AMの停波、23年にも実験を 「FM一本化」要望……時代は少しずつ変わる。

朝日新聞社の記事である。まあ、すぐに終わるという話では無く、4年後の23年頃にはエリア実験が始まるということのようだ。まあ、AMの遠隔受信をアンテナで行っている人からすると、楽しみが減るということになるだろうが、そういう人はネット時代に入って減りつつあるため、やむを得ないだろう。

https://www.asahi.com/articles/ASM3W53PCM3WUCLV009.html?iref=comtop_8_04

<強みも弱みも全ては……>

最近は、AM放送からFMと同時送信に移行する事業者も多い。その理由は、FMの方が音が良いこと、出力周波数が高いこともあり、環境特性によるノイズの影響を受けにくい。周波数が高い分、回り込み特性は低いが、それを補うだけの基地局があれば、対象エリア内ならたいていの場合、FMよりAMとなる人は少ない。

逆に言えば、AMの方が音が丸く味があり、ノイズが一定程度乗るのがノスタルジー(郷愁)を誘うと喜ぶ人もいる。正直、耳に優しく落ち着くのはAMかもしれない。これは、細かく不規則なノイズがある方が、特別熱心に聞く場合を除いて、BGMとして聴くなら心地よいと感じるケースが多いからだ。

尚、AMの方が夜間などに電離反射を用いた電波受信なら遠くで受信できる可能性がある。それを楽しんでいる人は、昔は多かったが今は少ないだろう。今は、FMでもネットでの配信サービスをしているところがあり、Radiko.jp(有料契約必要)やau LISMO Wave(有料またはスマートパス会員専用)などでは、全国のFM放送局をネット経由で受信できる。

そのようなサービスがある中では、AM受信を好んで行う人は減って行く。特に若者で、それをやる人が減るため、AMの必要性は下がってしまうのだ。携帯電話とインターネットはあらゆる方面で、市場に変化を与えていることが分かる。

また、これは記事にもあるように広告収入にも影響されている。
AMは音質としてはクリアとは言い難い。だから、リスナーが徐々に減っているのだ。その結果、広告も減って行く。すると、設備投資も減ってしまう。投資が減れば、薄利多売の経済資本主義では、量産が出来ず機材単価が上がる。投資に掛かる費用が増える。だったら、FMに一本化した方が良いという流れもありそうだ。

そもそも、広告の主戦場は今や、テレビとネットである。さらに、厳しいのは広告事業者そのものが増加している訳では無いことだ。実は、広告を出稿したがる企業や団体の数は日本では年々減っているはずだ。その背景には廃業や倒産がある。新規に会社を作ったとしても、それらが皆広告を頻繁に出せるほど大きくなるわけではないが、後継者不足や経営難で廃業する企業は多い。特に地方だとその流れが加速している。

大手の広告は金額が大きいものの、世界的な不況でもあれば、すぐに引き上げることも多い。そうなる前に、可能な限り視聴者が集められるサービスに力を入れたくなるのは当然だろう。


<良い話を作らねば>

古いものは、徐々に淘汰される。だから、古いものは効率化しなければいけない。それが、進歩発展するということだが、難しいのは進歩の方で、上はそれほど消費者が買い換えたいと思うものを生み出せなくなっている。

デジタルラジオは、欧州では一部でアナログが停波したが、日本では難しいだろう。結局のところ、放送局と消費者にとってのメリットが十分にないからだ。テレビの地デジ化と完全に同期していれば出来たかも知れないが、後回しだったのも影響したのだろう。

その結果、ラジオは効率化が遅れたとも言える。それが良かったのか悪かったのかは、分からないが、地上波のテレビ放送の方は、どんどんチープ化しているので、ラジオはそれに比べると今のところは良かったのかも知れない。

ただ、この先もそれが維持できる訳では無い。少子高齢化が進み、地方では地域のスポンサーも減っている。すると、ラジオ放送も厳しくなっていく。効率化が進化や発展によるものではなく、むしろ退化や後退から必死になって逃げるトカゲの尻尾切りを彷彿させる状況なのは辛いところだ。


これを良い話とするためには、AMの空き帯域を何か人々(可能な限りどこかの企業より各々個人)にとって有意義なものに使うことだろう。それをやれば、新しい産業を生み出したり、社会が活性化する見通しもあるかもしれない。

鉱石ラジオを作るみたいに、子供や人々が電波サービスに興味を持つような、電波の使い途を省庁が考えれば、面白くなるかもしれない。まあ、この国でそういう期待は薄いだろうが……




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