Intel「Rocket Lake-S」の詳細を発表……気になるのはH/Wメディアコーデックの仕様。

PC Watchの記事である。IntelがRocket Lake-Sの細かな仕様を発表したようだ。


殆ど情報は世間にリークされているので、特別新しい情報はない。

強いて言えば、AV1のエンコード等がサポートされると書かれている点が気になった。見た限りでは、メディアコーデック系はモバイルよりかなり機能性が向上すると思われる。Intel Xe Graphics(Intel 11th Gen Graphics)にはAV1のエンコード機能は元々無かったはずだが、サポートされているのであれば、Tiger Lakeでもドライバーでサポート出来るのかが気になるところだ。

ちなみに、現行のXe-LP Graphicsでサポートしているハードウェアエンコード/デコード機能は以下の通りである。

これは、11th Generation Intel® Core™ Processor Family Datasheet1,2の8 Graphicsに掲載されている内容である。

Video Decoding

WMV9(VC-1)=3840×3840迄
MPEG4 AVC/H.264=4K@60p迄
JPEG/Motion JPEG=16K×16K迄
MPEG-I HEVC/H.265=5K@60pまたは8K@60p迄
VP9=UHD 8K及び16K×4K(4:2:0クロマ8bit及び、4:4:4 8bitまたは、4:2:0クロマ10/12bit)まで
VP9=5K60p(4:4:4 10bit)まで
VP9=8K60p(4:2:0 12bit)まで
AV1=UHD 4K(4:2:0 8bitと4:2:0 10bit)まで、静止画は16K×16Kまで

期待される性能;1080pで16以上のストリームデコード。


尚、実際のデコード性能はSKUとコンテンツのビットレート、メモリー周波数等によって異なる。H.264 SVCのハードウェアデコードはサポートしていない。

Video Encoding/Transcoding

MPEG4 AVC/H.264=2160p(UHD 4K)
JPEG=16K×16K(Baseline)
MPEG-I HEVC/H.265=4320p(UHD 8K)、16K×4K、いずれも4:4:4 10bitまで
VP9=4320p(UHD 8K)、16K×4K、いずれも最大10bit 4:4:4迄

デコードと同じくH.264 SVCはサポートしない。

である。

これがデスクトップ版で変わるとしたらXeの世代としても11.1 Genに上がっているということになる、Xe-LPではない別のもの扱いか?
ドライバーレベルでXe全体の仕様が底上げできるのかまでは分からないが重要な点である。
これはKey Platform Featuresのスライドで書かれている訳だが、Codecの話でデコードと混在だったり……ってことも有り得る。


CPU側の評価は、既にES版で性能評価はいくつも出はじめており、それを見る限りでは今回のスライドでも出ているようにComet Lakeを大きくリードする性能にはならないと思われる。一応仕様としては以下のようになる。

Cypress Cove MAは8C/16Tが最大である。
AVX512拡張命令群に対応すること。
AVX512-VNNI(DL Boost)をサポート。
DDR4-3200をサポートする。
PCI-Express 4.0(20Lane)サポートする。
USB3.2対応
Intel 500 series Chipset
電力モードはComet Lakeと同じ、PL1で125W(これがTDPになるはず)、PL2で250WでPower Limit1 Time Window(Tau)が56秒であること

などが以下のニュースルームのPDFとBlog記事から分かることである。

今回は発表されていないがリークされている情報によると、

Rocket Lake-SはUpperで5GHz前後の周波数になること。LGA1200を維持する。

といった点が既に分かっていることだ。

AMDの最上位Ryzen 9 5950Xは、TDP 105Wで、16コア/32スレッド、3.4~4.9GHzである。それより一つ下でも105Wを維持しており、ワットパフォーマンスもComet Lakeより良くなる公算が高い。
Comet Lakeがゲーミングで強いというのを歌っていたが、それにも勝てると同社が行った複数のゲームベンチや実測の成果まで示して……

それに対して、IntelはRocketを発射しても、今回は効率の改善は発表しているが性能の底上げまで言及していない。その上、5年の停滞イメージが抜けるには、14nmという部分とワッパーの問題が燻り、内容も弱めだ。
そこで、Xeに統合されているQSV(Quick Sync Video)のエンコーダー/トランスコーダーでアドバンテージを見せることにしたのかもしれない。
ここは、ゲームよりもブラウジングなどでも使われるし、今後ビデオチャットや会議でも利用可能になるかもしれない部分だ。だから、ポイントとしては大きくはないが、地味に効いてくる部分だ。

ただ、CPU全体の性能アップまでには向かわない辺り、本当にIntelがx86デスクトップ市場で劣勢に立たされているということも実感する。14nmで戦える弾はもう残っていないのも間違いない。最悪でも再来年の初頭までに、10nmに移行するか、それが出来ないなら外部委託でもしなければパフォーマンス市場で劣勢を盛り返すのは難しくなる怖れもある。全てはライバルAMD次第だが、もし再来年の第一四半期までにZen4と戦えるAlder Lake-S製品を出せないなら、見切りに動く人も出てくるだろう。

ちなみに、最高性能の製品群を求めず、内蔵iGPUのエンコーダーやデコーダーを使うような作業を頻繁にするなら、Rocket Lake-Sという選択肢は十分選択肢に入るだろう。出荷されるまでに、Ryzen 5000のAPU(iGPU)製品で同等品が出て来なければという条件が付くが……。出てくると、デスクトップは価格にもよるがAMDを選ぶべきという方向に進みそうだ。ノートはTiger Lakeの方が良い面があるのだが、デスクトップは厳しい。





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