カメラの画質、センサーサイズでどう変わる?……これだけあるデータが勿体ないよ。

ITmediaの記事である。面白そうなので読んだのだが、なかなか面白い記事だった。ただ、折角材料があるのにこれでは勿体ない。批判されるよ~♪という内容だったのが、気に掛かった。

たぶんこれはスチルHDRオート撮影時の設定と思われるので、サイズというよりDual PixelやHDR処理の性能にかなり影響を受けていると思われる。そのため、マニュアル撮影で撮影モードをある程度固定した場合には、別の結果が出る可能性もあるだろう。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1902/11/news010.html

まあ、スマホを主に使う人だと、マニュアル撮影はそんなにしないはずで、あまり関係ないと思うが、スチルカメラを使う人は、これをそのまま鵜呑みにするのは避けた方が良い。だから、当該記事の後半などは、別の視点でみるべきだと感じた。

特にセンサーサイズで比較するなら、他の条件を極力合わせるという点が抜けている辺りが、何となくAFオンリーな人なんだろうなという印象である。カメラマンでも、必ずしもMFを使うとは限らないので、この辺りを意識しない人は多いが、センサーサイズを語るならこれは重要だったりする。だから、それをやらないなら別の分析を足すのがベストだ。ということで、この記事を勝手に考えた。


まず
ニコンZ1は
F/8.0 ISO100、SS1/640(SS=シャッター速度)、24-70mm F4レンズだそうだ。

キヤノン
Powershot SX740 HS
F/4.5、ISO100、SS1/2000である。レンズ開放域はF3.3(W)-F6.9(T)である。ズームが掛かっているかは不明だが、たぶん掛かっていないのだろう。

スマホのApple
iPhone XS
F/1.8、ISO25、SS1/2300である。何だこの数字という凄いシャッタースピードである。これは、絞りがF/1.8とデジタルカメラならかなりの開放域であり、2つのセンサー画素を合成していることと、センサーが小さい事、Dual Pixel処理が掛かっているはずなので、このシャッタースピードでなければ、厳しいのだろう。尚、メカニカルシャッターはないので、全て電子(デジタル)処理である。

スマホのSony
Xperia XZ2 Premium
F/1.8、ISO40、SS1/2500である。これはもっとハイスピードシャッターである。これはDual Pixelセンサーであるだけでなく、センサーのサイズが小さい割に高画素なため光飽和度が高いからだと思われる。それをブライト(BW)CMOSで調整しているのだろう。ノイズは多いが、雲を見ると分かるが中間調のコントラストは悪くないように見えるが、確かに偽色が見られるのは、ひとによって評価が分かれるだろう。これはソニースマホの特徴ではあるが、まだ2センサーの強みを十分に生かせていない可能性もある。
これも、フル電子処理である。

ここまでは、本当になかなか面白いなと思った。

個人的に見て思ったのは、スマホについては、Appleはデジタルノイズを徹底して抑え込んでいる印象があることだろう。そのため、パッと見たときの見栄えは好ましく見える。しかし、立体感という点で見ると少しのっぺりした感じがある。これは、DxOMarkというベンチマークを意識しているためかもしれないが、ちょっとリダクションをかけ過ぎ何じゃないかとも思える。ただ、悪くはないし、万人受けするものだ。

それに対して、ソニーの方は、コントラスト比を維持するために、一部のノイズフィルターを控え目に掛けている印象があるように見える。立体感はこちらの方が雲にしても、タンクにしてもあるように見えるが、タンクなどに偽色が出ている分、誰が見ても好みになるかと言われると難しい。たぶん、ソニーの評価はこれだけで見ると悪いだろう。

この辺りがファームアップで万人受けするように修正されればそこそこ評価は高くなるだろうが、個人的にはこれ自体がいやとも思わない程度には纏まっているように見える。好きでもないが……。

尚、ここからの比較は……この内容で良いのか微妙だ。絞りやSSまで変えるのは難しいものもあるはずなので、なかなか難しいのかも知れないが、全てISO90~125ぐらいの差の小さな値で撮影していたなら、面白かっただろう。

最近は書籍を買わなくなったので、どうなっているか知らないが、CAPAなどの紙面でやっていたカメラレビューの方がこの辺りはちゃんと評価している。昔は、カメラマガジンとか他にもいっぱいあったのだが……。こういう設定の重要性が忘れ去られ始めているのは、カメラ好きとしては気になる。
https://capa.getnavi.jp/

ここで愚痴って終わりかと思われるだろうが、ここからはこの撮影データを元に自己分析したものである。


<撮影モードが画質(画の印象)を同等にしている>

これは資料としては面白いので、ちょっと数値を詳しくし調べて見ることにした。ITmediaさんや筆者さんから許諾は得ていないので、指摘を受けた場合は消すかも知れない。

画像



スペックオタクとしては、こういうのが楽しい。
上の表は、当該記事における撮影モードとレンズ、本体のセンサー仕様を比較したものである。
これが、オート撮影なのだと仮定すると、実は35mmベースのセンサーはほぼ同等の撮影設定で機能していることが分かる。(赤で示した部分である。)いや、もしかするとこの3製品に関してはマニュアルを使って同じ設定で撮影されたのかも知れないが……
レンズ特性も同等なので、たぶんマニュアルだったとしてもオートだったとしてもこの設定ぐらいがちょうど良かったのだろう。

また、Panaのミラーレスと GFX 50S(中判カメラ)が設定上の値では同じ飽和度設定なのがなかなか興味深い。
シャッタースピードなどの細かな仕様は異なるが全て計算していくと、光飽和の値はほぼ同等になるという珍しい珍事である。

こういうことも希にあるが、これがオートなら偶然の一致だろう。もし、マニュアルなら撮影者のお好みの色使いがこの辺りなのかも知れない。

ここでやはり面白いのは、ソニーのスマホとAppleのスマホの数値である。実は、この2つのスマホには共通の特徴が2つある。

1つは、ISO感度が100以下であること。
もう一つは、シャッタースピードがかなりハイスピードに設定されていることである。

これらから言えるのは、2つとも、実は輝度がセンサー1素子辺りでは、飽和していた可能性が高いことを示している。ISO25では時間当たりの飽和を計測して1/4に階調を圧縮していると思われる。ISO40では2/5まで抑え込んでいるのだ。これをやると、潰れや飛びを抑え込むことが出来るが、実はこれが濃淡がより細かな場所だと、階調が若干荒くなることがある。それが見えるのは雲だろう。どちらも雲は少し濃淡が緩く偽っぽい部分が見られ、輪郭は強く強調されているようだ。ただ、他の比較画像に雲がないので、何とも言えないが……雲の印象は以下のように若干の透明感と奥行き感が出るはずだが、濃淡(コントラスト)を強くし過ぎて、潰れた部分が見られる。
画像


高速シャッターで且つ感度まで抑え込むというのは、絞りがF/1.8であるという弊害だろう。

ちなみに、偽色が出ているソニーの製品は、輝度がオーバーして抑えられなかった可能性も否定できない。センサーが2つあってもサブセンサーはBWセンサーしかないソニーは、全体的に高輝度だとBWセンサーの効果が出にくいからだ。特に反射がある場所や光が当たりやすい輪郭にこの影響は出やすいが、そこに偽色が多い辺りを見ると、BWセンサーもピークオーバーしているように見える。これは、2カム(カメラ)初代の製品だからという面もあるのかもしれない。

一方で、Appleの2センサーはどちらもRGBである。これが、青や白という色調に対して撮影パラや被写界深度をずらして撮っていれば、かなり良い画作りになるのは確かだ。そこに、ノイズ除去処理の深さも相まって、見た目の印象が良かったと考えられる。これは、先行者の強みでもある。好ましい、色作りやカメラ制御を2カムで行う経験が十分に生かされてきた結果だろう。

但し、これをここにない他のシーンでも鵜呑みにして良いかというと、このデータから見ると、暗がりやコントラスト比が大きく変化する場所では評価が変わる可能性がある。特に、ソニーのスマホはBWセンサーとRGBセンサーの2段構えなので、暗い場所から明るい場所を撮影したり、明るい場所と暗い場所が両方含まれるシーンや、夕闇などでは処理の出来が良ければ、Appleより輝度方向の補正が効きやすく良いかも知れない。
あくまで可能性であって、そうだとは断言できないのは、この辺りは画像処理のアルゴリズムをどう作り込んでいるかに左右されるからだ。

では、全体で見るとどうだろうか?

絞りがF/8クラスまで絞られている一眼タイプの製品は、実は中に秘めているポテンシャルが高い。何せ、光量を設定でかなり抑え込んでいることが分かるからだ。特に、35mmのセンサーを搭載しているものは総じて良い。

一方で、中判モデルのGFは、設定上では光量を35mmより多く取っているようだ。シャッタースピードが1/400と遅めである。センサーが大きくなるともっと少ない光量でと行きそうだが、散光が多少あるのか、レンズ特性が影響しているのかは定かではない。

それ以外の製品は、だいたいレンズ特性を組み合わせると、取り込んでいる光量とレンズの特性がほぼ似ているように見える。そして、シャッター速度やISO感度を考えると、余裕があるのは、センサーが大きな製品である。

シャッター速度をこれ以上極端に早く出来ず、ISO感度を下げられないであろうスマホとは違い、大口径センサーのモデルほど、余裕があるのだ。これは、暗部に対する対応力の高さという点でも示されると思われる。


普通は、それを確認するために、夕暮れ時などに感度固定などで撮影したりするのだが……昔は、確か公園の遊具で後ろに木とかあって良かった気がするが、ここ数年はタンクだけなので、そこまでの部分まではここからでは見えないようだ。まあ、担当者にとって撮影しやすい固定ランドマーク(たぶん公園などの場所だと冬と夏で雰囲気が大きく変わるので評価が安定しないからだろう)というのもあるので、難しいところだ。


尚、暗い場所だとまた撮影時の数字(パラメーター)は大きく変わるだろう。オートでの見栄えという点では、それほど大胆な差がでるかというと、難しいだろうが、マニュアル撮影が多い人の場合は、センサーやレンズの差があると、撮影時の設定も大きく変えないと、好ましい色合いや印象にはならないことを、頭の中に入れておく必要がある。


<昼間のオート撮影なら画質はあまり変わらず撮影モードが変化する>

最も大事なのは通常撮影(昼間の晴天、曇天撮影)センサーサイズで画質が変わるのではない。大抵の場合は、撮影時の設定が変わるのだということを忘れてはいけない。よほど、古いお馬鹿カメラでない限りは、スマホだろうが、デジカメだろうが、一眼だろうが差は少ない。

但し、コントラスト比がRGB(赤、緑、青)、W-B(ホワイト-ブラック)、CMY(シアン、マゼンタ、イエロー)のいずれかの方向で、極端に変化する場所を撮影する場合は、その特性が大きく出ることが予想されるので、よほど画質を重視するなら、同一照度で、その辺りを色見本撮影などをして調べるか……いや、今は通称AIと呼ぶ隠しプリセットパラメーターが結構あるので、色見本などは綺麗に撮れるカメラが多いので……。本当に比較は難しい。

まあ、一番良いのは、特定の色味を好むなら、マニュアルもオートも、一通りの撮影で試してみて、気に入った撮影モードがあるなら、それを使うことかも知れない。


個人的に私が分析すると以上のようになる。


これ、センサーサイズまでちゃんと計算すると、もう少し関係性が出てきて面白いのだが、そこまでは書かない。実はセンサーサイズの下の空白にRGBやRGBWでのその数字が入るのだが、α7R IIIとGFX 50Sが少し他の製品と特性が違うことが見えてくるかも知れない。これは、画像処理の差なのか、センサーの差なのか、はたまたレンズか?

なかなか、興味深いかもしれない。もしかすると、この撮影シーンで大きな個性を持つのはこの2機種だったりするのかもしれない。






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