最強品薄のRyzen(Zen3)か、Rocketで短命が予想されるCypress Coveか……半導体不足と過渡期のレビューは配慮される。

各社が、Intelのパフォーマンス向け新型プロセッサーRocket Lake-S(Cypress Cove Micro-Architecture)のレビューをしている。


性能はコア/スレッド性能として見ると悪くない。むしろ、コア/スレッドだとかなり良い評価がされていることが分かる。

しかし、総合評価は流石にコア数が減っていることや、電力性能から見て配慮が見られる。

はっきり言って、総合的に見ると良い評価をするのは難しいのだが、ライバルであるAMDのプロセッサーが入手困難であることも含めると、これでも仕方が無い感が強い。コロナ渦での広告という側面もAMDの玉がない上にそちらに偏って人気がある以上、こういう記事になるのも仕方が無い。その結果、電力事情や総合性能の評価は値段との兼ね合いや入手性などを慮って、選んでも悪くないんじゃないかという雰囲気に終わっている。

現実問題で言えば、どう考えても標準パフォーマンスで8W-10Wも電力消費が上がっていると、評価が駄々落ちするのだが、そうも言えないのがコロナ渦の広告不況と半導体不足の社会であると言える。まあ、Intelのデスクトップパフォーマンスプロセッサーで、正式なマイクロアーキテクチャの刷新は5年以上(5年半)ぶりなので、それもこれに影響し、ご祝儀となっているのかも知れない。

尚、このプロセッサーでは1つ注意しなければいけない点がある。
このプロセッサーではSGXをサポートしていないため、光学ドライブにUHD BDを搭載しているPCを自作または購入する場合、UHD BDが再生出来なくなる。そのため、そういう用途を兼用しているユーザーは、このプロセッサーよりも前のComet Lakeで組んだ方が良い。

AVマニアにはプレーヤーが売れているが、BDになって以降、スナップショットも撮れなくなったPCでは、再生する人が減っている。動画をトリムする訳では無いのだから、この辺りをもう少し緩和すれば違ったかも知れないが……(少なくとも個人の壁紙などには使えるので)。必要なら市販のプレーヤーを買う人が増え、PC再生するメリットが概ね無くなったと言える。

UHD BD再生用途がある人はこの点に気を付けた方がよいだろう。

まあ、ニーズがあればWindows 10の最新環境ではSGXなしでもUHD BDを再生出来るようになるCPU/GPU間の暗号化セキュリティのOSサポートは出来ているはずなので、再生アプリケーションソフトがそのうち出てくるかも知れない。


<売れるのか?売れぬのか?>

このプロセッサーは売れるだろう。Ryzenがもっと潤沢に供給されていれば、売れ残る流れだろうが、現状ではRyzenが全くと言ってよいほど出回っていない状況で、Intel側のMAも変わったことから売れないはずがない。但し、魅力的だから売れると言うよりは、消極的選択肢の中で、手に入る供給量と比較的手にしやすい価格だからというのが大きいだろう。

ただ自作マニアだったり、パソコンが壊れたりして至急新PCが必要な人で無いなら、Ryzenの潤沢な供給を待つか、次のZen4とAlder Lakeを待つ方が得策と思われる。また、マルチスレッドではComet Lakeとあまり性能が変わらず競合する面もあるため、そことの見極めも忘れてはいけない。昔のIntelが新MAを導入したら真っ先に誰もが飛びつくような売れ方ではなくなり、ちゃんと自分の用途に合わせて新旧を選ばないと、最新だから最適とは言えないのがこのRocketとなる。

Intelにとって幸いなのは、競合他社の玉(競合の半導体)がないから、救われていることだろう。もし、Ryzenが潤沢に供給されていて、且つコロナ渦でなければ、パフォーマンス市場は明らかにAlder待ち(催促)の状況で、投資家の評価も下がり、市場のゲーミングやクリエイティブPCでの採用率がここで一気に下がっていたかもしれない。

そうならなかったことで、Alder Lakeが順調に今年から来年にかけて立ち上げることが出来れば、きっと最低1年は息を吹き返せるだろう。

その先がどうなるかは分からないが、今回の半導体不足にはIntelも関わっていると考えて良い。Intelが10nmをもっと順調に稼働させていれば、もう少し市場の需給バランスが安定していただろう。そして、この先もそれが続くと、本格的にIntelの生き残りが厳しくなっていく恐れもある。何せ、Armや他のarchitectureがTSMCやSamsungなどの中で優れたプロセスノードを使えば、x86を超える性能を発揮できる時代が始まっているのだから。

AMDとIntelにはx86が市場で負けてニッチになっていくという流れに向かいかねない状況を何とか克服して欲しいと思う。そして、それにはどちらか一方が強いのではなく、両方が互いに互角かそれ以上で追いつ追われつ、抜きつ抜かれつ競い合って行くのが好ましい。

こういう記事がAlder Lakeでも繰り返されることがないように、foundryの歩留まりが改善されることを願っている。






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