蔵王山で火山性微動 山頂南方向が隆起……予防と対策。

毎日新聞の記事である。ついでに、気象庁の火山関連サイトも掲載している。

https://mainichi.jp/articles/20180130/k00/00e/040/135000c
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/volcano.html

蔵王は、2013年ごろから少しばかり怪しい動きがみられているが、今回草津白根の件もあって、傾斜計の反応などを考えて、情報を出したのだろう。すぐに大きな噴火になるかというと、そうとは言えないが……噴気(蒸気)が出ている間は、よほど大きな変動(火山性地震)が起きることでもない限り、大噴火をするということはないと思う。

まあ、大きな変動があれば大噴火になるだろうが……。

<リスク不明な白根山>

しかし、草津白根で噴火予知はまた一歩できないことを証明してしまった。地震の予知は初期微動をもとにある程度到達距離が遠い場所なら、時間を稼げるが、火山は今のことろ外ればかりだ。というか、遠のき始めている。今でも、下がりつつある中で、次で外れれば、警戒レベルの信用度が劇的に下がりそうだ。


そんな中、今回その原因を作った、白根山は不気味だ。どうも、水蒸気噴火の後、熱水の噴出もなく、温度も低いままのようだ。これを読んで安心している人もいるかもしれないが、実はこれ噴火の兆候をむしろ、掴み難い状況にする。
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/monthly_v-act_doc/tokyo/18m01/201801281500_305.pdf

-噴火の兆候-

噴火の兆候というのはそもそも、3つある。まずは揺れるということ。次が、隆起するなど地形変動があること。最後が、何らかの噴出物が増加するということだ。実はこの中でも3が最も噴火の兆候をつかむのに利用されており、一般の人なら特に、3番目を重視する。

要は、温泉の温度が上がった、蒸気の量が増えた、地面の温度が高いとかそういう話があれば、もしかしたら噴火するんじゃなかろうか?と思うわけだ。しかし、蔵王のケースにも書かれているが、蒸気の量が増えるとか、地面の温度が上がるというのは、必ずしも長期的にあてになるとは限らない。

特に今回の場合、いろいろ不審な点が多いのだ。何が不振で何かあてにならないのか?
その理由は、簡単だ。フライパンに水を張って、ずっと火にかけたままにすると、最後はどうなるか?というのを考えてほしい。
最初は徐々に水が熱せられ、湯気が出るようになる。そして、ぼこぼこと泡立ち……最後は、水が蒸発してなくなりフライパンの温度だけが上がっていく。下手をすれば火事になる。

今回の噴火は3000年噴火が起きていない山で、水蒸気噴火が起きた。しかし、噴火が収まるとガスも蒸気も止まってしまった。この流れは地下の水がすでに出尽くして枯渇しているのか?それとも、マグマが後退したのかわからない状況を作っている。地震や微動があればわかるだろうと思う人もいるだろうが、水が溜まっていたはずの場所(空間)に、今マグマが侵入している途中だとしたら、揺れはさほど起きない。

最終的に、マグマの熱が地面を熱するほど近づき熱くなればきっとわかるだろうが、その時にはたぶん時間はない。
まあ、数週間の間は、この様子を見ないと、大きな噴火になるかどうかは分からない。ちなみに、数週間以上かかるなら、マグマの上昇があっても緩やかであるため、逃げる時間は稼げるだろう。

逆に、数週間で一気に上がってくるなら、大噴火の恐れにもつながるかもしれない。本来ならそこまで考えて、ひと月ぐらいは様子を見るべきだが、商業的なものもあるので、今は警戒レベルの範囲外なら、OKみたいな流れになっているのは、ちょっと心配ではある。

何というか、この数百年巨大噴火は起きていないから、これでOKだが、本当に大丈夫なのか気にかかる。

だから、白根は現状ではまだ怖いわけだが、マージンをぎりぎりでしかとっていないので、想定外は起きやすいだろう。外したら、一巻の終わりである。


<蔵王はどうか?>

蔵王は、すでに2013年ごろから動きがある火山だ。そのため、今回のこれで噴火が始まるとは限らない。隆起の傾向から見れば、もし噴火してもすぐに巨大噴火になるような兆候ではないと思う。2018年1月30日現在では。
もちろん、明日傾斜計が極端に推移すれば大噴火になるだろうが……そういう時間後の結果が変われば、噴火の流れも変わるのが、噴火の予知であるといえ、蔵王もその現実から外れていない。


<自分で調べることと、バックアップは忘れずに>

水蒸気噴火だと、噴火するとほぼ同時ぐらいか、噴火後に警報の改定情報が出るぐらいだろう。役に立たない。気が付いたら頭に、噴石がなんてのは、ありえるぐらいの状況が今の噴火予知なのだ。

安全マージンは、その山に向かう人が自分で決めるしかない。気象庁の警戒レベルは、あくまで最低限の警戒レベルだと考えないといけないことは理解したほうがよい。

もし、命が大事だと思うなら、火山周辺に行く予定を立てる際には、以下で概況を見てから検討することが重要だ。噴気が増えているような山に登るなら、ヘルメットのようなものを持って行ったほうが良いかもしれない。入山規制のレベルが1や2ではなく、現実としてこれまでの傾向がどうなっているのか?これからどうなりそうかを予想して、計画を立てておかないと、死に直面することはあるのだ。
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/monthly_v-act_doc/monthly_vact.php

これは、登山計画等でもよく言われることだ。吹雪の日に予定を決行して、生きて帰れなかったなんて最悪だ。多くの人は、熟達者ほどちょっとした天候不順や状況悪化でも、できると思いがちになる。しかし、それが一番危ないといわれる。天候や気候、自然に左右される屋外スポーツやレジャーを楽しむ場合は、必ずそれらができない場合の満足いくバックアッププランを用意しておき、一時の感情に心を奪われないようにすることが肝要である。









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