日本航空123便(Japan Airlines Flight 123)墜落事故から35年 …… 報道では忘れ去られつつあるお話。

今日はお盆休みで満席だった日本航空123便(JAL Flight 123/型式登録:JA8119/Boeing 747-146SR-最大乗員498-550人/当時524人搭乗)が御巣鷹山の尾根に墜落してから35年である。

この事故では、日本の航空機史上最悪の520人が死亡した。そして、世界でも未だに単独事故(1機の航空機が起こした事故)としては最悪の死者数という痛ましい事故となった。何せ、1985年8月12日でしかもこの年の日取りは休みとしては最高であり、事故の日としては最悪の金曜日の夕方18時発の大阪伊丹国際空港行き18時56分着の便(当時はまだ関西国際空港はない)だった。フライトは4分遅れで駐機場を脱し、12分に羽田を離陸した。
そして、その12分後に、後部圧力隔壁より後ろの部分が吹っ飛び、航空機は制御不能に陥り、32分後に御巣鷹山に墜落した。

尚、後のシミュレーター訓練プログラムを用いた同機体の対処試験では、32分飛行できたことが奇跡的であったことが分かっている。

この機体には、坂本九などの著名人や経済関係者も多くいた。
一方で、今活躍している芸能人や故人が後に事実かどうかは分からないが、それに搭乗する予定だったが変更したという話も何度も聞かれるほど、この事故は当時衝撃的な事故として語られることになった。

今年も記事には書かれているが、報道として特番を組むほどでは無くなってきている。それは、世代が変わりつつあり、報道マンでさえもこの事故が起きた時に、生まれていない人が増えているからかも知れない。ただ、時々再現ドラマなどに使われる程度になってしまった。


尚、現在は御巣鷹山には供養塔となる慰霊碑があり、山道が整備されているが、当時は御巣鷹山の尾根に向かう道は獣道でさえもない場所だったと言われる。そこに日が暮れる頃に墜落したわけで、場所の特定と救助活動の開始までにはかなりの時間差が生じた。
まあ、だからその瞬間まだ命があり、助かったかも知れない人が、最低でも10~20人程度亡くなったとされる。結局生き残ったのは4人であった。

当時の対応を今更責めても既に担当者の中には、この世にいない人も多いわけで、どうしようもならないが、この反省が今に生かされていることを祈りたいものだ。


この事故は、大きな事故だったこともあり、いくつもの疑惑や謎などが取り沙汰されてきた。

何故パイロットは海に着陸しなかったのか?という切り口でも特集が組まれたこともあり、米軍が関与しているのではないかという噂もあった。
他にも、各種陰謀がいくつも出回った。まあ、メーデーなどの航空機事故番組を見たことがある人なら分かるだろうが、可能性をいくつも出すうちに、それを民衆が本当の事実であるように錯覚してしまうことが起きる訳だ。それが、結果的に事実の信用度を下げる。今、COVID-19/SARS-CoV-2で実際に起きているが、それが起きた一つの事例でもあった。

その大半は、後の調査で事実ではないことも分かった。
例えば、海に不時着するのは極めて困難だったことが分かり(不時着水は尾翼を失うと困難で、例え着水しても4人以上助かるかどうか分からない)、米軍は救援支援を申し出ていたが、それを断ったのは日本側だったなど、いろいろあった。

今と違う点があるとすれば、あの当時はまだネットが無かったことだろう。もし、インターネットやSNSがあれば、パイロットなどの関係者に対する誹謗中傷は、今と同等かそれ以上に膨れ上がったはずだ。今も昔も大してかわりはない。変わったのは直接だれかを誹謗する中傷する手段として、SNSがあり、それは携帯電話(スマートフォン)を通じていつでも出来ることだ。当時は、すぐに繋げるなら電話と企業相手ならハイテクなFAX(ファクシミリ)が多少ある程度だったから、それらを止めさえすれば何とかなった。むしろ、現地に来て嫌がらせをされるケースや、手紙を使った嫌がらせ(カミソリの刃とか……)の方が怖い時代である。


事故の悲しみの中や追悼の中に埋もれているが、今と似たような人々の特性というのはいつの時代もあるのだ。
それを煽るのが、極端な悲しいお話をつむぎ、確定していない悪者を探そうとする姿勢である。それに触れすぎると、人々は怒りを仮の悪者に向けるようになるのである。あの頃もそうだったことが、今も違う事件や事故で続くのは、人の性かもしれないが見てて良いものではない。


この記事を書いている時間からちょうど35年前には、まだ当該の航空機は、JAL 504便として千歳-羽田間を飛行していたと思われる。
この後、福岡-東京羽田の間を363便と366便として午後かけて飛行し、夕方に524人を乗せて飛び立つことになる。まだ、この時間には皆生きていて、お盆前の仕事を一生懸命に働いていたり、家族と団らんしていたりしていたはずなのだ。JA8119もまだ辛うじて最悪の破断には至っていなかった。

そう考えると、あの日あの時、あの時間にパイロットや乗員として、または乗客としてそれに乗り込むという選択がなんて不条理なのかと思えてくる。これを避ける方法は、尻餅事故の時の補修整備を確実に行うことしか無かったのだから。

我々の人生は、いつどういうことでこの世からおさらばするかは分からない。もしかすると、今日この時を最後に心疾患や、脳出血などで倒れるかも知れない。熱中症でなんてことも有り得るし、今流行っているCOVID-19/SARS-CoV-2が致命的な重症疾患となる可能性もある。だから、何気ないように見える一日一日を大切に生きることが、大事である。


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 5

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス

この記事へのコメント