米アップル、iPhoneデザイナーが退任へ……世代交代の時期。

ロイターの記事である。
https://jp.reuters.com/article/apple-ive-idJPKCN1TS39Q

昨日のITmedia記事に、Apple、ArmのトップCPU設計者を引き抜きというのもあったが、Appleにとって今までの栄光が終わり、次のステージを模索する動きが必死に探られているのだろう。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1906/27/news058.html


<筐体デザインのApple>

筐体のデザインをAppleが売りに出来たのはこの人のお陰だろう。今のAppleが作るハードウェアデザインも、この人が原型を作ったことで成立している。あまりに完成度が高いことで、そこから昇華できないというジレンマも抱えるほどだ。
それは、嬉しい誤算である。

OSやソフトウェアでジョブズが引っ張り、デザインで彼が引っ張ったことで、Appleは2010年代にIT企業でNo1へと上り詰めたのだから。

ただ、既にAppleのハードウェア販売は下降線に進みはじめている。iPhoneがシェアを落とし始め、販売サイクル(買い換えサイクル)も徐々に伸びているからだ。だから、AppleはiPhoneではなくiPadに力を入れようとしているのだろう。

デザインがものを言う時代でも無くなってきているのもあるのかも知れない。
そこには、あるハードの延長線上にさらに優れたハードウェアの次世代があり、それを使えば今以上の素晴らしい体験が待っているという流れが崩れてきたのもあるだろう。即ち、既にデザインどころじゃない訳だ。


<世代交代>

そこで、Appleが目指しているのは、ハードウェアの根本的世代交代であると私は予想している。
端的に言えば、どこかでハードウェアのアーキテクトを刷新するということだ。そのために呼んだのが、マイク・フィリッポかもしれない。Apple Aシリーズの後継ではないプロセッサーを作る計画があってもおかしくはない。

ちなみに、Apple A(Arm Architecture)はジム・ケラー(現在Intelの社員で、AMD Zenの基本設計を一時期担当した人物)が設計したプロセッサーである。このデスクトップ版の開発を加速させるためではないかと予想されているが、予定ではデスクトップ版は2020年~2022年の間には出てくるはずなので、彼のビジネスライフサイクルや半導体サイクルから考えると、日数が合わない。

個人的に思うのは、Power ISAに戻るとか、何か別のプラットフォームを開発するとか、そっちの方じゃないかと思っている。尚、ジム・ケラーが何故Apple Aを開発することになったのかというと、Appleがその昔買収したスタートアップ企業のP.A. Semiに在籍していたからだった。

P.A. Semiは当時PA6TというPower ISA(IBM Powerアーキテクチャベース)のプロセッサーを開発していたので、Appleは自社でPowerを搭載したデスクトップを作るのではないかとか、噂されていた。しかし、出てきたのはAプロセッサーだった。世間がある程度経って噂がリークされるまで予想もしていなかった話だった。

だから、今でもAppleはやろうと思えばIntelから離れてPowerに戻る事も出来るだろうし、今のAppleの資金力ならオリジナルのアーキテクチャを開発して完全に他社のライセンス支払いから逃げ出すことも不可能ではない。OSもファームウェア技術もあるのだから。

それを今の市場シェアの中でやってしまえば、逃げる人は少ないと予想される。ただ、Windowsとの互換性、BootCampの問題があるので、Windows On ARMが使える製品に留まるのか、その辺りで妥協するのだろうと思われる。
ただ、今回はその先を見据えた引き抜きの可能性が高い。

彼の採用はPC向けで見られることが多いが、
Appleはスマホ向けに大きな変化を与えるプロセッサーを期待しているように思える。それをやると、スマホの買替えが進むとか、そういう流れを生み出したいのかもしれないと。そうじゃなければ、単純にデスクトップ向けArmにSVEを実装するための技術開発かも知れないが……。Larrabeeや、Arm SVEの開発に彼は携わっているはずなので、この辺りはお手の物だろうから、躓きが起きているならそれも片手間にということかもしれない。


<買替えサイクル>

まあ、ハードウェアメーカーにとって辛いのは、コンシューマハードの買替えが既に発生しにくい状況にあることだろう。確かに、仕事上などでは4Kだとか、8Kだとか言う人はいるが、家に帰って自宅のテレビが、4Kという訳では無い人は多い。最先端のスマホを開発の為にもっているが、会社からの予算で選んだだけで、個人で買う、使うのは安いスマホやガラケーの方がという人もいる。

そのハード性能を使う機能を求めるのが趣味に関わるとか、そういうことがなければ、安い製品でもある程度出来、故障するか、通信機器なら通信サポートが終わらない限り買替えなどしない人は多い。だから、敢えてメーカー側で故障しやすくするとか、バッテリーを交換不能にしてその摩耗タイミングで買替えさせるとか、寿命が長い液晶(LCD)では無く有機EL(OLED)にして輝度が低下してきたら買い換えてとか……。そういう小細工も増えていく。

国内のキャリアスマホなどでは、グローバルではアップデート保守があるのに、国内では保守が2年経過後に急速に減るというハードもある。

Appleのような垂直にも水平にも技術を持ち始めたメーカーは、それをプラットフォームの差で示すのが容易い。そこで他のメーカーなら不満が出ることもあるが、Appleはコンテンツや保守も持っているため、そちらで満足度を上げることで、不満を減らすのも容易だ。競合他社よりそういう面で総合的に評価されれば良いからだ。

このように見ると、Appleはデザイン時代や新しいハード時代とは違う路線での脱皮を準備しているのかも知れない。それは、同じデザインを踏襲しているが、中身のハードウェアプラットフォームが変わっていくという流れかも知れない。


一つ確かな事は、どんなに優秀な人でもずっとはその場にいないということ、そして時代は移り変わるため、いくら優秀な人でも、ずっと優秀なままで評価を得られ続けるとは限らないということだ。まあ、最近はこういう話が出ると、株価は下がることも多いが、本当は逆かも知れない。



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