東北道の佐野SA、再びスト……酷い泥沼なので、たぶん誰も相手にしたくない。

西日本新聞の記事である。他の社も書いているが、たまたま47NEWS経由で回っていたら見つかった。
日刊スポーツの方が詳しく書いているようだ。これを全て読んで見ると、部長がどういう立場(権限)を持っていたのかによっては、これはストライキでは無くただの「加藤の乱」であろう。


まあ、内容から見ると前総務部長と呼ばれる人物が会社の役員扱いなのか、労働者扱いなのかが影響しているのだろう。
部長はProducerやGeneral managerクラスになり、多雇う側の権限を多く持っているいわゆる役員というポストになることが多い。
この場合は、団体交渉をする側ではなく、される側であり下や周りから要求を受ける側となる。

その場合は、実は団体交渉権、行動権、争議権の対象から外れる。
もしもそういう立場の人が、それ(従業員のストライキ)に乗って行動するとどうなるかというと、一般に社会で使われる言葉は、内乱(クーデター)となる。即ち、反体制派の派閥が下の従業員の多くを引き連れて、抗議をしている訳だ。

だから、会社としてはとにかく部長は外せということなのだろう。それが、社会的に正しいかはともかくとして、部長が揺動したと捉えることが出来るうちは、この団体行動は内乱に留まり会社としてもそれに(交渉)同意できないからだ。スト権を使っていないというのが企業側のスタンスだろう。

労働基準監督署が入らないのも、たぶんその辺りが関わっている可能性がたかい。
私は、管理職側も企業の労働組合の支部長などもしたことがあるので、両方の立場を知るが、この手の中小企業の組合リーダー(委員長や組合長)の側が、そこまで理解し考えているのかは気になるところだ。部長が全て主導してやっているなら、正直それは会社の役員である部長の要求を通すために、組合が利用されていることになりかねないからだ。


<部長の解雇を取り消す要求をするのは可能だが、部長がいてはいけない>

尚、ストライキで部長の解雇を取り消す要求書を出すのは、可能だろう。受理されるかは別問題だが、可能である。
但し、部長が役員待遇だったならそのストライキで中心にいてはいけない。
あくまで、部長は部長として別個に動き、労働者は労働者として主張するようにすれば、会社側も団体交渉権に応じざる終えなくなるだろう。

それをまず、団体交渉を行う労働組合のトップが理解する必要がある。
もちろん、皆が慕って部長の求める事を自主的にしてくれるなら構わないが、部長が労働組合の旗振りをするとこれは厳しいだろう。


これは、NEXCOに部長名義で文書を出している辺りからも見えることだ。
本来、団体交渉権を持つ物は、そういう力がない人の集まりである。これだと、部長が会社の中心的な人物であることが如実になってしまうため、ダメなのだ。もし、この要求をお願いするなら、組合として外部企業だけど、NEXCOにも何とか説得してくれませんかと文書などでお願いするぐらいが妥当だろう。


ちなみに、これで会社側が組合などに損害賠償が請求できるのかは、よく分からない。
もし、これが組合では無く役員同士の諍いなら、内部でそういう事になる可能性があるが、組合との諍いならそれを動かした加藤氏には何らかの責任を問えるかもしれないが(社長サイドが勝利すればである)、組合員に責任を取らせるのは難しいと思うが……これも、文字列だけで見ているモノなので、現実は分からない。


<現実はどっちもどっちで……既にどんぐりの背比べ>

前回の時には、よく見えない部分があったので、会社だけが悪いのかとも思ったが、今見るとどっちがとは言い難くなってきている。
端から見てはっきりしているのは、この会社は従業員がとか社長が云々の話ではなく、既に組織の体が完全に壊れているということだろう。

一番、迷惑を被っているのはNEXCOとネクセリアであろう。社内の社員同士(役員同士)で損害賠償請求するだなんだといっている姿を見て、損害賠償請求したいのはこっちだよとNEXCOや取引先の企業は思っているはずである。どっちが負けようが勝とうが、契約していることを履行できないなら、どっちも本来ならもう要らないよと云いたいだろう。

まあ、前回は初回なので会社でも良いが、今回はここから見て問題なのは部長の方やストを起こしてる側にもあるかも知れない。
部長ももし他の企業との関係が良いなら、この乱を起こすより、組織から離れ自分が長となる組織を作ることを検討した方が良かっただろうが……。出来ないなら、トラブルメーカー(その会社内ではマシだが欲しい人材とはほど遠い)として取引先からはみられているなんて可能性もある。

大企業ではこういう問題は起きないが、中小だと経営者(役員)と従業員の境界が曖昧なことが結構ある。だから、組合に会社の経営層(役員)がいつのまにか入って、自分の都合の良い争議をもたらそうとするケースは実際にあると言われる。今回は、SAなので記事になっているが、中規模企業でのクーデターにこれが使われる会社は労働者の事など考えていないブラック企業である。例え労働者のためだといって表に立っていても、やっていることは自分の保身なのだから。

これは、誰が悪いこれが悪いと感情論でみるのではなく、もっと俯瞰して経営者や管理者(中間管理の上側にいる人、組織によるが課長から部長級で経営側になる)と、労働者(課長、課長代理、副課長より下だと労働者で使役雇用される側となる事が多い)のどちらに労働争議を行う代表がいるのかを確認しなければいけない。もし、雇い手の側だとしたら、それは社内での覇権争い(派閥争い)に組合が巻き込まれただけになり、組合はただの骨折り損のくたびれ儲けである。

もちろん、その人(会社役員)が労働組合の元々の専任担当であるなら、そういう交渉の仕方もあるだろうが、(そういう組織もある程度出来た組織ならある。)そうじゃないなら、ちゃんと組合が組合の意思で代表者を中心に動く必要がある。まあ、組合の代表者や支部、ブロックなどの長は、必ず会社などで役立つポケット六法(可能なら六法全書が良いが全部をもつ必要は無いし、毎年法はある程度改正されるので邪魔になる)などを持って置き、勉強した方がよいだろう。



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント