15万mAhの大容量ポータブル電源。ACやUSB-Cなど9つの出力......年々増加する家庭用無停電電源……問題は処分なんだけど明記がない。

家電 Watchの記事である。最近こういう大型のUPS(無停電電源装置、バッテリーの大型版)が一般向けに販売されることが増えている。価格もかなり安い製品が出ており、災害が増加していることもあり、買う人も多いようだが……後の処分方法を確認せずに安さだけで買う人も増えているようだ。本当は、この手のバッテリーで最も大事なのは、最終処分時の回収がどこで行われているのか?バッテリーに問題があったときに、有償/無償で交換できるのか?なのだが……。

これは、元々クラウドファンディングで販売のための費用を募った製品なので、難しいのかも知れないが……Amazon等ではかなり売れているようにも見えるので、記事を書く側も、そういうところをメーカーに確認したうえで、記事を掲載した方が良いと思う。


最初の電化製品向け汎用バッテリー製品は、UPSだった。UPS(無停電電源装置)は元々、コンピュータルーム(サーバー室)や産業用機械室などに設置されていた迅速にシャットダウン(システム停止)を掛けるための一時電源確保の道具だった。いわゆる常設設置型の二次電池である。日本ではオムロンやAPC辺りが有名であり、今でもこの2社は市場の半数以上を占めているはずだ。

UPSの特徴は、パソコンのシャットダウンを制御するソフトウェアと一体的に運用されることにあった。まあ、ノートパソコンの電池が切れる前にシャットダウンされるような仕組みと同じだ。

その後、スマホや携帯電話の普及、またその他のモバイル製品の普及もあり、モバイルバッテリー(手に持って運べるバッテリー製品)が登場したことと、家庭の太陽光発電などで発電した電力を貯めるためのパワーコンディショナー一体型のホーム蓄電池などが登場し、安全技術、容量などが充実したことで、災害用バッテリーや野営などで使う電源としての役割を持つ持ち運べる大き目のキャリングバッテリーが誕生した。

当該記事の製品はその一つである。

ちなみに、二次電池は基本的にリサイクルが必須の製品であり、壊れたり、買替えで処分するときには手順に従って、バッテリーを回収し回収窓口に提出しなければいけない。しかし、UPSクラスの大容量な産業用の大型バッテリーになると、家電店でも回収してくれないことがある。家電店で回収してくれるのは、あくまでその家電店で扱っているバッテリーとある程度の大きさ以下で販売されるモバイルバッテリーの類いであり、大きなバッテリーだと回収不能扱いになることもある訳だ。

だから、大きなバッテリーを扱うメーカーや、バッテリーが筐体内に内蔵されていて分解不能な製品などの場合は、回収の方法が各社で明記されていたりする。スマホなどの場合は、当該のキャリアショップやメーカーなどで回収していることもある。(していない海外メーカー品もある)

尚、APCの場合は回収窓口が掲示されており、以下または代理店対応となる。

オムロンも如何に回収窓口が示されている。

また、Amazonなどのネット販売で知られるモバイルバッテリーのAnkerジャパンも窓口を持っている。(モバイルバッテリーは家電店の小型電池の回収ボックスでも対応出来ると思われる)

eneloopでお馴染みのPanasonicは、小型電池の回収ボックスで対応している。

バッテリー交換できない製品の先駆けを作ったAppleは以下のように回収プラグラムの説明サイトを持っている。

ソニーも回収ボックス対応としている。

最近ネット販売で有名になりつつあるキャリングバッテリーのjackeryにはFAQにもマニュアルにもバッテリー処分方法の説明は2020年9月現在ない。
一応、バッテリー交換プログラムの検討はしているようなので、今後始まる可能性は高いだろう。


といった具合になる訳だが、当該の製品にはその部分が見つからないのは心配なところだ。マニュアルには書いてあるのかもしれないが、買う前にそれを確認する方法もないようなので……。

そもそも、説明にリチウムイオンのリサイクルマーク(筐体ではなく電池に張られていることが多い)もないので、果たしてバラせば小型電池として処分出来る電池が載っているのかも分からない。リサイクルマークがない二次電池だと、産業用二次電池(リチウムイオンと書かれていても、リチウムイオンではない可能性があるため、通常ルートで処分出来い状態)になるので、回収してくれる業者が少なくなることも予想される。

そういうところが、分からない製品が増えており、それが記事などで示されない辺り……大丈夫なのかなと思う。まあ、ヤマダモールでも扱っているなら、たぶんヤマダでは最終的に回収してくるのだろう。


<機能も大事だが基本が最も大事>

温暖化だ。災害だという割に、以前よりこういう環境対応の話は減ってきている。欧州などでは、災害対策とか、アウトドアでの利用を売り込むなら、この環境対応やリサイクルのような部分も明記することも増えているが、日本は記事を書く人も、買う人も、売る側もそこには昔より目が向かなくなっているような気がする。バッテリーもいつかは捨てる日(使わなくても10年20年とバッテリーセルやコンデンサー、電源ユニットが動く保証はない)が来るわけで、その時に適正に処分出来るのかが重要だ。

改めて、そこのところを明示すれば、こういう製品は日本でも、もっと売れるようになるだろう。逆に、明示しないから、特に処分に困る事を恐れて、買わない人も多いかも知れない。

尚、個人的にはAnkerが同社のモバイルバッテリーを一〇本ぐらい差し込んで使えるこういうバッテリーケースを売り出しててくれると、それで十分な気がする。(収納としても使えそうで良さげ)
20A×10あれば、200Ahになり、150Ah(150,000mAh)より大きい……実際の電力で有利なのかは不明。しかも、保守交換も楽なのだから、非常時には良いかも知れない。というかなんでmAhで明記するのかも謎だ。150Ahと明記すれば、分かるはずで、本来ならこういう多用途(多種の電圧に変換する機能がある)バッテリーの本質はWh表記で明記するべきなんだと思うが……。数字がどんどん大きくなるにつれ、見づらくなるのが辛い。

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