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zoom RSS RISC-Vに切り替えるWestern Digital(WD)……ARMにとって笑えない話。

<<   作成日時 : 2018/06/25 09:28   >>

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これは、先週のPC Watchの記事である。WDがファームコントローラーのMPUにRISC-Vを使うと発表したというものだ。

このRISC-Vは、オープンソースのRISCプロセッサを開発するプロジェクトである。元々はOpenRISC系のプロジェクトで、RISC-Vはその中の一つである。GoogleやOracle、 Hewlett Packard Enterprise、AMD、HUAWEI、IBM、NXP、Qualcomm、WDなどが事業に賛同して出資しているため、WDが利用するのはある意味当然である。ファームコントローラーなどで使うには十分実可能なものとして目処が立ったのだろう。

たぶん、WDが成功すると今後Google(HTC)や、HUAWEI、Qualcommなどが主に省電力小規模命令製品から順々にそれへと舵を切り使い始めるかもしれない。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1128863.html


<ロイヤリティーフリーは馬鹿にならない>

ARMに限らず、製品のロイヤリティーは商品を売る上で地味にコストに響くものだ。具体的に言えば、1つ10円の品物に、10%のロイヤリティーが発生すると、必ず1円は開発者に寄付しなければならないのだ。製造メーカーは9円の中から、利益を出す必要がある。

営業や製造コストを考えた場合、単価の安い小さなプロセッサやデバイスだと、これは案外馬鹿にならない。WDのようにファーム開発チームがあり、いくつかのコントローラー設計チームも持っているなら、OpenRISCの流れに乗るのは当然かもしれない。

これは、Googleにも言える。これが使えるレベルになれば、AndroidやChromeを対応させるのは容易であり、ARM依存から離れることで、大きな流れの変化をもたらす可能性もある。自社プロセッサブランドや多くのライセンスを持つOracle(SPARC)やIBM(Power)、AMD(x86-64)がこの事業に参画しているのは、先見の明だろう。

こういうプロセッサを開発しているメーカーがオープンプロジェクトに出資してくれるというのは、それだけ将来に期待があるという点と、もしそれが本流になったときにこれらのメーカーは、既存開発をそちらに置き換えることで、最先端の技術を投入できるという強みがあるからだ。

それだけではない。ロイヤリティフリーに対する価値は、プロセッサを自社で開発しているメーカーにとっても重要である。これからのプロセッサ開発の方向性がある程度、分かるからだ。GPLライセンスであるため、そのまま、その技術を非開示で使うことは出来ないが(使うと公開の義務が生じるため)、方向性が分かると言うことは大きな価値をもたらす。

<ARMとソフトバンクは笑えない>

一方で、これに対して喫緊で困るのはARMだろう。それに出資するソフトバンクも痛い芽が生えてきていると思うかもしれない。なぜ笑えないのかというと、スマホもこのところ伸びが鈍化している中で、小型デバイス向けのCortex-RやMといった製品群の大口需要の一つが欠けるということは、ロイヤリティの伸びが頭打ちになることを示しているからだ。

それも、これまで採用成功実績が少ないOpenRISC系への移行が始まるとすれば、この手で最初の成功を得たARMには潜在的恐怖となる。大口の大半は、Appleを除けばQualcommとHUAWEIなのだから……

だから、高性能を急いでいるのかもしれないが、その市場が本当に獲得できるかは、まだ分からない。IntelとAMDの牙城はARMが思っているよりまだまだ硬いのである。

とにかく、WDが2019年から始める製品変更でどこまで安定したものが出てくるかによっては、ARMも戦略を変えないと拙いなんて話も出てくるかもしれない。


<性能の頭打ちがオープン化市場を発展させる>

今OSでNo1ブランドになっているのは、Google Androidである。Google主導のオープンソースプロジェクトとして誕生したAndroidだが、今やスマホ/タブレットだけではなく、組み込み向けとしてテレビやレコーダー、汎用ゲームデバイス、ナビゲーションシステムなど多くの製品に使われている。Linux distribution(Unix-like OS)が世界を取ることはない等と言っていたのは、もう昔の話である。

これらがここまで根付いたのは、大手企業が新しい市場の登場に合わせて、オープンソースOSをハードウェアに組み込んだからである。端的に言えば、PCとして売り込めばAndroidは普及しなかっただろう。

しかし、スマホという新しい市場に合わせてロイヤリティの安い(実際には金額が少ない)Androidを投入したことで、成功したといえる。そして、オープンソースは主に成熟した製品で特に大きく花開くこともすでに分かり始めている。

ブラウザはその良い例だろう。
Netscapeのオープン化から始まり、Mozilla FirefoxやGoogle Chromeなどが世界の半数以上を取るほどになったのは、最初のオープンソースの成功例である。これらが成熟したのは、単にフリーだからではなく、普通の商用ブラウザより、高機能で開発者が多かったこと。自由度が高く、信頼性がそれなりにあったことが理由だ。多くの利用者や開発者がいると相互監視も高くなる。その結果、不具合や脆弱性に対する対応が早くなるという特徴が生まれた。

頭打ちに向かうと、この相互監視の高さや付加機能(拡張機能)が評価を上げていく。


そして、ついにソフトウェアではなくハードウェアであるCPUが今後そこに向かうとしたら、面白い。
実は、CPUもAMD不在の数年で、主に最速市場を先導していたx86が、頭打ちを見せてきた。昨年から今年は特に顕著で、脆弱性問題も相まって、コアを増やす以外に今後の性能向上もさほど期待できないだろう。

そこにARMが侵入するほどにCPU市場は停滞し厳しい。

そこで出てくるのが、じゃあ最先端の製品じゃないと困るのか?という話だ。
最上位の進化が止まると言うことは、アプリケーション性能も頭打ちにあるということである。最上位が停滞しているのにアプリケーションが求める性能が上がっていたらアプリケーションソフトウェアは売れなくなるからだ。

そうなると、他のプロセッサでもいけるのではないかという話が出てくる。
端的に言えば、ARM版Windowsの発想が、ARMに対するOpenRISCへのシフトという部分でも見えるようになるのだ。そして、それが専用のファームウェアを動かすだけの、ホストコントローラーならOpenでも十分動くかもしれない。

それがこれから始まるのだ。たぶん、WDがこれに成功すれば、間違いなく現在賛同している他社も段階的に、製品開発を始めるだろう。スマホにまで使われるのはもう少し後だと思うが、うまくいけば、2020年代序盤までに、出てくるかもしれない。

実際に、Googleがそれになみなみならぬ力を入れているらしいという噂があるだけに、WDの成功が成立すれば可能性が高くなるだろう。なんせ、Qualcomm等は自社設計も出来る程度の技術を蓄積しているのだから。


まあ、まだ先の話ではあるが、先と言うほど先でもない話とも言える。世の中月日が経つのは結構早いので、あっという間にそういう日がくるかもしれないからだ。何事も永遠に安泰とは行かないものだ。













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