Intel協力の記事が増えた昨今 …… デスクトップがダメならモバイルだ。

AV WatchのPR記事である。


デスクトップがダメなら、ノートだ。というところだろう。
最近はIntelのノートPCもAMDに押され気味だ。だから、以下の情報を出すようになるぐらいになってしまった。それで、どれだけの購入者が増えるのかは分からないが、こういうネガティブキャンペーンをライバルに対して行うようになるほど、厳しいということだろう。Tiger Lakeそのものの性能は決して悪くないが、あまりこういうのをやり過ぎると逆効果になることも考えた方が良いだろうに……


ちなみに、QSVはIntelがSandy Bridgeで投入した時から売り込んできた技術である。当時は日陰の機能だったが評価は上々だった。Sandy BridgeではAVXの方がプロセッサーのメイン技術だったし、GPUの完全統合(初代のArradaleやClarkdaleのiGPUはIronlakeというMCMだった)の方がメインだったので、そちらの話の方が大きかった。しかし、結果的に当時は若干画質性能が落ちる-オプションのパラが少なかったので調整が効かなかった今は大幅に改善されているはず-こともあったが、QSVの評価は上々だった。だから、世代事に機能を拡張してきたのである。

そして、CPUの評価がAMD寄りになった今、これに縋る状況へと変わった。

ただ、対象がどうなのかなと思うところである。そもそも、8Kの映像をスマホでそんなに撮影する人がいるのか?というのが1点あるし、8Kのエンコードをしながら他の作業をするぐらいなら、2Kや4Kで最初から撮影して、軽く編集してアップロードした方が良いのではと思う。

そもそも、8Kだとたいていのカメラやスマホでは、インテリジェントアクティブ(EIS+OIS)手ぶれ補正が使えないか、EIS側が甘くなる場合(回転手ぶれの効果が下がること)が多い。EISには縁のトリミングが必要だが、回転手ぶれだと、3300万画素に対して、6000万画素ぐらいないと、回転分を補正するほどの補完画素がない。さらに、画素数が大きい分ISP側で演算に掛かる負荷が大きい。

専用のカムコーダー(撮影用ビデオカメラ)でも、大柄になることが多いのは、輝度再現性(S/N比)を上げたいという側面もあるが、この手ぶれなどの補正に掛かる演算コストが高いため、長時間運用すると廃熱を処理するのに熱暴走しかねないというのもある。

正直、大半のスマホで8K撮影がサポートされないのは、高画素にしてもデータ量が無駄にでかいだけで需要がないことと、プロセッサー性能が画素解析側の面で追いつかないこと、画素数が上がったから画質が上がる訳ではなく、高画素になると輝度方向の利得が極端に減少するため、コントラスト比が下がり、それを無理に補正して出力しないといけないことが影響している。

だから、8Kで高解像だから良いと利用するものでもない。むしろ、高解像度をどうしてもというなら4Kで撮影して、8Kにどうしても出力したいなら、アップコンバートを掛けた方が、コントラスト面で有利な場合もあるかもしれない。ちっちゃなセンサーだと特に……。

なんて思うのだ。

個人的に、もしIntelのビデオ関係(Quick Sync Video/Clear Video Technolgy HD)の機能の評価をするなら、AV1のデコーディング機能や、H.265などのエンコードデコード時の対消費電力で評価すべきだと思う。何故なら、nVIDIAならTurning以上のGPUを積んでいれば、NVENCで8Kエンコードは出来るぐらいだ。(ちなみに、Geforce MXはnVIDIAの仕様上ではハードウェアNVENCをサポートしていない)だから、一般に8Kを本気で求めるような人だと、これを評価することは少なくなるからだ。

一方で、誰でも使うという点で見るなら、速さよりトータルとして、外でも省電力で使えてバッテリーの消費が少ないとかそういう部分になるだろう。
だから、比較するなら、同じメーカーの過去のモデルだけではなく、一部で例え悪い数字が出ても、他社の製品と比べてしっかりここでは成果を残すのだという数字を出した方が良いと思う。

最近は、こういうIntel記事がどこのサイトでも多いが、Intel自身も少し考えた方が良いと思う。
他社に負けることを恐れて、他社と比較しない。強い性能のところだけを自社の中で強調するよりも、例え自社だけで考えるにしても、もっと実用に特化した部分で電力などを示した方がよいだろう。

客層の狙いも悪い。素人目を狙っているのだろうか?。素人でも8Kには手を出す人は少ない。
8Kのエンコードなんて多くの人はこの先もよほどの技術革新が起きないとしない。理由は、データ量がでかすぎることが大半で、さらに上記した利得が下がるため、よほどの大画面向けにターゲットを絞り、機材も8Kに最適化しないと2Kや4Kより画素数は増えてもオールラウンドでの相対的な質は下がる。
特にデータ量については、H.266/VVC(MPEG-H Part.3)がサポートされれば、改善するかもしれないが、H.265では8Kには向かない。
この時点で、興味を持っている人だと、まだ少し試した後で8K撮影しなくなる人が多い。

むしろ、これらの部分があるのに、凄いぞと示そうとしている辺りが、Intelがより切羽詰まっているように見えてしまい。AMDに負けている感を演出するから、良くない。モバイルのTiger Lakeは実際にAMD Ryzen 4000Uシリーズより実際の性能評価や電力性能評価は今のところ良いプロセッサーである。それは確実だ。

しかし、まだ出て来ない5000Uに恐怖しているのか、最近のIntelはPR投資や協力投資が狂ってきており、その良さを上手く示すことが出来なくなっている。
小出しにアプリケーションテストをしてしまうのもそういう負ける恐怖があるのかもしれない。元々、挑戦者ではなく、勝者だった方だから、負ける数字に恐怖するのは分かるが、AMDだって今まで負けても、勝てるところを探して貰っていたからここまで育ったのだ。

普通にRyzen 4000シリーズと比較してくれとCM予算を投じた上で、電力などで評価する方法をPR記事として模索した方が良いのではないかと思う。Tiger Lakeに関して言えば、GPUとお得意のDL/ML処理(VNNI)が期待値通りの性能を発揮しているのだから、そんなに自社の過去製品とだけ比べて絶対的に凄いところを示さなくても、良い製品として評価されるだろう。



















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この記事へのコメント

M.K.
2020年12月06日 00:31
私もPCWatchを見ているので、最近、やたらと同じようなintelの宣伝記事が多いのが気になっていました。
AMDと比べなければ意味がないじゃないか、と(笑