば、下がってくる。中国政府は今、それをめざしているということだ。尚、この先半導体などの価格下落も2024年まで起きないと言っているが、突然それが起きる可能性もある。こういう不動産価格の下げ効果は、大国で起きると他の経済投資もある程度過熱感が収まるため、それに伴い連動して、下がることがあるからだ。

それが、どこからどこまで波及するかは分からないが、可能性の一つとして、今相当程度需要があって高いものが、急に落ち着くこともあることは頭に入れておくべきだろうし、この辺りは、中国政府がどこまで内製を進めるつもりかと、BTC投資なども含めた規制の本質は何の為だったのかにも影響する事だ。

中国政府は個人の投資先や民間の投資先を中国が望む方向に曲げることで、2~5年後、または10年後の経済発展の試金石の採掘を一気に進めるつもりにも見え、今の混乱もある種(成功するかどうかはともかく)先を見据えたものであるのは、中国政府の仕組みから考えれば、明らかである。

そのように考えた時に、単純に一つ一つは小さく見えたり、大きな短期的な悪い(中国に不利な)影響に見えても、元々、ソ連(現ロシア)と近しく社会体制による経済発展が基軸だった中国は、投資先を自国の研究などに向けさせ、そこから一気に他国に依らない経済体制の確立を目指そうとしている可能性の方が高い事を忘れてはいけない。

このように冷静にある程度、少し遠い視点まで見るべきだろう。






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