米グーグル、ファーウェイとの一部ビジネス停止=関係筋……世界経済や他企業への影響は必至。

ロイターの記事である。これは、即ちGoogleが提供するサービス(gmailやGoogle検索、YouTube、Google Lens、Google Drive、Google Photo)などの機能が使えなくなることを意味していると思われる。
但し、Android Open Source Projectに基づくAndroidの最新版利用はオープンソース故に可能であるということのようだ。既にこれは、開始されているようなので、Huaweiスマホを利用している人は、既に一部のGoogleに関連する機能が使えなくなっているかもしれない。

https://jp.reuters.com/article/huawei-tech-alphabet-idJPKCN1SP0ST


<Play Storeも使えない>

ちなみに、AndroidアプリケーションをダウンロードするPlay Storeもブロックされると書かれているため、今後のHuaweiスマホは、買ってもAndroidとしての利用価値がほぼ無くなると思われる。今、Huaweiのスマホを使っている人は、日本向けでもこの影響が出るのであれば、仕事や趣味(遊び)などにも影響が出るのは必至だ。早期にHuawei以外のスマホに買い換えなければいけなくなるかも知れない。


<日本のサプライチェーンは下方修正必至……世界経済も混沌か?>

これは、恐ろしいことになりそうだ。国内のサプライヤーチャーンにも猛烈な影響が出る恐れがある。何故なら、Huaweiは結構日本の部品を使っているからだ。米国との関係が悪化していることもあり、部材に日本や韓国、欧州のものを取り入れることが多かった。

しかし、こうなってくると、間違いなくHuaweiスマホは中国国内はともかく、世界では売れなくなる。No2がこのような形で凋落するとなると、これからそれをどの事業者が吸収するのかが、問題となりそうだ。

そして、中国政府やHuaweiがこれからどういう手に出てくるかが、恐ろしい。世界経済もこれからが見えなくなる。米国も中国も折れることがないなら、間違いなく米中の貿易戦争は、全く次元の異なる悪い流れに突入したと見て良いだろう。


<ステージが変わる米中対立>

この後に、何が待っているのかは分からない。ただ、一つ確かな事は、この先中国が黙っているとは思えないということだ。Huaweiを狙い撃ちされた中国が、米国に何もせずという訳にはいかないからだ。それだけ、中国ではHuaweiの地位が大きい。

そして、米国の企業もGoogleが動けば、マイクロソフト社も動かざる終えないのは間違いない。HuaweiのWindowsPCなどに対しても、何らかの影響が出てくるかも知れない。

このHuawei外しは、間違いなく次のステージの始まりである。そして、このステージは誰の得にもならない話だ。日本の場合は、iPhoneなどのApple製品を持っている人にも、影響が確実に出てくるかもしれない。サプライヤーは確実に世界No2の需要を失う。これを対岸の火事と思わずにしっかり注視しないと、不味いだろう。

いや、今の状況だとソフトウェアは仕方ないにしても、ハードとして米国ブランドや中国ブランド(台湾除く)を選ぶのは危険だろう。下手をすると、次世代製品の価格が猛烈に上がったり、サービス水準が後から劇的に落ちるかも知れない。


<最善と最悪>

一応、この先の最善と最悪を書いておこうと思う。

もし、この先最善に推移すると、米国または中国のどちらかの政府が折れて、これらの規制が緩和されていく流れが1つある。これが成立すれば、経済に対する展望はまた上向くだろう。ここまで来るともう実体経済が良くなるかは分からないが……。即ち、今より景気に対するイメージが悪化することはないだろうが、実体経済はこれを始める前より悪化したとしても、それ以上悪くならないかもしれないという状況になる。(これを始めない方が、経済は悪化しないので、どちらにしてもよいことはない。)

但し、中国が関税障壁などで折れることになれば、米国は欧州と日本に対する関税摩擦でも中国と似たような交渉をしてくるのは必至だ。米国は、日本や欧州という同盟国のために、中国と交渉しているわけでは無く、あくまで自国が有利になる通商協定を結びたいからやっているに過ぎないからだ。

中国も絶対に折れることが出来ない領域があり、それのために米国との妥協に動く可能性は薄い。むしろ、今の中国だと折れない可能性も高い。


最悪の場合は、このHuaweiビジネス停止がより広い範囲に広がり、その代替が用意される前に、Huawei製品が閉め出されるだけではなく、ごく短期間に世界第二位の通信機器会社が営業停止に追い込まれ、多くの基幹ネットワークが保守から外れてしまうパターンがあり得る。それが起きると、ネットワークの信頼性が本当に揺らぐかも知れない。この場合は、米国と歩調を共にしている国のシステムが、ある種の悪い影響を受けるかも知れない。

ちなみに、Huaweiの製品は日本ではLTE Wi-Fiルータやスマートフォン、PC、コアスイッチ、商業用のアクセスポイント(LTE/Wi-Fiなど)にもある程度使われているようだ。こういう製品の保守が破綻などで失われると、大変な事態になる。ZTEの営業停止など小さな話である。

これが、世界の半導体や、センサーチップ、NANDフラッシュメモリー、ディスプレイデバイスの生産販売にダメージを与えるのは必至だ。その上、中国政府も米国政府ももし折れないなら、関税障壁が広がり続ける訳で、iPhoneなどの値上がりも一気に進むだろう。

金融危機後に世界が協調し立て直したことで始まった世界経済の成長は完全に終わるだろう。
笑えないことである。

これから、代替製品による副次的な利益効果が上がってくれれば良いが、それがなければ、ただ2国間の通商協議というメンツ交渉に我々は巻き込まれて、何の恩恵もないどころか、知らずと皆が被害を被るという可能性もある。




この記事へのコメント

この記事へのトラックバック