台風9号が直撃した中国東部、死者32人に……今年の台風は恐ろしい。今の速度コースだと10号は本当に危険だが……。

AFPBBの記事である。台風9号が中国東部で猛威を振るい、家屋の倒壊などから死者がかなり出ているという。
台風9号の軌跡(きせき、通った道、轍のこと)を見ると、9号は12日06時現在も黄海の内湾にあたる渤海を980hpaで北東方向に進んでいる。ここまで、奥まで台風としての勢力を保ったのは、台風の中心の辿ったコースが中国東沿岸域で且つ台風そのものがあまり弱まらずに上陸したことが原因だろう。
普通は、渤海まで台風のままでいくとしても、990hpaぐらいで風も17m毎分ギリギリ台風か台風じゃないかの瀬戸際であることが多い。


<他人ごとではないのは台風10号>

まあ、日本では先島諸島で影響があったのみで、他人事の人も多いだろうが、次の台風はそれも言えない状況だ。これも、ここ数年は見られるようになったが、以前ならこの時期では異例と呼ばれたコースを辿り、しかも、台風としてはかなり遅く、大型で強い台風である。
即ちとても災害を起こしやすく危険な台風なのだ。

何故遅く危険になったのかというと、単純だ。太平洋高気圧の張り出しがおかしいからだ。

実は、元々夏場~秋の台風は接近すれば勢力が強く大型になることが多い。これは、太平洋高気圧が成長し、海水温が上がるためだ。北半球は太陽が照っている時間が長くなるため、地表や海面が熱せられる分、台風を育てる湿った上昇気流も強くなる。故に、出来る台風は大きくなる。

本来、その中でも真夏台風は日本にはやってこない。この時期は日本列島に太平洋高気圧が強く張り出すため、日本はまるで盾(シールド)まで守られているように台風はその高気圧の周りを回って南シナ海方面に流れていくか、西に大きく逸れていく。しかし、太平洋高気圧の張り出しがおかしい今年は、太平洋高気圧の縁が先島諸島の西ではなく、小笠原の辺りに進むような南北線上に綻びる形であったのだ。そこに台風はすっぽりとはまってしまい。少しずつ北東へと進路を変えた。問題はここからだ。この時期は、太平洋高気圧が張り出しているため、日本列島上空には、偏西風と呼ばれるジェット気流が吹いていない。これが降りてくるのは早くても8月の末以降でたいていは9月中頃からである。この頃だと日本列島に接近すると急速に速度が上がり、時速30km~90kmぐらいまで台風は加速する。

しかし、偏西風は日本列島よりずっと北にあるため、日本列島の南に迫っても速度は15~25km前後に留まると考えられている(この辺りは普通は30kmを超えてくる)。ちなみに、これは台風9号の軌跡からも分かる。あれも、時速15km~25km前後と恐ろしいほどのろのろと大陸の東岸を渡っていった。そのため、暴風/強風滞在時間が長く被害がより大きくなったのだ。

だが、関東には向かわないというのもあって、メディアにもよるがニュースとしてはあまり扱わない。時期的に、今しっかり報道しないと不味いというのに。
凄く接近してから、危険だと報じても予定は変えられない。まだ12日なので、今の間に旅行などの計画を前倒しするか、後ずらしするかを決めておいた方が良いからだ。これは、報道する側の甘さでもあり、日本の気象庁や官庁も米国の州などが出す先行非常事態宣言(だいたい当局は2日~3日前には批難情報を出す)のように早くからそれを出さないのも影響しているのだろう。

特に、今年はお盆と重なり、帰省からのUターンに重なっている。これは下手をすれば大混乱や大きな災害を生むかも知れない。何もなければ良いが、日本は自然災害大国故に、何もしなくても通り過ぎるだろうという甘さが最近目立つようになっている。既に災害のレベルが過去とは違うことをもう少し、真摯に考えて向き合わないと、西日本豪雨のような被害が毎年繰り返されることを、忘れてはいけない。

とにかく、西日本に帰省中または帰省前、または旅行予定の人は、台風の今後の進路と自宅へのUターンまたは帰省予定などを繰り上げたり繰り下げたり出来るか、影響地点に自分が居る時間があるかなどをよく調べた方が良いだろう。場合によっては、計画を変更することも考えた方が良いかも知れない。特に、既にこれから数日は海沿いなどでのレジャーは避けた方が良いだろう。出来れば今はプールなどに変更するのが好ましい。

楽しいレジャーで溺れたり、高波に攫われたり、怪我をしたり亡くなってからでは、手遅れなのだから。


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