東証、障害に伴い全銘柄の売買停止 …… DX推進とは裏腹に、肥大化し老いていくデジタル機材。

東京証券取引所の店頭通常株式の売買が出来なくなっているようだ。


いや、ロイターの記事によると正しくは、札幌、名古屋、福岡でも取引停止に追い込まれたようだ。

10月1日なので、多分、日付変更に絡んだ問題か、日次処理か月次処理辺りの不具合、またはたまたま基幹ハードの故障が10月1日に起きたかのいずれかだろう。14年ぶりなんて記事もあるようだが、14年前、富士通の営業さんは言っていたよ。あれは誰か、死ぬなと。

今回は、先物市場(大取の先物)は動いているようなので、混乱までには至っていないようだが、デジタルトランスフォーメーションとか、そういう話が叫ばれる中で、MS、Apple、東証と起きる不具合の波を見ていると、チデジカより、アナログマに戻して、いっそ取引をもう少し遅くした方が頻繁に一喜一憂して、ジェットコースターのような取引が行われることが減るんじゃないかと、思ったりもする。

<増える大規模システムトラブル>

勘定系のシステムや証券系のシステムでも、最近はシステムトラブルが少しずつ増えてきている。まあ、今回のように基幹が完全に機能しなくなることは少ないが、個別の金融機関や証券会社での不具合は徐々に増えつつあるようだ。これは、大まかに言えば、3つの原因が関わっていると思われる。

1つは、機材の老朽化を含む故障である。
日本ではデジタル化がデジタル化がというが、そもそもデジタル化は既に20年~15年前にはほぼどの組織も、自治体も大なり小なり行って完了している。ネットワークなどもその時に整備した物があり、それを予算に応じて少しずつ回収して使っているところも多いはずだ。ただ、全部を数年で入れ替えているかというと、それは予算との兼ね合いがあり、難しい。結果、一部が老朽化して止まるケースがある。まあ、それじゃなくても今のシステム全体で見た時の機材故障率は昔より高い。というのも、システム化する範囲や目的が広がっており、ありとあらゆる場所にシステムがあるためだ。

その数が増えると、故障するリスクも上がるし、基幹に掛かる負荷や熱量も増える。だから、相対的に見ると昔より故障する可能性は高い。それを、冗長化(エラー訂正などのコードを複合し、データの破損を防ぐ)と多重化(同じものを複数用意したり、他のルートを用意することで孤立を防ぐ)でカバーし、裏ではそれなりに頻繁に不具合があっても、表で使う人から見れば、ミッションクリティカルな状態を保っていることが多い。

2つ目は、肥大化である。10年システムを使えば、10年分のデータがシステム内に溜まる。私が10年ほど保守していたサーバーは、10年でいくつかのDB(データベース)と、空きノードが一杯になり手作業で拡張先を別のノードに移して繋げるという作業をしていたが、今は年々、扱うデータの範囲が広がっているため、10年前に10年掛かった領域が、1年以内に一杯になることもある。それに気が付かないと……システムは停止する。月替わりでよくあるのは、自動バッチの月次処理で元データを待避した後DBクリアを行う際に、待避先に空きがなく、転けているパターンだ。
この場合は、翌日のカレンダーが作成されないため、システムは動かなくなるかもしれない。ただ、この場合はすぐに原因が見つかるはずなので、今回は違うと思われる。


3つ目は、純粋にコードが複雑化している中で、隠れたバグがあると言うパターンだ。バグにはいろいろあるが、最も怖いのは、ある日付を跨いだときに発生する時限爆弾型のバグだろう。日付チェックで引っかかるバグは、潜んでいる場所によって見つけやすさが変わる。プログラムの入れ替えを全くしていない場合は、見つけ出すまでにかなりの時間が掛かるからだ。
何故って、昨日システムを入れ替えたなら、今日は昨日のシステム状態に戻せば動く可能性が高い訳で、変更した部分を中心にログを洗えば良い。そうでないなら……丸1日とか時間が掛かる可能性は十分にある。

そもそも、問題が分かっていても、現場や上の判断で稼働中に修正を当てて稼働に回さないこともある。後場で再開しないなら、今日は終日停止だろう。これは、他の通常運用できているシステムへの連鎖を防ぎ、混乱を増やさないためである。

まあ、この手の不具合だとテストをテスト環境で十全にした後、運用系を稼働状態にして(稼働時間帯にそれをやると、言わなくても必ず取引が始まるので)ダミーを何件か回してチェックをしたいじゃないかと思う。あくまで想像で、分からんけど……。





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