サムスン、Galaxy Book 2をSnapdragon 850で……売るには足りない物。

ITmediaの記事である。サムスンがGalaxy Book2を発表したが、それに搭載されているのは、Snapdragon 850のようだ。果たしてこれは売れるのか?LenovoのYoga C630は価格の問題もあり、評判は伸びていない。少なくとも米国ではPentium GOLDを搭載したSurfaceがお安いため、性能がそれを上回っていても評価が伸びないのだ。

そこに、サムスンが入ってくると言うのは、結構Qualcommが必死に売り込んでいるからだろうが、やはりお高いのが気に掛かる。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1810/19/news066.html


<600ドル台なら確実に売れるが……999ドルは厳しい>

そもそも、海外市場や日本の反応を見る限り、Snapdragon 850搭載Windowsに対する評価は概ね悪くない。ただ、価格を見た場合の評価がかなり悪い方向に偏っている。何故か?というと、バッテリーの持続時間が、20時間を超えたところで、多くの人はそんなに充電できない状況で、パソコンを使うケースが少ないからだ。

しかも、x86アプリの運用(Win32)においても、一部制限があり、x64(Win64)のアプリケーションは動かない。AA64ベースWin64はサポートされたが、移行開発が進まない中で、性能が高いと言われても、ビジネスユーザーの多くは、値段の割にWindowsのアプリがあまり使えないハードなのに、お高くとまりすぎと見てしまうのは、当たり前の発想である。

では、何故サードパーティはSnapdragonモデルを必死に出していくのかというと、単純にQualcommがそれで売り込んでおり、販売価格もそれなりに調整するようにと指示しているからだと思われる。要は、Intel Atomのように安売りする製品では無く、あくまでPCではローミドル~ミッドレンジとして成長させたいという思惑があるのだ。

それなら、正直QualcommもSnapdragon 660や450クラスをお安い価格帯に投入して、3ラインぐらいの価格設定を急いで作るのが、良いのだが……いろいろ理由があるのだろう。何せ、Snapdragon 820クラスでの投入が見送られ、835モデルは性能面で問題があったということになったぐらいだ。

それなら、835モデルの価格を落として併売すれば良いのだが、Appleなど自社開発を除くと、IntelやAMDのような長期販売法をARMブランドのプロセッサは行っていないため、現状では難しいのだろう。だから、845を850にして今後はそれをやっていくつもりなのかも知れない。


<Qualcommプロセッサが売れるためには>

Pixel Slateもx86を使っているが、ARM系がデスクトップCPUで市場を獲得して行くには、まずは価格を下げて市場の一部を取り込むことが絶対だろう。Appleのように全部自社製でブランド力とOSの仕様を握っているなら、ちょっとずつARM寄りに開発をずらしていけば、十分な準備期間を経てできるようになるだろうが、オープンなOS市場でシェアを奪うという観点になると、価格という側面がかなり重要になる。

機種を増やす戦略も確かに一つの手ではあるが、種類が増えることよりも、まずは1台でもミリオンセラーを出すことを重視しないと、散発的に膨大な投資をする割に、評価は得られないという可能性もある。

まあ、今はIntelが10nm問題が起きているのとは裏腹に、凄い勢いで派生製品を出しているので、その弾が切れるまで待っている可能性もある。来年は必ずIce LakeがなければIntelは落ち込む。それを見極めるまで、無理に価格競争に持ち込むのも得策とは言えないのかも知れない。


当初から、Snapdragonの最上位はAtomの代替にはならないというのは、書いていたがQualcomm側として835を残して価格を落とさずに、850を投入する流れを見ると、スマホ的な販売手法をするんだなというのは、思うところがある。スマートフォンなら確かに今はそれで売れるのだが、これから先のスマホ市場や今のPC市場を考えた時に、どんどん上位をというのは、結果的に普及しない流れを生むだろう。

Qualcommがその状況に終止符を打つためにどこで、売り方を変えるのか?開発する企業がどこで流れを変えた製品を出してくるのか?そろそろ、そういう部分が見てきても良いのだが、それが分かるのは、次の850の後継となるプロセッサが出てからになりそうだ。




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