DSC-RX100シリーズ比較表……詳細版 DSC-RX100/RX100M2/RX100M3/RX100M4/RX100M5/RX100M5A/RX100M6/RX100M7

粗い画像で示したRX100シリーズの比較表が大方(実は今もマニュアルをそれぞれ洗っているが)完成したので公開することにした。
実は、数日もおかずに公開直前まで行ったのだが、ギリギリで間違いが見つかり、キャンセルし洗い直しをしたというのが、2度3度あった。
ソニーの公式仕様表には掲載されていないけどみたいな機能は、結構多い。

その一方で掲載されていないけど、搭載されているだろうと思ったら搭載されていなかったりもする。
その落とし穴が結構あるので注意が必要だ。

尚、M7の仕様は、米国サイトの仕様と本家のカタログ(PDF)を元に掲載したもので、一部は不明な点があることに注意して欲しい。(国内の最終仕様では変わるものもあるかもしれない)

では、まず1ページ目からである。
表は画像ファイル(PNG)で、2104×1781pixel、クライアントでのデータ容量は904KBほどある。PCでは2段階クリックぐらいで原本のフルデータになるはずだ。


RX100M7(以下M7)のお値段が公式サイトに表示されたことで、RX100M6(以下M6、他もRX100は今後ここでは明記しない)の価格が8月から改訂されたようだ。9000円ぐらいお安くなった……まあ、買いだという程安い訳でも無いが、夏休み明け、消費税10%前、運動会前などに買うならM6は少し手が出しやすくなったと言えるだろう。



ここで大事な点はセンサーの差と焦点距離(レンズ)の差だろう。

まずはセンサーだ。センサーを大きくランクに分けると、

RX100  はExmor(FSIセンサー/前面照射式)
M2~M3がExmorR(BSI/裏面照射式)
M4~M7がExmorRS(Stacked BSI/積層裏面照射式)

となる。

それぞれの説明をすると、RX100のセンサーは古くからのCMOSセンサーである。1インチであること以外の取り柄は特別無く、少し暗がりに弱い。

M2以降は裏面照射である。センサーそのものの感度が1.5~2倍ぐらいまで引き上げられている。
M4以降は、メモリー積層のセンサーである。これによって、フォーカルプレーン(画像歪み)の発生が抑えられると同時に、短時間の高速連写が可能となり、HFR(ハイフレームレート)撮影による120fps~960fpsの動画が撮影出来るようになった。この性能については解像度関連項目で後述する。
他にも、世代による速度差などは生じているが、大まかに見るとこの3点が仕様表におけるメジャー変更となる。


焦点距離はレンズの世代交代でもある。ズーム域が変わったのだ。
これは、以下表のようになる。

機種ライン
レンズ
絞り(f値)焦点距離画角
光学ズーム
(35mm換算)
RX100~M2
6群7枚
(AAレンズを含む非球面4枚) 
f/1.8(W)-4.9(T)f=10.4-37.1mm
75-24度
(28-100mm)
3.6倍
(2.85倍)
M3~M5A
9群10枚
(AAレンズを3枚含む非球面9枚)
f/1.8(W)-2.8(T)f=8.8-25.7mm
84-34度
(24-70mm)
2.9倍
(2倍)
M6~M7
12群15枚
〈AAレンズを4枚含む非球面8枚)
f/2.8(W)-4.5(T)f=9.0-72mm
84-12度30分
(24-200mm)
8.0倍
(5.71倍)

レンズの枚数が少ない初代と2代目のM2までは、3.6倍光学ズームを備えている。
35mm換算でも2.85倍なのでコンデジとしては実はオーソドックス(伝統的)な3倍ズームカメラと言える。
広角は28mm(75度)からなので、風景+人のスナップ撮影にも比較的向いている。
そして、それにも関わらず絞り値がf/1.8から始まる明るいレンズなのが特徴でもある。少しばかり型式が古く性能が低いのが勿体ないラインだ。
正直、M2ベース(後述するがホットシュー搭載)や100ベースでBIONZ XになるRX100M8やM2Aでも出せば、欲しいという人はそれなりにいるだろう。
デジタルと合わせれば、14倍(20MP、動画時含む)まで行ける。

M3~M5Aはスマホや一眼を意識したカメラというべきだろう。スマホ登場と一眼カメラメーカーの受け売りでボケ味が流行り、明るいレンズというのが流行ったことで、絞りをテレ端(ズーム)でも2.8とかなり明るくし、背景をボケやすくしたのがこれである。ただ、その分ズーム域が狭く35mm換算で光学だと2倍相当、当該カメラは広角が24mm~と広い範囲(84度)が撮影出来ることがあって、広角からなら2.9倍ズームとなる。デジタルと合わせると、11倍ズーム(20MP)まで対応する。しかし、この製品、本当にスマホの延長線上で使うカメラとして意識されているのだろう。

このM3~M5Aはこの明るいレンズ故に、ND(Neutral Density)フィルターと呼ばれる減光(厳密には光を適正にカットして調光する)フィルターが内蔵されている。本来なら絞りで明るさを制御するのだが、絞りがF/2.8までと普通のカメラなら、開放に近いレベルまでしかないが故に、フィルター調整を掛けるのだ。ズームが浅いのにレンズ枚数が多いのは、24mmからの超広角であることと、このフィルター処理のOn/Offによる滲みや歪みを制御するためだと考えられる。

尚、このM3~M5Aでは被写体がカメラに向かってくる奥行き方向の動きが、早いと被写体ボケが発生しやすいという欠点がある。
そのため、このラインは世代交代が多いのだ。この項(ページ)でそれが分かるのは、

フォーカスエリアの拡充だろう。M4までは25点のフォーカスだったが、M5以降は

ワイド315点(位相差)
ワイド25点(コントラスト)

となっている。


M6~M7は広角24mm~という点を維持したまま、光学ズームを8倍(35mmで5.7倍)まで拡大したものだ。デジタルと合わせると32倍(20MP)までズーム出来る。
その分絞りが開放側(最大絞り)で2.8と1段~1.2段分ほど上がっており、最小絞りでf/4.5とM2までに迫る域にまで達しているのが特徴である。
特に最大ズーム域では若干暗闇には弱い傾向がある。この辺りの詳しいところは、2ページ目で紹介する。
M6とM7の違いは、フォーカスエリアの拡充だ。位相差もワイド357点(M6は315)拡充しているが、コントラスト425点(M6は25点)という進化は、これまでよりさらに被写体を逃さず、瞬時にフォーカスできるだろう。特にM6以降に搭載しているタッチフォーカスで使う時には良いかも知れない。

EVF搭載(電子ビューファインダー)は、M3~である。
M2はオプションでマルチインターフェースシュー(ホットシュー)にFDA-EV1MK搭載することで利用できる。結構お高いが、標準ファインダー製品に比べて利点がある。それは、90度ファインダーアングル変更に対応していることだ。

RX100にEVFはなく、オプションもない。

最後は手ぶれ補正機能だ。これは、RX100~M2とM3~M7で表記が異なるが、それとは別に細かな差が、M3~M4、M5~M5AまでとM6~M7で存在する。
M2までは、写真なら極端な問題はないが、動画だと結構ブレるだろう。
また、低照度撮影では連写の最初や最後にブレが出ることがあるかもしれない。
動画の手持ち撮影は、編集せずに後で大画面で見ると酔う恐れもある。

M3とM4はほぼ同等でインテリジェントアクティブに対応した。簡単に言えば、光学で大きな揺れを防ぎ、電子を併用することで大きめの画像を撮影した後、揺れ方向を調べ、画像を常に水平になるように補正していく、その範囲をM2までより広げて細かく調整するようになった。ただ、M4の4Kは少し効きにくいかもしれない。
M5~M5Aではそれが4Kでもより強く働くようになり、M6やM7では高倍率ズームを使うため、さらにより精密に揺れを検出するように処理速度を上げたようだ。


後は、フォーカスエリアと測光モードの差がそれぞれにある。
これも、M2が一区切り、M3からは世代ごとに少しずつ増えていく。検出ポイントが増えていくのは、M5以降である。これは大いに越したことはない。ただし、フォーカス種別、ロックオンAF、測光パターンなどの機能は~M3まででも、困る事がある人は少ないだろう。正直使い分ける使い方をする人は、この手の小さなカメラでは少ないはずだ。


2枚目の表に行こう。

表は画像ファイル(PNG)で、2104×1690pixel、クライアントでのデータ容量は804.1KBほどある。PCでは2段階クリックぐらいで原本のフルデータになるはずだ。


ISO感度やら、シャッタースピード、画質設定などがある。
ISO感度やシャッタースピードはともかく、画質調整やダイナミックレンジ機能を頻繁に使う人がどれほど居るかは分からないが、M7に向かうにつれて凄い数になっていく辺り、多機能というよりこんなにあるとその都度使い分ける人は少ないだろうなと、変な感慨の方が浮かんでしまった。まあ、あった方がいざという時に良いだろう。いざは殆どの人には来ないだろうが……

ISO感度は、M1、M2、M3~M6まで、M7に大別される。M7がISO100まで感度拡張することなく対応したのは、センサーパスと画像処理エンジンの改良によるものと思われる。
M1の感度がM2より低めなのは、最初の方でセンサーについて書いたがFSIセンサーという差があるからだ。
動画ISO感度の最低被写体照度(動画)Auto:6.4lux(SS:1/60)と言う点が、M2のAuto:3.2lux(SS:1/60)と比べて2倍感度が悪いことを示す。
尚、DSC-RX100M3以降は、Auto:1.2lux(SS:1/30)からの撮影に対応するが、M2は60fps出力になっているため、より大きな差になる。M2がセンサー側で30fps出力(カメラの動画モードとしてのはなしではない)をサポートしているなら、1.6~2luxぐらいまで行けるだろう。

他に特筆すべき点は、電子シャッター対応がM4以降で正式記載されていることだろう。
尚、撮影時虹彩処理はf/11(レンズ絞りとシャッター処理を含めた絞り調整による被写界深度調整のこと)までの共通となる。

ちなみに、画質調整項目は古い製品ほど多くのモードがあるようだ。これは、他の機能で代用できるものがある点と、NRレベルなどは、RAW撮影で後から調整出来るなど、あまり使われない機能などを排除した結果だろう。


画質調整で特筆すべき点が一つ地味に存在する。それは、記録モードだ。
静止画記録モードとJPEG圧縮モードが、100~M2までと、M3~M5まで、そしてM5A~M7までで違うのだ。

100~M2はJPEGファインまでに対応する。
M3~M5までは上記に加えて、JPEGエクストラファインという圧縮率が低めのモードをサポートする。
M5A~M7では、上記に加えて、RAW+JPEG時専用にJPEGの圧縮率をスタンダード~エクストラファインの中から個別選択出来る。

これは地味だが、JPEG撮影を頻繁にする人で綺麗に残したいと思っている人には、大事な点かもしれない。

後は、M7ではピーキングレベル調整の色に青が入っている。これは、米国サイトの初期仕様表で見たものなので、実際の製品でどうなっているかは分からないが、地味な変更点の一つになるかもしれない。


3枚目の表は以下である。
表は画像ファイル(PNG)で、2103×1748pixel、クライアントでのデータ容量は779.6KBほどある。PCでは2段階クリックぐらいで原本のフルデータになるはずだ。


撮影モードのメモリーリコール機能が搭載されたのは、M3からである。
M5から本体3とメモリーカード4という7つまで登録出来るようになった。マニュアル撮影が多い人にはこれは重要な点である。

連写機能は、RX100で10枚から始まり、M4の16枚/秒、連続撮影:5.5枚/秒(AF-S)に至るまでが第一世代の進化である。
M5~M6ではLow-Mid-Highのいわゆる一眼と同じような撮影機構を備え、24コマ/秒を実現した。これが第2世代。

そして、M7では最大の売りとなるHiで最大90枚/秒撮影相当(いずれも最大7枚までとカタログ記載)という凄い連写を搭載した。
ただ、流石にUHS-IIやMVNeに対応している訳では無い。だから制限がある訳で、これを一眼の代わりにというのは難しいだろう。
スペック上は素晴らしいが、スペック表のための機能みたいなものだ。

後は、M6とM7は動画時にHLG10(Hybrid Log Gamma)によるHDR撮影をサポートしS-Log撮影にも対応している。クリエイティブな動画を作る人には良いだろうが、後述するが4K撮影だとバッテリーや熱の問題に注意が必要かも知れない。

フラッシュ調光範囲は、M2が広角時に最大約30m(標準フラッシュ使用時、M2はホットシューに外部フラッシュ搭載可能)まで対応する。他は20m程度で、絞りの差があるM7やM6は12.4mほどが限界になる。フラッシュを利用するような夜間や、暗闇での撮影があるなら、注意した方がよい。

4枚目の表は以下である。
表は画像ファイル(PNG)で、2103×1575pixel、クライアントでのデータ容量は735.6KBほどある。PCでは2段階クリックぐらいで原本のフルデータになるはずだ。


まず、記録メディアだが、M2まではSDXCには対応するがSDI準拠(Class4以上対応)で、UHS-Iのカードでの高速転送はサポートしてないのが珠に傷だ。そして、M5A~M7、特にM7は上記した連写の特性に対してSDカードのバス規格がUHS-I止まりなのがやはり厳しい点だろう。本来なら、UHS-IIをサポートするのが良いのだろうが、RX100系は筐体が小さいため、熱密度が高い。それ故に、熱がより多て、電力を沢山消費するであろうUHS-IIを採用するのは難しいのだろうと考えられる。
尚、特筆すべき点は、M3~M5までがMP4同時ビデオ記録という映像を2つ同時に記録するモード(解像度によって設定できないことがあります)が備わっている。一方で、他の製品にはある動画撮影時静止画撮影の機能がM3のみ存在しない。

それから4K撮影はM4~M7が対応する。
HRF(ハイフレームレート)撮影はM4からサポートするが、M4のみセンサー読み出し有効画素数の解像度が低めである。

後は、M5A以降はMP4モードがなくなっていることが大きな違いだろう。ビットレートも低めで2KのMP4やAVCHDより4Kや2KのXAVC S寄りに向かったことが分かる。

次が最後である。
表は画像ファイル(PNG)で、2103×1276pixel、クライアントでのデータ容量は555.8KBほどある。PCでは2段階クリックぐらいで原本のフルデータになるはずだ。


インターフェースやバッテリーの持続時間、添付品(付属品)などの仕様だ。
バッテリーの持ちは世代交代の度に悪くなってきた。ただ、M6と7では持ち直しの動きがある。とはいえ、M3までに比べてまだかなり低い。
ただ、上記したように機能性が格段に上がり、性能も上がっていることを考えると、これでも凄い持っている方だと思う。
むしろ、全機種共通の大容量バッテリーバックをソニーは出すべきだろう。

ちなみに、ここで特筆すべき点は、M2にホットシューがあること。
M7にマイク端子が搭載されていること。
M7Gの付属品にシューティンググリップなどが付属すること。
後は、RX100には通信系の機能がない。スマホなどから操作することは出来ない点がある。
それから、M6と7にはBluetooth4.1機能も内蔵している。NFCやWi-Fiとは別にこれが使えることはプラスポイントである。

以上のようになる。

これぐらい同じ製品群で、機種ラインナップが広がると比較表も圧巻である。
進化していることも分かるし、画角などもそういえば変わっていたなと思う。気になるのは、今後M2までの製品に対する後継を出してくるかどうかだろう。

そろそろ、M2Aのような製品やM8でM2と同じホットシュー搭載モデルを出しても良いと思うと同時に、そういった画角変更をして、古い画角モデルの上位を出さないなら、バッテリーやメモリーカードの速度に対する要件を何とかしないと、性能は上げられないだろうなという印象が見て取れる。

内蔵で、8GBでもNVMeに匹敵するストレージを入れて、高速連写を長時間出来るようにすると同時に、バッテリーの容量をBX1XLにでも変更して増やせば、それだけで魅力はもう少し増すだろう。逆に言えば、機能性は既に十分だが基本スペック部分が小さな筐体故に、苦しくなりつつある訳だ。これを改善するのがM8に与えられた使命かも知れない。



-参考閲覧に当たっての注意事項-

尚、この表はソニーのCyber-shotのホームページにある仕様表の他、それぞれのカメラのマニュアルに記載の設定、ヘルプサイト(全てソニーの日本公式サイトのマニュアルとヘルプページ、M7のみ米ソニー公式サイトを含む)に書かれている設定や操作方法の説明を調べた上での補間を含めて掲載したものである。そのため、仕様表には書かれていないまたは書かれているけど、詳しい内訳がなかった部分も全て補完したものである。(2019年7月29日初版-2019年8月7日最終改訂1.04版)

一応、校正は何度か行っているが、規模が規模なだけにコピー&ペーストも多用しており、縦横に跨がって調べているため、一部に間違いが含まれる可能性もあるので、注意して欲しい。




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