直前豪雨が噴火の引き金、ハワイ……キラウエア火山、米の大学発表 …… 最近、こういう記事多いけど、このままだと科学の未来が壊れる。

共同通信社の47NEWS記事である。

これよりも、以下の英語記事の方が内容としては面白いだろう。一言で言えば賛否両論あるというものだ。

これらの根拠となる原文は有料となるので、読めなかった。

私はこれには今のところ懐疑的である。sciencenewsforstudents.orgの記事を見る限りこれから他の大学や専門家の検証が始まるような雰囲気だからだ。即ち、まだ通信社が一般に示すような記事じゃない。

コロナのくしゃみによるウィルスの拡散研究とか、湿度温度でどう変わるかといったHPC物理演算もそうなんだが、これらの多くは自分がこうなるだろうと予測した範囲のデータしか入っていないので、実際に起きている原因の全てを解明したとは言い難いからだ。最近は、長く議論するより自分の持論を論文にするためのデータ解析を先行させる流れも多く、論文が出たらすぐに一般の目にとまるような記事になっているのが本当に心配だ。

結果的に、それがSARS-CoV-2大流行の原因になったことも、未だにどの専門家も学習していないように見えるし、日本に至っては、いくつかの地震や火山噴火で、学会の言う安全と危険の研究指針がボロボロだと分かってまだ数年も経たない状況にあるというのに、こんなレベルで世間一般が知るような記事になるようでは、科学の未来は暗い。この、sciencenewsforstudents.orgの記事を読む限りまだ大衆紙でこの内容を語るには世界的な地学会の検証が足りていないように見える中でこれが出ると、これを信じる人が出てくるからだ。


<筒抜けで壊れていく科学>

論文が出たからそれは証明されたという発想をする新聞社や一般人は結構今では多い。これは、いわゆる似非科学商品において、こういう利益論文(研究のためのパトロンになって貰うための論文)が日本や欧米、中国などで成功したことで、広がりはじめたのだろう。
そして、今はそれがいろいろと主流になっているように見える。

これでは、たぶん科学の進歩は急速に衰えていくだろう。
そもそも、科学で大事なのは論文を出すことではない。論文を出した後にその論文を元に検証や考証が重ねられ、それが正しいと認める物になったり、間違いがあるので訂正されていき、正しい道に改善されていくといういわゆる議論による推考と改善の積み重ねをするための道具だ。

即ち、論文は答えじゃない。一種のはじまりになるわけだ。そして、最後に皆がある程度の訂正や検証を行い。それを認めたときにその論文は完成したということになる。だから、本来論文って言うのは、論文自体が出た瞬間には、一般人にそれを伝えることがあってはいけない代物とされる。何故なら、荒削りだったり、本人や共同執筆者以外の検証が不十分だからだ。いくつもの専門家の目を抜けて、訂正や検証を重ねた後に学会や上の人々の過半数近い人間が正しいと承認したなら、それは一般の人が見ても正しいと言える学問になる。


しかし、最近はそれが完全に崩れてきている。
ここ最近で言えば、SARS-CoV-2の研究関連は、正直研究費の金目当てでかなり荒い内容のものが、記事になっていることも多い。本来は、2年3年かかる仮説論文が、何故か正しいかのような記事で書かれてしまったり……それを記事で一般の人々が読めば信じるのも当たり前になる。結果、後々二転三転してしまう。緩和薬やワクチン、ウィルスの属性などでも何度打ち消し更新されているか分からない程凄い数のミスリードがあり、その結果、正しく「恐れた」つもりになって大丈夫なところでも極端に怖がっている人と、全く恐怖心を失い恐れなくても大丈夫と言っている人までいる。

これは結局、研究レベルの話や検証前論文の話が全て報道側に筒抜けになり、報道側がこれなら視聴率やPVを稼げると言う内容を、軽い気持ちで(深く検証せずに)拾い上げているからだ。共同通信とsciencenewsforstudents.orgの記事のボリューム差で見ても、その温度差は良く分かるはずだ。共同通信の方は、信用したくなるレベル。sciencenewsforstudents.orgの方はこれから検証が始まるのだと分かるように書かれている。


ちなみに、こういう状況が続くと、科学は急速に衰退し、遅延するだろう。もっと言えば、間違った研究を最初からしてしまう人も増加すると思われる。

何故かというと、科学を志す若者が、不十分な検証の情報に目を奪われて、その研究をするために科学を志す場合も出てくるからだ。そして、不味いのは民衆が先にこの論文を知ることで、派閥が出来るのも不味い点だ。民衆は基本的にその学問の知識を持たない。だから、例えばΠは3.14だからと言われれば、その根拠を知らなくてもΠは3.14だと思うようになる。

これは悪くないと思う?本当に?これの大事な点は、円周率Πが3.14で間違っていないから悪くないのであって、これが3.5だと誤った発表をしていた場合に、鵜呑みにすれば大きな損失を引き起こすという点にある。その計算方法知らない人(円周率の出し方を知らないか忘れた)は、1度信じたら、あの偉大な専門家がそう言ったから信じ、知らずに派閥に参加してしまうわけだ。すると、外野がうるさくなり検証がうまく進まなくなる。もっと言えば、検証が進まない間に、その論文に感銘を受けて志した若者がその論文を論拠にした新しい考察などをどんどん出し始めると、どんどん取り返しの付かない方向へと向かうことになる。


<記事に扱うのは良いが……研究論文は短く纏められる時事ニュースではない>

扱い方は考えるべきだろう。正直、論文の発表を記事にするなら、それに対して多くの賛否を可能な限り沢山の学者から聞いて、それを纏めないとミスリードになりかねない。即ち、時事ニュースとして簡単に論文発表だけで記事にしてはいけないのだ。

既に検証が終わって学会などでその論文が認められ、学校の教科書などに載るような成果があったなら別だ。

良く分からないけど、海外紙などで使われていて良さげなので選ぶなら、記事にしない方がよいのである。本来時事ニュースとは事件事故や、本当に教科書に載るような科学の進歩が証明されたときなどに記事にする物だ。何か、良く分からないけどこんな論文が出たよ……凄いよという内容なら、検証のステートがどの程度なのかを示すべきであり、ある程度、記事書き自身がそれを理解して、専門家の幾人(1人ではなく数名)かに、どう思うか確認しないとダメなものである。


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