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zoom RSS 8Kテレビは必要なのか、それともニッチで流行らないのか?ソニー、パナ、SHARPの考えとは何か?

<<   作成日時 : 2019/01/11 08:28   >>

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この記事を書く切っ掛けとなったのは、以下の3つの記事を読んだ結果である。それぞれの記事を見て、どれに共感するかは、思い入れの差であろうが、実は、UHD 4Kや2K(ハイビジョン)ではこういう形で2つの意見が明確に出ることは無かった。まあ、形を濁すような発言は見られたが、これがたぶん初だろう。面白いので、記事にすることにした。

https://www.asahi.com/articles/ASM194Q34M19PLFA003.html
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1164039.html
https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/1160505.html


<8K放送の現実>

まず、最初に上記とは関係なく今2019年1月現在で8K放送が置かれている現実を言えば、8Kテレビ放送はニッチである。これから、リッチで誰もが使う物になるか?というと、現状では短期間でそれを達成する可能性は低いと思われる。

いや絶対に時代が来るさという人もいるだろうが、現在日本でNHK BS 8Kを考えると、そう簡単に8Kが普及すると断言するのは難しい。4K放送ならある程度は普及するだろうが、テレビ本体も含めて、ピュア8Kが凄く売れる状況は、果たして2020年でもやってくるかと聞かれると、厳しいだろう。

理由はいくつもあるが基本は4つである。

1.現段階で8K対応テレビを使っている世帯が少ないこと。
2.アンテナやケーブルの張り替えが必要な世帯が多いこと。
3.8K機材(テレビ)の価格が高いこと
4.8Kテレビの画面サイズが大型過ぎること。

この4点が理由である。

これが、日本以外の国も入れると、新興国でテレビがまだ普及していない地域を除けば、もっと辛辣だ。
8KはStereo Scopic 3Dテレビの二の舞になる恐れが高い割に、機材コストが高く、テレビのサイズも大きいため、移行しても元を取れない可能性が高いとみている事業者が極めて多いからだ。今や、スポンサーの一部はネットの動画広告に出稿するケースも多く、テレビ局が4Kや8Kの機材を揃えてまで高解像度放送を充実させても、結局その機材納入コストをペイするどころか、コンテンツの質が低下し、恐ろしいことによりテレビ離れが進むリスクと戦うことになるからだ。

国策会社(国営や受信料放送をしている事業者)は試験放送などを検討しているところもあるが、たいていは4K止まりである。


そういう点で見ると、日本の8K放送は本当に成功するのか、それとも失敗するのか他国から見ると関心が高いともいえるが、悪い見方で言えば、実験場を高い受信料で用意したともいえる。まあ、視聴者が増えず失敗すれば、NHKが高い受信料を徴収して、壮大な実験をして失敗しただけである。

それを知っていると知らないで考えるとでは、上記の記事の意味合いは大きく変わるだろう。日本でまず売れて成功する可能性を考えて居るのは、ソニーだ。ちなみに、SHARPの決意は後述するがまたそれとは違う。そして、世界の現状を見てPanasonicは現状で投資する価値なしとみている。

SHARP、ソニー、パナの順で考えて見よう。


<パネルを売らないと鴻海が出資する前と同じ闇墜ちしかねないSHARP>

SHARPの考え方は、実は最も単純である。この会社は、昔の日本企業スタイルで垂直統合である。液晶工場も自社ビジネスであり、工場の稼働率が同社の利益にも直結する。っして、自社で販売する液晶が社内のブランドまたは社外のブランドとして売れれば、利益は右肩上がりで増えていく。

一方で、万が一そのための製造ラインを作り、準備したのに稼働率が予定より下がり、赤字にでも落ちようものなら、人件費や工場の維持費、借金をしてまで設備を増設しているなら、借金の支払いに苦しむことになりかねない。要は、たった数年前までのSHARPが陥っていた負のスパイラルに陥る恐れもある。

8KをSHARPは次世代のテレビであり、高付加価値のビジネスだと思っている訳で、これがこの先何年後かは知らないが、成長し4Kよりも沢山出るようになることを望んでいるからこそ、8Kはテレビに必要なのである。
別に8Kのディスプレイが必要な訳では無い。成功すれば最も数が出て、大型でお高く売れるテレビじゃないと困るということである。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/1160505.html


<ソニーは開発者の満足にメーカーが乗った形>

ソニーは現在、自社で液晶パネルを開発していない。台湾の企業や、韓国企業、中華メーカーさらにはSHARPなどの事業者からパネルを購入して自社エンジンを載せ販売している。ある程度、ソニーの設計思想をパネルに反映するカスタマイズは掛かっているが、AppleがiPhone専用に設計したセンサーをソニーに頼むように、ソニーも水平分業で専業メーカーに頼んでいるわけだ。

実は私は、この記事に一番驚いたのだが、「技術者視点からの8Kの意義」というのが書かれる中で、8Kに対して画質(解像度)の高さ以外の魅力が何も語られてないものだった。例えば、4Kだとディスプレイとしての使い方や、ゲーム機を繋いで使うと広い作業エリアが出来る訳で、それが素晴らしいというのは当初よく書かれていたし、技術者もそれに力を注ぎ、HD時代と同じように遅延対策を頑張ってますみたいなことも書かれていた。

しかし、8Kでは昭和から平成初期のおかんが見たら怒るようなことしか書かれていない。端的に言えば、大きい画面なのに、後ろに下がらずに4Kと同じ距離で見ても綺麗であり、粒状感がない。それがスイートスポットになりますって言っているのだ。

まあ、今やスマホも至近距離で見て目が悪くなる人も増えており、テレビがより至近距離になったところで、その影響は微微たるものだが、目は休まる暇が無くなっていく。それでも、HDR Videoによって輝度は過去最高水準までギラギラになっているというのに……20年後にさらに30代〜40代の働き盛りで緑内障や白内障が増えなきゃ良いがと、生まれつき片目の悪い私は、心配する。

話を戻そう。これは、8Kがいつかは売れるとかそういう話ではなく、どちらかというと8Kのモニターのどこに力が注がれているかが重要で、いわゆる開発した人の拘りの視点に過ぎない。それを、昇華したものが出来たという流れになっている。まあ、開発したのだから売れて欲しいが、売れなければ撤退するぐらいで見ているのがソニーかも知れない。そして、それは昔からのソニーの家電に見られる発想に近い。

まあ、ここから何年か後に画像処理エンジンなどがより熟れてきて、8Kでトップメーカーになっていれば、万々歳である。これは、自社で製造するカメラやセンサーにも関わるから、スタジオモニターから、民生用のテレビまでソニーは技術者が作るなら出して行く姿勢を示しただけなのだ。
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1164039.html


<ニッチな今、市場に入る理由はないPanasonic>

Panasonicは、ビジネスとして今すぐ参入すべきか?という点で考えるととても合理的である。パナも既にテレビ用に関しては姫路工場を使っていない。(たぶん業務用のディスプレイは姫路を使っていると思われる)そのため、ソニーとある意味では同じだが、パナはソニーと事業分別が異なる。具体的に言えば、ソニーは、AV機器が専門であるが、Panasonicは総合家電として電機モーター/コンプレッサー機器(白物家電と呼ばれる冷蔵庫、洗濯機など)も扱っており、ソニーが既に撤退しているパソコン事業(夏の段階では成長)、エナジーデバイス(夏の段階では好調)やハウジング事業もあり、ソフトウェアコンテンツ事業や金融事業などでも世界的な規模を持つソニーとは違い、家電が関わる製造業を手広く手がけている。

Panasonicは、それ故に売れない物を販売して、在庫を余らせるような状況は例えテレビであろうが、冷蔵庫であろうが、実は1つでも少なくしておかないと、製造業の特性上、景気変動にすぐに左右されるため不味いのだ。


そうなると、最初に書いた日本に限らず欧米での8K需要があるかどうかが、カギになるが、それも今のところあったとしても薄い。ならば、参入する意味は今の時点ではニッチすぎてない。流行る要素も現状では見当たらないため、もう少し熟れるまで待とうという話になる。ソニーなどが土壌をちゃんと育てて成功が見えてくれば改めてその時検討すればよい。それだけだ。

実に合理的な発想であり、会社のスタイルを良く考えて、昔のように柱のテレビだからと参入しなくなったのは、成長したといえるかも知れない。
https://www.asahi.com/articles/ASM194Q34M19PLFA003.html


<最初から作っているから成功者とは限らない>

一つだけ確かなことがある。それは、最初に製品を出したメーカーが、最後まで生き残る勝者になるとは限らないことだ。これは、日本人がよく間違える部分だが、例えば、PC/ATというパソコンを開発し、それをオープン化したIBMが今もAT互換機を製造しているわけではない。今やその事業はLenovoに売られてまもなく14年である。

カメラの巻き取りフィルムでは、Eastman Kodakが世界で初を開発したが、70年代以降日本の富士写真フイルム(現フジフィルム)やコニカ(現コニカミノルタ)、ニコンなどとの競争で2位3位に落ちていった。その後、デジカメ市場が誕生し、2000年代には業績が悪化、2012年に米連邦破産法11章(Chapter 11)を申請した。

これは、家電業界に限らないが、技術を最初に世に送り出したとか、継続して何かに執着し売り続けたことが、成功に繋がるとは限らない。重要なのは、それが消費者に魅力的だと写るかどうかであり、ライバル企業と比べてお値段や能力などの面で魅力的かどうかである。

言ってみれば、ガラケーよりiPhoneの方が売れたという現実である。ただデジタルな8Kテレビより、それに変わる何かがもしあれば、きっとただのNHK BS 8Kは失敗するだろう。MUSEの頃のNHK BS-Hi時代に、HR-W1やW5などの製品があったが、あのレベルでも実は成功とはいえなかった。アナログでハイビジョンが成功すると日本は思っていたが、結局、ハイビジョンが普及したのはデジタル化されてからだった。

ただ、失敗でも当時商業的に成り立ったのは、まだ日本にはものが足りなかったからである。
今、同じ事が起きれば総スカンだろう。


そういう、マニアではない人々が、これを欲していると思うだけの何かがあるかどうかが、8Kがこれから普及するかどうかのカギになる。現状では、Panasonicがニッチだという程度には、微妙としかいえない。


BSも含めて、2K16分割画面表示も出来るとか、そういう機能でもあればもう少し喜ぶ人も今ならまだ居るかも知れないが、そういう機能を付けるには、B-CASがネックとなる。あのICチップ<カード>は赤カードで1枚で3チューナーまでしか対応しないからだ。日本はこういう良く分からない団体を作って規制を掛けている部分も多く、それが利便の芽を摘むケースも多い。ただ、こういう部分に政府や業界が手を入れることもない。日本固有の問題として天下り(有能な人材の第二の職業移転では無く、コネ作りのためだけの人材移転)があるからだ。

そうこうしている間に、AbemaTVやAmazon Prime Video、Hulu、Netflixがテレビ市場を食らいつくし、多くの人はスマホやタブレット、PCでネット動画を見る時代になるだろう。チューナー付きの高画質エンジンを搭載した高いテレビより、安くてお買い得で、20インチや30インチ台でも8Kがあるモニターを選ぶ時代になるかもしれない。


多くの消費者が商品を選ぶ上で大事にするのは、主に3点だ。これはテレビに限らない。

1.前使っていた物と同等以上の性能があるか、
2.上記の性能を満たさなくても値段が妥当なものか?
3.これを買えば利便性が向上するか?

このうち1と2は買替え需要である。3は新規需要や同じジャンルで大きくその製品を使ったライフスタイルが変わるような革新需要である。8Kは今の段階ではこのうち1を満たしている程度だが、2で引っかかる人が多く、結局買わない人の方が多い。3に至っては、利便性は全く無い。ただ場所を取りデカいだけだと、自宅なら思うだろう。
これが、企業のサイネージ商品や公共表示やアミューズメントとして公衆で一緒に見る場なら別だ。


そもそも、ソースが8Kの解像度だからといって、8Kのモニターで見なければいけないわけでもない。4Kや2Kで見れば等倍では見えるノイズが縮小によって消えるため、より見た目は綺麗になる。それでも、商品としては悪くない。ただ、研究や開発をしている人員からすると、それは進化に対する妥協や否定だと思いこむ傾向があるのが、厄介だ。本来進化とは、機能が増えること、純粋に解像度などこれまでの進化の常識を進化と呼ぶわけではない。

スマホより機能が豊富で当初は高性能だったガラケーが、iOSを搭載したiPhoneやAndroid搭載のスマホに食われたように、多くの人々が思いもしなかった何かと何かを結びつけ、新たな利便性を生み出したときに、進化と呼ぶ。8Kや4K放送には今のところ、それは見られない。

ただ、綺麗でお高く大きなディスプレイにチューナーを付け、4Kと同じくらい近くで見るのがベストです……と昔の父や母なら、きっともっと離れてみなさい目が悪くなるよと言われるようなことを、いって開発者やマニアが満足する代物に過ぎない。


そこに全く意味が無いとは言わない。きっと、いつかはお安くなり、下手をすれば4Kテレビのように、上位機は8Kしか買えなくなり、いつのまにやら上記した1を求める人は、2の基準と合わせてみると、欲しいかどうかにかかわらず8Kを買う時代がくるかもしれない。しかし、それは必ずしも進化でもビジネスとしての付加価値をハードの製造に伴うコストや開発費のペイ以上に付けた成功でもない。単純に、それしか良い物と呼ばれるものが無くなっただけである。SHARPはある程度、そのぐらいになっていくことを見据えているこれはパネルメーカーでもあるからだ。

ソニーはどちらかというと、ニッチでもゲームや映画事業などのコンテンツがあり、カメラ事業が世界No1だからこそ、この技術を売り出すことが重要であり、これが業務機材などの販売を最終的に押し上げることを望んでいるのだろう。

Panasonicは、上記のような旨みが今の段階ではさほど無い。それだけのことだ。旨みが見つかるか、上位がSHARPの望んでいるであろう8K中心になれば、参入するだろう。


<8Kは買いなのか?>

では、これを元に8Kは買いかというと、好きなコンテンツでもあるなら、予算がそれに見合うと思えば、買いだろう。ただし、プロレビューで見られるような評価を見て、買いだと思っているなら、それは間違いだ。

そもそも彼等が、それを自腹でも導入するのは、レビューをするからだ。いわゆる仕事の種(ネタ)としてお金を産むからである。個人事業主なら、それがお金を生み出すなら、実は原価(仕事道具)として全額では無くとも一部を計上も出来るのである。

だからこそ、それを見て勢いで考えずに、ちゃんとテレビ(コンテンツを受信する装置)として考えることである。番組表を見てそれなりに見たい番組が継続的にあることを確認することだ。また、8Kで見られるのは今はNHK BS8Kだけだ。大抵の人が日常で見る地上波は2K(ハイビジョン)に過ぎない。そのため、アップスケールが必要になり、ノイズがある程度は拡大され出てくる。人によって、感覚差はあるが、これまで綺麗だったBlu-rayや2Kテレビでは何とか見るに堪えたDVDが……という可能性もある。

そのため、日頃見るテレビ番組や映像コンテンツとの差も購入前に目で確認して、選択することが肝要である。
他人が何と言おうと、最終的に買うかどうかを決めるのは、お金を出す人である。とにかく大事なのは後で後悔しないことである。


まあ、今はパナが言うようにほぼニッチだ。値段も高い上に、HDMI2.1(8K-7680×4320p@60 or 120fps、eARC、Dynamic Meta dataをサポートするのはこの規格のみ)対応のインターフェース搭載のテレビもまだない。ソニーがCESで発表したものが対応かどうか?という状況である。だから、急いで決めるのは避けた方がよいだろう。



最後に、現在市販されている8Kチューナーは、SHARPのみのようなので、2Kテレビで8K放送を見ることは出来ない。4KテレビまたはHDCP2.2対応の4K簡易表示機能付き2Kテレビかモニターが必要である。
要は、テレビである必要はない。HDC2.2と3840×2160ドットの映像信号を受け取れるモニターなら視聴できるだろう。
今後、2Kにダウンコンバート出来るチューナーが出てくれば、お手持ちのハイビジョンテレビやパソコンモニターでも8Kチューナーとアンテナや配線の整備だけで、解像度は2Kになるが見られるケースが出てくるかも知れない。

解像度に拘らず番組が見たいだけなら、現状では4Kテレビでもいける。チューナーが将来的に対応する化は知らないが、チューナーを作るメーカーにその気があるなら、コンポジット出力やS映像、コンポーネントーD端子を設ければ、アナログテレビで8Kを見るということも実は不可能ではない。

この辺りを4K/8Kを推進している業界団体や、メディアは紹介していないので、その気(大々的に売り込んだり開発する気)は無いようだが……。




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