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zoom RSS BluetoothのバージョンとLDACとApt-X HDの関係@-BT帯域の話。

<<   作成日時 : 2017/04/03 12:52   >>

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今回は、二部構成である。

Android OのBluetooth(以下BT)転送プロトコルにLDACへの対応が標準で追加されるらしい。これによって、ソニーのスマホなど一部でしか対応していなかった。LDACに今後登場する全てのAndroidデバイスが対応することになる。ソニーモバイルの製品としての売りは一つ減るだろうが、Codec関連のライセンス売上げは増えるのだろう。それはとにかくLDACやApt-Xなどの仕様は、正直よく分からないという人が多いはずだ。私も、これを調べるまでよく分かっていなかった。いろいろ記事もバラバラしているし、纏まった記事は見つからなかったからだ。ビットレートが高いらしい。ビットレートが低いBTでうんたらという記事は見られるが・・・そもそも音質だけなら、下手に圧縮するCodecなど使わなくても良いだろうし・・・ビットレートをさらに高くする手段もあるにはある。

ただ、BTの規格仕様を知らないと、LDACの何が凄いか、Apt-X HDの何がよいのかは見えないだろうなと言う点だけははっきりした。そこで、2回に分けて書くことにしたわけだ。1回目はBTのバージョン仕様である。ここでは簡単に帯域幅と大まかな仕様について書いていく。

<BTで最高音質オプションは実は生データ転送>

BTにおける最高音質はEnhanced Data Rate(EDR)を使ったPCM音源(非圧縮)というのを、知っている人は割と少ない。よくBT2.0+EDR等と書かれるあれだ。これは、BT2.0でオプション追加された高速通信モード(標準機能ではない)で双方向データ通信の最大速度が最大3Mbpsまで対応する。ただしデータリンク(実際に通信モードとして規定され通信できる速度)の最大は2.1Mbpsである。これを使うと、実はCD並の音質をそのまま転送できるが、屋外では干渉波が多いため、EDR通信で信号伝達を増やし転送すると、ぶつ切れ(ノイズ)が発生する恐れがある。そのため、携帯デバイスのオーディオ機器EDRを用いたオーディオが使われる事は少ない。

一応帯域とオーディオの関係を説明すると、2.1Mbpsの範囲内にはステレオで44.1KHz/16bit(1411.2Kbps)や48KHz/16bit(1536Kbps)ぐらいなら問題なく収まる帯域幅である。ちなみに、48KHz/24bit(2304Kbps)は帯域が完全に不足となる。ただ、帯域幅として見ると、CDと同じ帯域幅を常時扱うことは困難であるため、使われる事は少ないのだ。

ちなみに、BT3.0以降ではHSというより高速なデータリンクモードがあるが、これはちょっと変則的なモードで、端的に言えばWLAN(IEEE802.11g/n)との相互乗り入れをするようなものだ。そのため、これは今のところ使えないと考えた方がよい。

<BTのバージョンと仕様>

では、BTのバージョン毎の仕様はどういうものか?実はこれの仕様表はあまり出回っていないようだ。何故なら規格が家で言えば建て増し(増築)のように増えているからだ。しかも、コアとサブ(LEコア)とオプションがバージョン毎に増えている。コアに必ず対応すれば問題はないのだが・・・それは後述する。調べる側から見ると、正直何度も、仕様表を作るのに挫折し掛けた。表にならないわけだ。

まず、BTの正式仕様は、IEEE802.15.1(1.0)として発行され、2002で実用に耐える規格に強化された(1.1)。その後2005(2003-2004年)世代になり1.2と2.0+EDRの仕様が登場し、それが長年の基本仕様となった。そして、2012年〜13年にLE(Low Energy)というサブ仕様(ここではLEコアとする)が追加された4.0が登場した。この4.0に新設されたLEコアはWibreeと呼ばれる別の無線技術をベースにBTが取り込んだものだった。長所は消費電力が少ないという点であり、同じ省電力通信の赤外線通信(IrDA)とは違い、遮蔽物の影響を受けにくいという点も優れていた。

IEEE802.15はWireless Personal Area Networks(WPAN)を定義するIEEEのワーキンググループである。実はBTが普及する原動力となったのは、1.2以降である。1.2では双方向対称通信(432.6Kbps)とは別に、非対称で受信721Kbps(送信:57.6Kbps)の通信速度に対応した。また、eSCO(Extended Synchronous Connections)で音声通信の安定性を向上させたことで、よりノイズや切断の少ないハンズフリー通話や音声再生が普及する土台を作ることになった。そして、爆発的に市場を増やした、2.0+EDRからはゲーム機などにも採用され一気にリモコンデバイスでも使われるようになった。以下が仕様表である。いつものようにPCビューのみ対応である。

Version 1.0x/1.1 1.2 2.0/2.1 3.0 4.0/4.1 4.2 5
コア速度
双方向対称
非対称下り
非対称上り
オプション※1
EDR対称
EDR下り
EDR上り
EDR最大
HS(PAL)
Kbps
432.6
×
×
なし
×
×
×
×
×
Kbps

723.2
57.6
なし
×
×
×
×
×
Kbps



+EDR
1306.9
2178.1
177.1
3072.0?
×
Mbps



+EDR/HS




24.0
Mbps
→/LEは×
→/LEは×
→/LEは×
+EDR/HS




nモード※2
Mbps








Mbps








50.0?
LEコアのみ
LE追加仕様
LE(Smart)
LE(Apps)
なし

×
×
なし

×
×
なし

×
×
なし

×
×
LE※3
初期仕様
1.0Mbps
260Kbps
LE※3
DPLE
1.0Mbps
650Kbps
LE※3
x2s/x4r
2.0Mbps
1.x?
最小互換 1.0と1.1は互換に難あり 1.1 1.1

1.1
1.1
LE専用は4.0以上
1.1
LE専用は4.0以上
1.1
LE専用は
4.0以上
通信距離
通信下限
通信上限
Class※4,5

0.5m
100m
4〜1







400m
利用周波数
(MHz)※5
下限
上限
ガードバンド
下方向
上方向
CH総数
CH帯域
WLAN乗入


2400
2483.5

2.0MHz
3.5MHz
79ch
1MHz
×









×









×


































40ch
2MHz
付与機能 初期規格 eSCO
L2CAP
EDRモード
SSP*
EIR*
*v2.1で追加された
HSモード
L2CAP-E
改善された電力制御
UWB※6
LEモード
上記仕様に関する付帯機能
LEモードに
IoT関連機能の追加
帯域幅を2倍にし、出力改善など

※1 EDRやHSなどはオプション仕様であるため、+EDR等の記載がある製品のみ。※2 802.11n準拠になり通信到達距離等が強化されるらしい。※3 LEコアのみの製品はSmartまたはLEと記載される。※4 通信距離の上限は規格で定められる上限ではなく、Class1において満たされる概ねの距離条件。Class4が最も短距離※5 表の数字は変更点のみ記載。※6 UWB仕様は最終仕様に盛り込まれずキャンセル。

 

このように見ていくと、多少は分かり易いかもしれないが、パッと見てよく分かるとは言い難い。複雑だ。世代毎に増改築が繰り返されており、さらには必要な時だけ他から借りる借家のような通信仕様(HS)まである。何よりこの表で注意すべき点は、オプションの通信モードは搭載が義務づけられているわけではなく、+HSや+EDRと記載されることだ。これが難しくしていると言える。そして、それで説明が終わっていないのがさらに痛みを広げる。

4.0以降の部分だ。4.0で追加されているのはその殆どがLE(Low Energy/省電力通信関連)と呼ばれる仕様に関係する部分で、4.xより上の製品は原則これの通信をサポートしている。逆に4.0ではLEさえ対応していればOKの製品もポータブルデバイスなどで存在している。即ち、これまでコアは必ずサポートだったものが、LEオンリー製品の4.x以上が登場したことで、3.x以前とは互換性がないものも生まれたのだ。この仕様がBTの仕組みをさらに分かり難くしているのである。USBのように、下位バージョンとの互換性を全て確保しているならよいのだが・・・。

これとオーディオがどう関係するのかという話がここからだ。

<LDACはEDR利用を前提に生まれた>

LDACで必要とされるデータレートは最大990kbpsである。その速度を安定的に維持するには、コア通信(723.2Kbps)だけでは足りない。LEでも帯域は足りているが、MAXレートに達するため無線のマージンとしてみると足りないほど帯域を食うのだ。LDACは最初からそれを見越して、通信に+EDRを使うことが条件のようだ。それを使うことで96KHz/24bitまでの音源を再生できるようになった。次回は、LDACとApt-X HDについて書いていく。






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