スマホなど部屋中どこでもワイヤレス充電……夢の技術だが課題は多し。

ITmediaの記事である。東大が屋内空中充電の実験室を公開したという記事である。まあ、これが市場に投入されればいろいろと便利になるだろう。記事では電気代を気にしていたが……個人的に気になったのは、安全性と複数デバイス利用時の供給安定性の2点であり、電気代は余り気にする内容ではない。これは、過去の売れ筋製品の動向を見る限り、利便性が高ければ電気代が多少高くても売れるからだ。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1906/19/news046.html


<安全性は2つある>

まず、安全性というのは他の電子デバイスへの影響、人体への影響、そして同周波数に共鳴する金属があった場合の火災や感電などの危険性の3点だ。2000年代に入って空中給電は各所で検討されているが、実は製品化するには、まず今ある電子デバイスに何の影響も与えないかというのが1点重要になる。

まあ、見かけでは影響を与えることは無さそうに見えても、例えば当該の記事なら6-十数Wの空中電力が供給されているわけで、その力量は6J以上ということになる。この出力は屋内で使われる無線LAN(Wi-Fi)が10mWであることを考えると結構大きい。もっと言えば、携帯電話は概ね1Wを越えない出力である。即ち通信電波の6倍のエネルギー放出になる。

だから、こういう検証をしているのだろうとも思うが、そこに関する部分が記事にないのは気になった。

そして、施設の写真を見る限りかなり厳重なのもそれを考慮してのことだろう。
逆に言えば、これの製品化にはまだ沢山の課題があることも意味している。電波法上だけではなく、そういう裏に隠れた問題を探すのも、こういうテストなのだが……。

これにはそういう側面での調査がどこまで進んでいるのかは書かれていないので、いつか我が家でもと思えてしまうのが、ちょっとな~と思う。たぶん、空中給電はそういう訳にはいかない。

部屋にある全ての電化製品が空中給電の装置と干渉しないと認められないと、危険なことや故障などの原因になるかもしれない。


<複数デバイス利用時>

もう一つが、複数の給電デバイスがあるときにどう動くのかが気になる。給電デバイスとは充電器の方と、充電器から電気を受け取る子機の両方の話だ。
これは、無線LANでも既に複数を導入している家はある。また、充電器になると1個や2個じゃなく、1人1人が持っているはずだ。そういう場合に、コリジョンの制御をどうしているかというのは、気になる。

もう一つは、電気を受け取る側が複数あったときに、充電が安定しなくなることはないのか?とか、そういう点だ。
充電が安定しなくなると、それを調整するコンデンサーやバッテリーが劣化が進む恐れがあるため、どのようにそれを安定させるのかは重要な要素である。

これらの完成度が気になる。


<家の場合あれば便利だが、無くても困らない>

この手の技術はあれば便利なのだが、住宅などの屋内では、安全性や干渉リスクの実績が乏しいため、実は無くても困らないという難しい技術である。

屋外のイベントなどでは確かにこういうのが使い方によっては、結構出来ない事を実現するかも知れないが、既に他に家電がある屋内だと、それが他の精密電子デバイスに全く影響を与えないとは言えない。

だから、製品化はなかなか進まない。むしろ、大手メーカーなどがすぐにこれに力を入れないのは、リスクを取るだけの信頼性が担保出来ないからだろう。


<先ずはビジネス向け>

個人的にはまず売り込むべきは、家の中より、屋外や企業の会議室内などの商業やビジネス面で使えそうな場所で、導入計画を練る企業との連携かも知れない。そういうビジネスベンダー向けでの売り込みが出来る企業なら、早期の製品化から、フィードバックも得られやすい。

日本の開発は大体ホームユースを最初から前提としていることが多い。そして、ホームユースで売り込むから、フィードバックもさほどなく失敗する。その後海外が買い取り、ビジネスから普及させてホームに落としてくるケースまである。本来、ホームユースは商売の最終形である。何故なら、ホームユースはフィードバック率も低く、価格の安さの他安全性を強く重視するからだ。即ち投資コストは高いのに、利益は小さく、失敗するとダメージ(イメージの低下)が大きい。もし、危険だったり期待に沿わないものなら、一時的に売れても後が鳴かず飛ばずになる。

しかし、事業者向けでそれが他にない技術なら、売り込みによっては上手く売れるようになる。多少危険でも使う範囲を最初から限定していれば、担当者が管理してくれるだろう。どういうシーンで問題が起きやすいかも見えてくると同時に、そこから個人の期待を高めることが出来る。そういった形で、東大も考えた方が良いのかも知れない。

個人的にはやはり会議室や屋内イベント会場などから始めるのが良い気がする。その場合でも、心臓病などでペースメーカーを入れている人がいると影響があるかも知れないので、そういう部分の対策もちゃんと出来ていないと、企業は組まないだろう。







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