安倍首相は「みんなのお気に入り」=独紙、調停役として評価……原文の意図(雰囲気)は全く違うけどね。

時事通信社の記事である。
普通の人ならきっと、何故こんな内容で28日に出たのだろうかと疑問に思うはずの記事だが、日曜日時点のアクセス率No1である。皆、(記事の時間が)おかしいと思ったのかと思いきや、そうじゃないようだ。どうも、そのまま素晴らしいと受け取ってしまっているようだ。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019062801136&g=int

原文は大方以下の記事ではないかと思われる。独和翻訳(私ドイツ語は読めないので……機械翻訳+多少の辞書翻訳)によると、最も外交的なホスト(議長国)という意味のようだ。たぶん、安倍嫌い、安倍好きの人はタイトルには惹かれるかも知れないが、最後まで積極的には読まない記事かもしれない。
https://www.zeit.de/wirtschaft/2019-06/g20-gipfel-japan-shinzo-abe-diplomatie

27日の記事(始まる前に書かれたと思われる)なので、下準備として、これまでの日本の外交を見れば最初の一歩を踏み出し達成するだろう。という内容であって……。G20の途中経過や終わった後の話ではもちろんない。内容も、調停役としての内容より、G20抗議者の件から、日本の経済依存度の現状などを踏まえての交渉近況を書き、布石を打っているという内容だ。悪い成果が出ることはなく、出ても良い成果だろう(始まる前に成果の兆候がある)という記事である。


<際して……なので>

いつもは日曜日に記事は書かないのだが、たまたま日曜の朝にこの記事を読んで、変だなとおもった。(本来なら金曜に気が付くべきなのだが、金曜の夕から土曜は殆どニュースを読んでいなかった)

調べたら、予想通りの記事だった。何が変かというと時事の記事にもあるが27日の記事だったからだ。G20は28日~29日開催であり、27日出稿の記事が、28日の夕方に海外で評価されているという流し方をすると、まるでG20が成功しているように見えてしまう。

しかし、記事は「際して」と書かれているわけで、即ち始まるに当たってという意気込みの話なのだ。ここを読み取れないと、反応が極化する。

その上、記事中にお気に入りと断定している内容は……。意訳するとたぶん、これまでの経緯から、仲介人(調停人)として最高そう(恋人とかのよう)に見えると書かれているだけで、各国が気に入って(彼を通して)交渉しているとか、委ねているとは書かれていない。

日本の記事を書いた人が、時事にも送っていて、そちらがそうなっているなら別だろうが……間で秋波を送ってくれる人ぐらいの感じだと思う。

これは、とにかく読解力を徹底的に駆使しないと言わんとしている内容が分からないように、日本の記事は調整されているわけだ。いや、昔から多く、今も酷いというだけかもしれない。


しかし、海外向けで書かれている記者の記事は、日本人でも外国人でも考えて読むと面白い。そのまま日本で掲載すれば、極端な主義主張をする右翼左翼という層には(きっとその国の事情を知らないので難しすぎて)気に入られないだろうが、社会一般の人から見れば、上手く考えさせようとする記事だ。絶妙に過去の経緯を書き、そこから現実解をコラムとして掲載しているからだ。

それが、日本に逆輸入されると、何故か一部を拾って賛辞だったり、否定(失敗)だったりという部分だけで記事化されてしまう。その結果、極端に受け入れる入れないという日本社会にとって全く無意味な発想になる。


まあ、この記事を読んでSNSの人の反応は、予想通り極端になっている。当然だろう。事前情報に過ぎないものを28日の開催中に記事にしたのだから……しかも、海外紙が良い評価しているように……。良い評価をするために書いたのでは無く、始まる前にこうなるんじゃないか?と書かれた記事であり、出来なければ……。って話でもあったかもしれない。


<コラムをニュースにしてはいけない>

近年の日本の記事に多いのは海外は悪く評価、良い評価というものだ。日本人は外国を気にする人が多いのでPVが取れるようで、人気だが、コラムを時事ニュースにしてはいけない。元々、コラムを評価するなら、コラムや論評として分析して伝えないと、その記事の意図が何なのかが分からなくなる。しかも、今回の場合は時間差が誤認識を与えているように見える。

ドイツに向けて書かれたこの記事は、メルケル政権やドイツ経済と対比した場合には、とても面白い記事だ。これは、日本人が総理の外交が素晴らしいと喜ぶような記事ではないし、出来ない人と否定する記事でもなく、G20を行うまでに、どこまで日本が外交努力をしてきたかが書かれているわけだ。(それをどう評価するかは、結果を見て人それぞれに判断する)

ただ、時事のような書き方がされてしまうと、原文を読まない人は、海外で良い評価をされたと思ってしまう。
実際に、当該の記事リンクでコメントを読むと分かるが、彼らは、そう簡単にいくなら良いけれどとか、NATOの在り方やこれからの国際社会での立ち位置はどうあるかをコメントで書いている。

日本のように、日本の総理の外交力スゲーとか総理最低にはならず、幾分未来に対しての考え方(ビジョン)を書いている。


まあ、ドイツ語が読めない人でも、GoogleやAzureの翻訳を使えば日本語で記事が読めるだろうから、読んでみると良い。記事自体は、右の人が喜ぶとか、左の人が悲観する記事でもない。普通のコラム記事だ。ここにドイツ経済や政治の状況まで分かる人がいると、日本の経済的な事情やデモの情勢を加えて、硬直するドイツとの対比を間で演出しているという意図を伝えていることが分かるだろう。それが、良いかどうかはまた別の話だ。まあ、コメントとセットで読むと、国際的な枠組みがどうなるかを心配してるのが良く分かる。日本とは段違いに政治を国民が考えていることが見える。


<今後は、ZEIT ONLINEも対象に>

私のニュースサイトリストに
今回、ZEITが36番目に仲間入りした。今後も、気になった記事があれば、この手の記事を書くだろうが……本当はこういう記事を書きたくはない。自分も、海外記事を評価するときに、これに配慮しないと行けなくなるからだ。まあ、ここで海外記事をコメントするときには、極力リンクをのせるが、それでもこういう批難をすれば、相応に自分にも返ってくる。それは、自分にとって枷になるため厳しいことだ。
でも、書かないと日本の記事は変わらないだろうし、人々も分からないだろう。

日本の通信社の記事書きは、海外ネタを引っ張るにしても、日本にとっての都合良さ悪さではなく、海外から見た(海外の事情を汲みした)ときにどうなのかで海外ネタは漁らないと、何の意味もないどころか、日本万歳のお馬鹿さんと、極端にこの記事は賛美しているといった否定論者を育てることになる。

これでは、外交で優れた成果を残せる国には決してなれないだろうし、日本の外交官が成果を残すという意味をはき違えてしまう人が増えるだけだ。実際に、今の日本はそういう状況が急速に広がっている。

海外の記事の本質は、日本が素晴らしいのではなく、その国の中にある社会の現実に対して、日本の現状がどう見えているか(悪く見えるか、よく見えるか)を示すバロメーターである。その本質を捉えずに海外の記事を評価してしまうと、国際的な感覚が全く無いのに、知っているような気がする人が誕生するだけである。
https://www.zeit.de/


尚、こういう海外ベースの記事でもちゃんと書かれている記事もそれなりにはあるが、今回のようなケースも隠れている。本当に海外がどのように考えているかを知りたい人は、その記事の先を追った方がよく、追うように心がけた方がよいだろう。正直、これが面倒くさいのだけどね……。



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