体育授業中に運動場陥没、中2女子ら3人はまる……毎年どこかで起きる陥没事故

近年で最も大きな陥没事故といえば、ちょうど一年ほど前2016年11月8日の深夜帯から早朝にかけて起きた博多駅前の陥没事故が思い起こされる。あの事故は、施工調査方法等の問題だったことが判明している。

今回大阪府堺市中区平井の平井中学校で起きた陥没は、生徒が巻き込まれ助けようとした先生も一緒に落ちてしまった。かなり空洞は大きかったようで、最深部は5m以上あり、2m付近より下は3mも水がたまっていたという。配水管がなければ、生徒の一人は命に関わる事故になっていたかもしれない。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171113-OYT1T50106.html?from=ytop_main7
http://www.asahi.com/articles/ASKCF5WZ1KCFPPTB00K.html

この手の事故は、実は毎年ある程度の件数起きている。ただ人がはまってしまうケースが少ないため、ニュースにならないケースも多いのだ。では、どういう場所で、なぜ陥没は起きるのか?

一般に陥没が起きやすい場所は、地面の下に既に一定の空洞が存在しているケースが多い。
今回の場合は、井戸だった可能性があるということだが、もし水のたまった井戸を同じ真砂土だけで埋めると、数年から数十年後に陥没する恐れがある。もし、埋めるなら石と砂利を入れてその上から砂を入れるなどして、埋めなければいけない。これは、水脈層に砂を入れると水脈の流れにその部分の砂が流されるからだ。

水脈層は、日本では砂利のような層と粘土層の間が多い。ここに真砂土を入れると、水量の変化で真砂土がどんどん流れ出すのだ。だから、深い水のある穴を埋めるにはコンクリートなどで完全に固めるか、または大きめの石、砂利などを順番に入れて上から何度か踏んだり、震動を与えて固める必要がある。

今回は他に空洞が見つからないなら、この問題だろう。この手の問題は全国でそこそこ起きている。
まあ、日本の道路や住宅用地は、60年代から70年代、造成地でも90年代までに手がけられた物が多い。造成から20年~50年を超えると、甘い整備をした場所は、空洞が生まれているケースもある。これが、アスファルトやコンクリートなどで固められていると、その下が大きな空洞になっていても、気がつかないケースも結構ある。

このほかに怖いパターンとして漏水による真砂土の流出である。たとえば、家の敷地内で漏水があり、水道代が上がってというケースがまれにあるが、上水道管や下水道管で漏水が起きそれが比較的強い水圧で漏れていると、周りの土が軟らかくきめ細かいほど、空洞を作るようになる。これによって、水が噴き出すケースも道路などでそこそこある。特に、近年は耐用寿命の40年~50年を経過した古い配管も多いので、増える傾向にある。


さらに、石灰岩のような水に溶け出す岩石が多い場所では、空洞ができやすい。鍾乳洞やドリーネといった縦穴横穴が観光地になっている場所はよく知られている。

そして、地下に坑道や利用されていない人工の地下空間があるというケースも結構多い。たとえば、防空壕だったり、炭鉱だったりという場合だ。古い坑道などは岩盤が柔らかい場所を掘っているケースも多いため、手入れがされず時間が経過すると水もたまり、徐々に周囲が侵食される。それがいつしか……というパターンだ。


極めつけは、水脈が変わるというパターンである。これは、確証をもって証明されているわけではないが、理論上は起きる可能性があるものだ。特に、人工の地下埋没物が増えたときに、発生する可能性が高まることだ。大きな水脈が通っている場所に、コンクリートの埋没物を水脈を横切り遮蔽する形で設置すると、水脈はそれを迂回しようとする。
その際に、堅い岩盤層ではなく、柔らかい真砂土がある場所を削って流れることがあるというものだ。まあ、基幹水脈で工事をすることは日本では殆ど無いだろう。後で裁判沙汰になる可能性もあるのだから。

海外などでは、時折大きな地盤沈下で、そういう可能性が指摘されることがある。


ちなみに、今回の現場は地図を見る限りでは、周囲に農業用だったと思われるため池のような施設や、川がある。
そこを造成して学校や住宅企業が入ったのだろう。そのあたりから考えると、地下に水は豊富であると予想できる。都会だと、その土地の過去にどんなものがあるのか、知らない人の方が多いのだろうが、災害が増加する昨今、少なくとも自分が住んでいる土地の過去ぐらいは知っておいた方が良いだろう。

知らずに、生活していると突然穴が開くことも、崩れることも、液状化することだってあるかもしれない。特に、自分で土地を買って家を建てるとか、新築の分譲地を買う場合は、元の土地がどんな場所だったのかなど、調べた方が良い。見た目の安い高いより、長い目で見て地盤の状態がはっきりしていることが重要だ。

最近は災害も多いのだから、尚のこと重要である。









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