Windows 10 Mobileの終焉 …… 結局スマホ専用Windowsは定着せず。

Windows 10 Mobileのサポートが日本時間で昨日正式に終わったようだ。これで、あと一ヶ月もすれば、脆弱性問題が出はじめるため、利用は好ましくないハードへと変わっていく。まあ、これを攻撃する人間は極めて少ないと考えられるので、ある意味では思った程危険はないかもしれない。
ユーザー数が少ないからだ。これなら、Android 4.4 Kitkatなどでネット接続状態で使われ、残っているスマホなどを探した方が、下手をすれば現存の総台数は多いかも知れない。(Androidは利用者の総数が圧倒的に多いので、0.1%でもあれば販売末期に1%~5%だったWindows10 Mobileを超える恐れがある。)まあ、Android 5.1 Lollipop相手ならまずWindows 10 Mobileの現在の利用台数は間違いなく及ばないだろう。


それぐらいWindows 10 Mobileは流行らなかったのだが、これはアプリ移植を狙ったWindows Bridgeがいろいろな理由(公にはされてないが、ライセンス関係と思われる)で上手く行かなかったことと、オープン化というAndroidの流れと、完全クローズのAppleの間に挟まれて、どっちつかずになってしまったこと、さらにWindowsという名前なのに、UWPとPhoneアプリしか使えなかったことが原因だろう。

これは、今デスクトップでもWindowsを苦しめている。本当に、UWPやPhoneアプリを売り込むつもりがあったなら、Windowsという名前から離脱して、TilesなりにOSブランドを変更していれば、もう少しシェアを取ったかもしれない。WindowsはあくまでPCのブランドである。


<Windows Mobile系の歴史は意外と長い>

ちなみに、Windowsのスマートフォン向けOSの歴史は長い。最初に登場したのは、Windows CE 3.0ベース(Windows Embedded Compactのこと。CとEが逆なのが面白い)で開発されたPocket PCから始まった。2000年のことだ。当時は通信機能の無いPDA(Personal Digital Assistant/携帯情報端末)向けも含めて、ハンドヘルドPCなどにも利用できる製品として登場した。

スクリーンタッチペンやフィンガータッチパネルを搭載したものもあれば、小型キーボードを搭載した物もあった。元々、WinCEがPDAなどの小型情報端末向け(当初は業務用に限定されていた)だったこともあり、それを個人向けにメーカー側でカスタマイズし易いように最適化したものだった。ライバルは、米Palm, Inc.のPalm OSや日本のSHARPのZaurus OSなどだった。

これが、2003年にWindows Mobile 2003(Windows CE4.2 Based OS)でPDA版と、携帯電話版(スマートフォン)などとして、独立したことからMobileブランドの歴史は始まった。ちなみに、この時のWindows MobileはWindows 10 Mobileとは異なり、Windows Mobile バージョンとなっている。これは、Windows CEベースの別物だったからだ。ただ、大きく変わった点があり、PCで利用する.NetのAPIを一部サポートしていたのが特徴だった。

この頃から、SmartPhoneはキーボードを搭載していたり、WordやExcelの文書も扱えるコンピュータような装置として示され始めたが、いわゆるiPhoneのような全て指タッチ操作ではなく、指も使えるが基本がキーボードだったり、スタイラスというにはほど遠いタッチペン(筆圧認識なし)で操作するものが多かった。

そこからは地道にMobile 4.0、5.0、6.0、6.1、6.5とバージョンを上げていく。
尚、Windows Mobileはその後7でPhone 7.0へと変わりマイナーバージョンを7.5まで刻み、8.0、8.1とデスクトップWindowsと同じ流れを辿った後、Windows 10 Mobileというものへと生まれ変わった。
先に書いたように10だけはPCと同じようにWindows 10のMobile版となった。これは、その後のOne Core化を狙った物であり、開発を共通化してプラットフォームの敷居を縮めていくことが目的だったが、これはスマートフォンにおいては結局失敗した。


今残っているはデスクトップ、サーバー、ゲーム機の3つである。ちなみにOSとして考えるとタブレットモードも上手く行っているのかというと現実には微妙だ。Windows 10Xでそこにもう一度焦点を当てるつもりのようだが、これが失敗するとやはりデスクトップに注力することになるだろう。結局のところ、このOSはキーボードがないと機能しないOSのままであり、アプリケーションメーカーも当初こそ、キーボードレスのアプリ開発にも力を入れていたが、タッチペンなどへの対応は以前よりは進んだアプリもある一方で、大半の実用で普及しているアプリケーションソフトは、旧態依然であることを見ると、Windowsブランドがそういうブランドイメージに固まっていることが分かる。

それはそれで、そういうOSがあるのは私はよいと思うが、成長を考えるならMS-DOSとWindows、WindowsとWindows NTが混在したように、次のブランドステージ(窓はPCのウィンドウを示すのでそれに寄らないイメージ)が必要だと私は当初から思っているが、今のマ社がそれをやる見込みは低いだろう。結局次もWindows 10Xという仮称なのだから。そのような点では、未だにスティーブ・ジョブズのmacOSとは別にiOSというブランドを立ててPCからイメージを外した戦略は先見の明が今に着実に繋がっている。

だから、ある意味では撤退することになったのだろう。

最近は、OS事業もそれほど良い状況にはない。あくまで、PCを選ぶならMacよりWindowsの方がアプリケーションやハードウェアなどの都合上好ましいから選ばれる。それも、他がないからというだけであって、変わる物があるならChromeBookとかでも選ぶよという人は徐々に増えている状況だ。
また、マイクロソフト自身もOSよりビジネスクラウドに力を入れており、Office 365などの定額ライセンス市場で成長する方針に向かっている。そう考えると、これからは如何にコストを抑えてOSの保守を続けるのかだけに目が向いていくことになる。

今のマ社がMobileに戻る事はまずないだろう。ただ、もしかするとPC版をスマホに利用するという考えは今後も残るかも知れない。それは、Windows 10XやArm On Windowsなどの未来がどうなるかに掛かっている。まあ、組込OSは基本的に長いサポートを続けるのにコストが掛かるのが、ネックだ。その維持管理コストを如何に捻出するか?それが決まらない限りは、ハード範囲を広げても、結局ただコストが増すだけになるだろう。



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