Windows10 FCUの仕様はTH1からどう変わったのか?

Windows関連は久々である。ちゃんと時間を掛けて、頭から調べた記事をWindows関連で書くのは久々な気もする。

昨日ついに、メインマシンがFCU(Fall Creators Update)になった。というか、120日を前に、通知が来る前に余裕があるので、やったというのが正しい。予めおかしくなる見込みのドライバも用意し、タブレットなどで経験した不具合も、全て計算して対応していたので、特に今のところ何事も問題なく動いている。

来てからやると、いろいろ面倒なのでやはり不具合がある程度減り、熟れたと思ったタイミングで更新するのが一番だと実感した。ちなみに、メインマシンの更新時間は、ダウンロード開始から、1時間半から2時間程掛かった。ダウンロードを除けば、45分から1時間ぐらいだろうか?

OSのビルドアップ(フィーチャーアップデート)は更新に時間が掛かり、更新後に設定が変わっていることがあるので、面倒くさいのだが、実は最初に更新したときとは打って変わって、今回のFall Creators Updateへの更新では、おすすめが表示される設定などが戻る事はなかった。初動で更新してはいけないということだろう。
何せ、Power DVD Ultraは17年12月~1月になってFall Creators Update対応のアップデートを提供したぐらいなのだから。

そのため、今後も、Windows10 Pro系のPCは120日前後での更新を続ける予定である。
Homeは人柱向けタブレットなので今まで通り、最速更新が続く予定である。

さて、遅ればせながら、大きなアップデートも終わり、結構順調に動いて満足している今日この頃、そろそろ初期のWindows10ってどんなだったかな~なんて思うようになる人もいるかもしれない。正直、私も最初のTH1がどんな形だったか覚えていない。どちらかというと、インパクトがあったのは、WindowsNT6.4時代のWindows10(Threshold-1/Windows 8.1 Update-2)の頃だろうか、今のスタートメニュースタイルでWindows8.1と7の中間みたいなデザインになった時のインパクトが良く残っている。


まあ、古いものが良かったとか、悪かったとか言っても今使っているものが戻る訳でも、より改善される訳でもない。だから、今回はそういう部分ではなく、OSの根幹がどう変わったの表を纏めて公開することにした。作ったのはFall Creators Updateが出る直前で、それをちょっとずつ今まで手直ししてきたものである。

今回も画像データにしているが、元(PCだとリンクが2段あるので2回クリックして元画像が表示される)は2801×2126ピクセルという凄い大きな画像ファイルなので、注意して欲しい。

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どんな機能が増えたかという詳細は今回これには掲載していない。もっとコアな部分だけを掲載することにした。
開発者でなければ関係ないAPIモデルとか、ドライバのファウンデーションバージョンとか、知ったところで何か特になることもない情報も入れている。ちなみに、電源管理のARM Power ModeにおけるFCUのPre-releaseは10月時点では登場していなかったため、Preとしている。まあ、開発環境も最終的にARM向けはAA64で設計する計画になったようだが、それはFCUでは搭載されていない。だから、Pre扱いで問題ないと考えてそうしている。


誰もが分かる(実感できる)部分で見ていくとまず分かるのが、この2年でCPUやメモリー、GPUの最小要件は特に変わっていないということだろう。しかし、FCUではOSの基本機能を使うために、GPUに新しい要件がある。


<タスクマネージャーにGPUが表示されない機種がある>

これは、Ivy Bridge(Intel Core i 3000シリーズ)より以前のCPUを実装したパソコンでは、多くの人が気が付く部分かもしれない。Windows 10 FCUの新機能としてタスクマネージャーのパフォーマンスタブにGPUという項目が新設されるのだが、これが追加されることに喜んでアップデートしてみたら、ない……。

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なんてことは、Windows7からアップグレードしたPCや8.1からアップグレードしたPCでは普通にあることだ。
この理由は、グラフィックスドライバーモデルがWDDM2.0に対応していないからだ。Windows10ではWDDM1.0以上のGPUを搭載してれば、Aeroも使えるし、一通りの動作はする。

しかし、これはW10発表当初からGPUにおける推奨スペックではない。元々、Windows10でGPUのフル機能を使うには、nVIDIAのFermiと呼ばれるGPUコア以上、AMDならGCN(Graphics Core Next)以上の製品、Intelなら4Gen HD Graphics以上でなければ、WDDM2.0対応のドライバーが提供されていない。

これ以前の製品を使っている場合は、残念ながらパソコンを買い換える(ノート/一体型デスクトップ)か、外部グラフィックス(PCI-EスロットがあるデスクトップPC)を使っているなら、GPUを最新の対応品に交換するしか方法はない。

即ち、FCUに入ってからGPUにおいてついに推奨要件を満たさないと、動かないOS機能が産まれたということになる。そして、ディスプレイ関連にも新しい機能要件が使いされた。


<HDR Video対応のディスプレイ>

ここに来て新しい機能として登場したのが、High Dynamic Range Videoの機能だろう。これは、300cd/㎡(Display HDR 400準拠なら320cd/㎡)以上の最大輝度とITU-R BT.709準拠(95%以上、Display HDR 400準拠の条件)の色空間をサポートする製品でなければいけない。

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まあ、HDR対応コンテンツを扱わないなら、この要件を満たす必要はない。というか、無くてもHDR映像が見られなくなるとかそういうことも実はない。気にすることもない。


<メモリー要件>

実はメモリー要件は今でも最小要件は2GBで変わっていないが、現在推奨要件は4GB以上から8GB(64bitの場合のみ/32bitは既にレガシー化している)になった。ここでは、何度か書いたが、富士通やらNECやら東芝が小型ノートやデスクトップで、メモリー容量の退化を進め4GBクラスの新型PCを沢山出しているが、あれは、将来のビルド更新などを考えると、高速動作をさせるには、ちょっと怪しいと言える。

日本でちゃんと真面目にこの要件を全ての製品が満たすのは、Panasonic製のLet's Noteだけである。後は、VAIOのノートも下位を除けば全て8GB以上になっている。最近のモバイルノートは、メモリーの増設も出来ない製品が多い。一桁万円の安物や、Atomノートなら別だが、そうでなければ、この部分は気をつけた方が良い。

なぜ、メモリー要件が厳しくなったのかというと、センサー系のメモリー消費が増えていること。使用の有無は別として、Holographic関連の機能が追加されたこと。OSのプライバシー垂れ流し機能……というと語弊があるが、One DriveやLiveアカウント(Microsoft Account)関連のクラウド連携、広告連携が送信の有無にかかわらず、その機能の一部または全体を完全に止められなくなったこと(止めても次回再起動で復活する。下手に止めるとOSが不安定になる)、そしてWindows Defender Antivirusが以前より幅を利かせるようになり、重たくなっていること。


さらにコンテンツ環境として、本当に良い迷惑なのだが、Webサイトがスマートでリッチになり、メモリー容量を食い始めている点もあるだろう。以前はスクロールしてもどこかで下端にぶつかり、次のページに別れていたものが、今ではスクロールで永遠に下がっていける……なんてサイトも増えた。特に、SNS系や一部Blogはページ単位ではなくなり、下がり続けると映像や写真があれば、あっという間にギガバイト単位で喰らうものもある。Webサイトの設計思想は、考え直して欲しいと説に願う。

一番メモリーを食うのがタブで表示しているブラウザなんてやっていたら、そりゃあFacebookもTwitterも利用者は減って行く日が来るだろう。って言いたくなる。最後のブラウジングは兎も角として、OSも結構メモリー容量を喰らうアプリケーションやサービスが増えている。その結果、推奨が8GBになった。

もちろん、2GBでも動作はするがだいたい動作させるとOSだけしか入っていなくても、ブラウザを起動したりすると、仮想メモリーに2GB~4GBの待避と入れ替えが常に行われるようになる。


<CPU要件は主に電源関連に価値がある>

CPUの要件は、殆ど変わっていない。しかし、全機能を使うという点で見ると、実はSkylake(Intel Core i 6000世代/第6世代)以降が必要になる。AMDだとExcavatorで10に完全対応し、RYZENクラスでSkylakeと同等の機能をほぼ得ている。何がこの要件を求めるかというと、主にモバイルで使われる電源管理においてP State機能が強化されたのがこの製品からだったという理由だ。Speedshiftの実装である。

ちなみに、AtomだとZ3000世代なら、性能も低いがSpeedshift以上の効率を達成できる。8000世代だとSkylakeと同等の電源管理を内包している。性能はCore iと比べるとやはり低いが……

実際にはこの他にAVX-512Fへの対応もあるはずだったが、未だにメインストリームでは搭載モデルが登場していないので、これは含まれていない。

ちなみに、4K Ultra HD Blu-rayを再生する場合は、Kabylake(Intel Core i 6000世代)のCPUが必須で、Intel HD Graphics 620以上のIntelグラフィックスが必要という3Dゲームも本格的には出来ないし、Open CLの演算能力も低いのに幅を利かせるGPUという狭き門が待ち受けているが、これはWindows10の要件ではない。


<Fluent Design elementsはProject NEON>

FCUではまだ完全実装されていないのだが(実際にはAPIとしての内装コード実装は終わっているように見える)、FDe(Fluent Design)がFCUとRS4の間で実装される。これが、このRS3やRS4の実は最大の売りでもある。UIのデザインがHMDなどにも最適化出来るように、刷新されたり、(サードパーティ対応で)UI上でグラフィカルに各種タイムラインの管理も出来るようにしたいという……感じだろうか。

個人的には、Androidみたいなモーション壁紙が使えたら面白いのにと思う。
そういえば、昔デスクトップに鳥を飛ばす「窓の鳥」というのがあったのを思い出す。デスクトップアクセサリーのような機能を持つアプリケーションソフトがこのelementsで増えれば面白いが……


<ドライバーのファウンデーション開発モデルが0.02刻みなのは?>

たぶん、マイクロソフトの拘りみたいなものだと思う。まあ今更、0.03刻みになったり、0.01刻みになれば、その方が何があったのかと、心配になるレベルである。尚、OSカーネルに新機能が追加されれば、KMDFが、ユーザーサービスに新機能が増えればUMDFが上がっていくと考えれば良い。この先もこの調子で増えていくだろう。


<大きく変わらないAPI>

ちなみに、進化をしているのにさほど変わらないのが、.NetなどのAPI群だ。DirectX12に至っては世代更新自体が止まっている。まあ、厳密に言えば手法の追加や機能追加に伴う新技術の実装はある程度行われているが、マイナーに留まっている。これは、上記したCPUなどの要件やソフトウェアの動作条件(互換性条件)が影響していると考えられる。要は、大規模なフィーチャーアップデート(ビルドアップ)更新とは言っても、Windows10のままという限界がある訳だ。


<廃止された機能、標準から消える機能>

FCUのネガティブな部分として話題となったのは、ここかもしれない。まあ、10年以上使っている機能が多いので、脆弱性が多く対応不能なものもあれば、そもそも使う人がいるのか?というぐらいマイナーなものもある。一方で、標準から消えて行く機能に、ペイント(ストア提供に移行)があることで、多くの憶測を呼んだのは記憶に新しい。

まあ、たぶんペイント3Dの使い勝手を考えると、ペイントそのものが廃止される可能性は低いと思うが、今後の展開が気になる部分ではある。

ちなみに、テーマ上のスクリーンセーバーが消えるのは何となく、気になるところだ。今では液晶(LCD)の普及とディスプレイの電源を切っても、すぐに復帰できるモードが増えて、ほぼ使われなくなったスクリーンセーバーだが、昔は3Dパイプとか、誰が考えたんだ?というおかしなスクリーンセーバーが標準で搭載され使われていた。

今では、画面の電源回復(CRTだと消磁から点灯まで2~5秒時間が掛かっていた)が簡単なので、これが戻ってくる日はたぶん来ないと思うが、2017年迄よく残っていたと感心する。

廃止される機能や、レガシー化される機能が話題になるのも、結局はWindows10の中でアップデートが続いていることに起因する。これが、メジャーなバージョンで別の製品(Windows11)になるなら、きっともう少し違った抜本的な変更も出来るのだろう。


<マ社が力を入れるARM版>

これはWindowsの話ではないが、今年Google Android 9.0は、大きな進化をしないと予想されている。変わるのは、Bluetoothの新しい機能実装、Wi-Fi Direct印刷機能の標準実装など小規模に留まるとみられる。iOSも停滞傾向なので、モバイルはそろそろOSの進化もハードの進化も限界に近いと言える。

それに対して、Windowsも似たような状況にあるのはこのドライバやスペック情報を見ると見えてくる。そして、マイクロソフトがCU移行Mobile版を辞めて、ARM版に力を入れ始めたことも見える。
マイクロソフトが今目指しているのは、HMDとモバイル、PCの全てを自社のクラウドに繋ぐことのようだ。そして、その鍵を握るのは、ARM版のWindows10だろう。これは、アナリストの一部が予想していることと合致する。

例え、32bitの一部PCアプリケーションしか動かなくても、もしSurface Phoneが出てくれば、Windows 10 Mobileよりアップデートサポートもしやすく、高品質な保守を長い間提供できる可能性もあるからだ。これは、成功すればの話であるが、やってみないと分からない。

Fluent Design elementsも、うまくすればそのための布石にもなるのかもしれない。それぐらい、x86関連のコアアップデートは、大きく変わっていないと言える。

一方で、古いものの終了はここに来て増えている。マイクロソフトとしてはそろそろWindows7時代のハードからは卒業を促したいところなのだろうが、無料アップグレードを大盤振る舞いした手前、2020年迄は下手にそれを促すことも出来ないから控えめな更新に留めているように見える。

そこにARMというPCにとっては新しいプラットフォームがマッチしたのだろう。少なくとも今年いっぱいぐらいは、HMDやHDRなど外部でバイスに力を入れることと、ARMへの対応に力を注ぐのが、Microsoftの流れかもしれない。



全体的にみると、Windows10は2015年時点で与えた保守フェーズ(アップグレードした製品は5年間最新の機能が使える)という条件が、足かせになり始めたことが見て取れる。大きな進化をすれば、きっと互換性を失い不満を呼び、逆に進化が少ないなら別に更新しなくても良いのに、何で年に何度も時間を掛けて更新するんだという話になる。だから、ARMなどの新プラットフォームを開拓することにしたのかもしれない。

まあ、マイクロソフトにとって都合が良いのは、スマホ等に使われるOSや他社のOSも今や進化が止まりつつあることだだろう。そのため、この問題がシェアを大きく失う要素にはならないし、それが、Windows標準アプリの充実で、消費者に評価されるという土俵を作っているとも言える。(要は、PCスマホ市場に新しいキラーアプリケーションがない)

結果的に、カーネルやアプリケーション層の進化もさらに停滞する傾向があるのかもしれない。まあ、開発者ではなく、ただHMDなどの周辺機器を使う(体験する)なら、PS VRとかの方が良い気がするが……



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