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zoom RSS 総務省が「地デジ4K化」検討に向けた技術募集。・・・HH/VH補強信号のデジャヴ再び

<<   作成日時 : 2017/02/14 10:04   >>

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PC Watchの記事である。総務省は、フルハイビジョンもままならない地上波で、4K放送を実現したいらしい。しかも、既存放送を維持したまま6MHz帯を既存の2K放送に追加する形で解像度補間し4K化しろという何ともトリッキーな方式である。総務省は、テレビとスマホ以外にやることはないのだろうか?そんなに暇な担当者が多いなら、いっそ足りない宅配便の運ちゃんとして、その労働者を派遣したほうがいいのではないかとさえ思う。

担当者は、日本におけるテレビの黒歴史を知らないのだろう。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1044009.html

<昔アナログで見た?見たことも「ほとんどなかった」何か>

その昔、テレビがアナログ放送だったころ。クリアビジョンという地上波高度放送があった。これは、地上波放送に付与される補強信号であり、既存の放送の品質を上げる物だった。要は、既存の放送信号に別の追加信号を加え、それを処理できるチューナーやテレビを買うと、高画質になる。
技術名はEnhanced Definition Televisionで第1世代と第2世代(II)が存在した。第2世代はワイドクリアビジョン(EDTV-II)である。ワイドクリアビジョンでは、水平垂直方向の補強信号が追加され、さらにプログレッシブに対応する時間軸の補強信号まで付与されていた。

まあ、当時地上波のワイドクリアビジョン放送でちゃんと放送波に準じて作りこまれていたのは、ジブリとか、ルパンとかジブリとかしかなかったような気がする。要は、開発を主導した日テレの一部ロードショーである。全部じゃ無かった気がする。年末年始のNHKなども何度かやっていたような気がするが、ほとんどなかった。というかチューナー対応品もほとんどなかったので、何もかもが・・・ほとんどなかったのだ。

そうこうしている間に、地上波デジタル、BSデジタルの話も出てきて、最終的にアナログテレビでもBSハイビジョン対応のMUSEハイビジョンテレビぐらいが何とか対応しているレベルになった。即ち、需要そのものもさほどなかったのだ。ハイビジョンまで突き抜けるなら良かったが、コストのわりに画質効果は低かった故の問題である。

厳密に内容が同じ訳では無いが、この公募は何かそれに似ているなと感じる。

そもそも、今地上波テレビ放送の画質を見て、流石フルハイビジョンという品質はない。これは、フルじゃないからだ。地上波のMPEG2-TS圧縮方式では、信号帯域が慢性的に不足するため、少し細かな動きを必要とするシーンがあると、途端にモスキートノイズやブロックノイズが連発するのだ。そもそも、これはISDB-Tを机上策定した当初の目論見より、想定到達予定距離を考慮すると、使える信号帯域が少なくなったことも影響している。

当初は、ISDB-Tでは1チャンネルあたり18〜22Mbps程度を見込んでいたという。しかし、実際に地形減衰や干渉を考慮すると、ガードバンドとエラー訂正に帯域を食われ高くても全ストリームの合計で17.5Mbps前後が上限になるという結果になったとされる。その中にハイビジョン映像とAAC音声、データを付与すると、フルハイビジョンでは苦しい。

そのため、1440×1080iを引き延ばして1920×1080iにした訳だ。まあ、あと5〜7年遅ければMPEG4 Part.10 H.264/AVCが使えてもう少し高画質にできたかもしれないが、ある意味ではこれが使われなかったのは幸いだったのかもしれない。なんせ、きれいな放送になってもバラエティ番組や素人突撃番組(素人を面白可笑しくネタにする番組)ばかりが放送される時代である。
今となっては金曜ロードショーでさえも、映画はジブリ押しが多いのだから・・・。




<大成功はなく、墓穴を掘るか、無難にトントンで普及するか?>

個人的には、UHD BDでさえも普及には程遠い中で、果たして4Kの地上波放送が普及するのかは微妙だ。
そもそも、4K衛星放送(高度BSデジタル)の、2chがショッピングチャンネルだったほど4K放送に対するコンテンツの供給は難しい状況にある。
4Kともなると、厚化粧をしたアナウンサーやコメンテーターを使ったバラエティ番組ばかりを流すわけにもいかない。本来なら、サイエンス番組や映画、ドキュメンタリーなどが好ましいが、それらは4K制作のストックが少ない。さらに、製作コストやライセンス料も高く、簡単にコンテンツを集めるのは難しい。

今のハイビジョン放送でさえも、海外から映像を集めて放送する番組も多いのに、コンテンツそのものが少ない4Kはもっと大変なのだ。

結局、無難な広告番組になる可能性が高い。そして、その放送に使う方式がEDTVと似た補強信号による4K化を目指している。総務省の考えることはよくわからないが、これに関して大成功はまあないだろう。墓穴を掘って無駄に税金が使われ、企業も利益にもならない無駄な投資を迫られるか、または赤字でもないが、黒字でもなくワイドクリアビジョン程度の放送が一部テレビ局にあるぐらいになるのだろう。こうやって無駄に全部の底上げを提案して、民業圧迫するのは止めた方が良い。

必要になれば、民間から政府に4Kをはじめたいから部会をというだろう。


<4K・8Kは通信衛星(CS)・衛星放送(BS)だけで十分>

例えば、選挙演説にハイビジョンは必要かというと、実は要らない。討論番組もハイビジョン放送である必要はなく、ワイドビジョンなどのアスペクト比(画角)の違いが有用であるかどうかぐらいだ。これらは、映像の画質より、話す内容が大事だからである。

一般的なテレビ放送なら、ニュースなどは標準放送でもハイビジョンでもどちらでもよいが、4Kや8Kまで必要かというと、別にそこまで必要とする話でもない。4Kや8Kになると拡大すれば映った人の顔の特徴まで全て映る。鏡で至近距離から見て確認するような、まつげの本数、場合によっては鼻の穴の中まで特別な処理をしなくても見えるかもしれない。望む人は少ないだろう。放送の仕方そのものを例えば、4Kでハイビジョン映像を4つ並べられるため、テレビに拡大機能を標準搭載し、右下か左下をスタジオ映像のままに、残りの部分を現場の映像などと言った具合に使うなら別だが・・・

では、解像度や画質が高いほどよいのは何か?
一般にVFXなどを使うSF映画など大画面で迫力を求める映像には高解像度は大きな価値を持つ。ただし、それも自宅なら大きなテレビを持っているなど、ある程度条件が必要だ。スポーツ中継などもものによっては価値があるだろう。しかし、やはりそれ相応の大きさになるテレビが必要だろう。小さなテレビで、4K放送などを見ても、差は感じにくいだろう。


これらから分かるのは、高画質を売りにする番組などさほどないということだ。地上波で一番売れるのはオリンピックぐらいだろう。そして、それが終わったらバラエティばかりになる中で・・・地上波に4Kがいるのかという話になる。BS/CSの4Kチャンネルを充実させた方が、少数精鋭のよい番組が作られるだろう。

量産型の地上波は、ドリフのようにぶっつけ本番のバラエティも作ることが出来ない放送禁止時代の今において、面白い番組など作れるはずがないのだ。


<高画質万歳の画質マニアだけが喜び・・・>


そして、高画質だけでは消費者には売れないということもいえる。高画質万歳という人は、視聴者にはそんなに多くないからだ。高画質を求める人は、テレビ放送より、BDやインターネットコンテンツ、ゲームに求める人も多い。

そもそも、高画質になっても、それだけのコンテンツやそれを生かす機能がテレビに付かないと、誰も便利だとは思わない。先に述べたように、1つのチャンネルにおけるニュースで4つの映像が並べられるため、一カ所に拡大して表示できるみたいな機能があれば、違うかも知れないが・・・最小でそれぐらいはやらないと消費者は、これ以上高解像度にしてどうするのと言うだけだ。

まあ、実際にそういう機能が出来て使われるのかは疑問である。何せ今まさに前例があるからだ。

デジタルハイビジョン放送もサイマル放送(1チャンネルで複数のSD放送を流す並列放送)が出来ると売り込んでいたが、今それをやっているのは、時々NHK Eテレ(教育)等NHKがやるぐらいだ。災害が起きたときに、瞬時に移り変わってニュースも出来ますと意気込んでいたのは、地上デジタル放送が始まった時の話だが・・・ここ何度かの震災や災害で、使われた民放放送局はなかった。視聴率やCMの扱いもあり、出来ないのか、それとも設備自体がないのか・・・。

枝番放送という、使える機能を使わないから、使い方を視聴者が知らないというのもあるだろうが・・・。使わなければ、普及もしない。

結局、デジタル放送で注目されるのは、データ放送でゲームが出来るとかそういう機能と、画質ぐらいだ。音質は、デジタル放送開始後に、CMや番組(映画、クラシックなど)における音圧差による苦情があり、NHKなどが撮影映像に対して生中継も含めて、ダイナミックレンジ圧縮をリアルタイムにかける技術を開発し、聞きやすい形に加工しているわけだ。

-音も歪めたデジタルテレビ放送-

映画を見たときに爆発のシーンがあるとしよう。劇場の音をそのまま再生すると、地響きがするかのような「どっっか〜ん」という強烈な音がするが、それを自宅のテレビで見たときに、その「どっっか〜ん」が出てしまうと、煩いという人が出るようになった。そこで、「どっっか〜ん」の音圧(音量と音域の一部)を抑え、耳障りに感じたり、音量が極端に大きいと感じる部分を、ほとんどの人がそうは感じない程度に下げているのが今なのである。そのため、クラシックや映画などは、地上波もBS(たぶんCSも)も、BDなどのパッケージコンテンツが別にある場合は、そちらとは比べものにならないほど音圧は抑えられ、さらに音域も一部がカットされる。当初は、CMも音量が上がっていたが、放送も自重がなく、いい音だったわけだ。
アナログ(特にBS Hi)の方がよいと一部に言われたのは、AACなどの音声圧縮だけでなくここにもある。


<テレビの未来を本当に考えているなら、解像度よりやることが沢山ある>

何故、高解像度ばかりに目を向けるのか、総務省の発想は私には分からない。頭がただデカいだけなのだろう。下手したら、助言している有識者もそういう人なのかも知れない。解像度を上げれば、売れると本当に思っているのだろう。

本当に未来のために役立つ技術を開発し、日本を発展させるつもりなら、何を付与したらテレビに目が向くのか?自分だったらどんなテレビを望むかを、考えるべきだろう。一家に一台、自宅に一台の大きなテレビを4Kにする需要なのか?それとも、ハイビジョンテレビ全部をハイビジョンのままで、高機能にするのかという選択肢もあるのだ。

例えば、上記のダイナミックレンジ圧縮を停止出来る付与機能や、LPCM音源の音声帯域を増やすと、歌番組をよく見る人は喜ぶだろう。4Kではなく、帯域幅を付与帯域によって拡大し、フルHDのBD並みにするというのも手だ。そうすると、サイマル放送がハイビジョン化出来る見込みも生まれる。

そうなると、小さなテレビでも買い換えたいと思う人は出てくるかも知れない。みたい番組があればだが・・・。

デジタル放送には沢山の積み残しや、放送を始めてから起きた問題がある。
それらを、まず総合的に解消しHDTV-2でも作り上げた方が、BS等との区別も出来て、テレビ局にも楽かもしれない。もちろん、EDTVのように売れない可能性もあるが、ハイビジョンサイマルや音質対策も本気でやれば、ただの解像度アップデートとは異なり、小さなテレビまで効果が生まれ、最終的に売れる見込みが高い。低価格帯になりがちの、小型テレビも値崩れしにくい上位機種を開発できるかもしれない。今なら低価格競争も中韓メーカーを除けばさほど行わないため、差別化し長く利益を出せる商品も生まれるかもしれない。


まあ、高度BSデジタルでも書いたが、完全に視聴者や企業と官公庁の発想は違う。このまま、官公庁がこういう主導をしていたら、アイデアのない官公庁に無駄な投資を迫られ、技術を売る羽目になるかもしれない。例え大企業で、数億の研究開発でもそこに割く技術や時間は大きなものになり得る。それこそ、最初こそ小さくても、最終的に東芝の原発事業のようになることもゼロではないのだ。











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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
> 総務省は、テレビとスマホ以外にやることはないのだろうか?

CDやらの著作権やらで要らぬ横やりを入れまくった文化省といい、まったくそのとおりですね・・

総開発費によりますが、個人的にはオリンピック期間中のみの時限式4k放送の手段(=BS 4k計画は見直し)ということならそう悪くはないと思います。しかしそういう考え方はせずBS 4k!地上も4k!と消費者は置いて突き進むことになるんでしょうね。残念ですが。

(ちなみにまだ決定どころか公募の段階だというのは理解しているのでありからず)
かるろす
2017/02/14 17:44

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