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zoom RSS 最近、使われているスーパー台風・・・実は日米のカテゴリには存在しない。

<<   作成日時 : 2016/07/11 07:11   >>

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今年の台風は観測史上2番目に遅く第1号が発生した。そして、900hPa(mb/米国では今でもミリバールが使われる)にまで発達したことで、ここ数年の恒例ネタであるスーパー台風という言葉が踊っている。

以前一度調べたことがあったのだが、あまり詳しく調べなかった。米国で使われているということと、日本にはそれに相当するカテゴリが猛烈なまでしかなく、米国では上にスーパーがあるということを書いたが・・・。

実は、あの時は本当に国内だけを簡単に調べたので、事実の裏が不十分だった。そもそも、Super Typhoonとは何か、調べて見るとそれを明確に定めているデータはないようだ。

<実はスーパー台風というスケールは北米にもない・・・>

北米でもスーパー台風(Super Typhoon)という言葉を使っている。日本では猛烈な台風というスケールまでしか存在しないため、北米で使われる最大級のハリケーン(Saffir-Simpson Hurricane Wind Scale category”Five”のこと)に合わせて、Super Typhoon(スーパー台風)とよぶことがあると考えていたが・・・、違うようだ。

これは、米国が自国での観測が難しい小さな諸島を中心に台風気象情報を提供する、Joint Typhoon Warning Center(JTWC)での各国の航空機や船舶に対する警告の最上位の呼称に用いているようで、実は米国でもSuper TyphoonやSuper hurricane(hurricane)というカテゴリ名称がある訳では無い。何せあちらは、数字の1から5なのだから、一方で日本の「猛烈な」では、伝わりにくい島嶼地域が赤道付近の太平洋上にはある。その地域のために、危険な台風に対して、さらに上という意味(超越)を意味するSuperを使っていると思われる。また、この使い方をすることで、航空船舶などへの警告もしやすいという利点もあるようだ。

<スーパーの役割と意味>

では何故これをスーパーと呼ぶのかというと、危険度が既存の台風の比ではないからという意味での早期警戒避難と注意喚起が目的のようだ。むしろ、強さは危険度が高いことを示せば相対的に示されるというだけの話で、台風を超えた台風という言い方をすることで、それの中心に入ると危険性が高いと言っているのだ。

日本では、どちらかというと日本の基準を超える大きな台風でイベントのように伝わるが・・・、JTWCが出す情報では場合によっては先行避難を呼びかけ、警戒警報(非常事態宣言等)を出す基準として、発表しているようだ。

具体的に言えば、スーパーが付く台風は、Saffir-Simpson Hurricane Wind Scale (サファ・シンプソンのハリケーン風速スケール)において、カテゴリ4〜5に入ったときに、該当する。具体的な風速は一分間の平均風速が67m/sを越えるような猛烈な風が発生する嵐の場合に、Super Typhoon情報が発表されるようだ。(70m/sではない。)


これは、竜巻の中心風速で被害が大きくなるF1(Fujita scale F1)に匹敵する風が断続的に吹き荒れるのが、このスーパーが付くレベルの台風になるため、 その熱帯低気圧の下に入ると、家の屋根も吹き飛ばされたり、ガラス窓や戸が割れるという被害が頻発するようになる。(トラックや自動車も横転する風)
さらに、気圧が低い中心付近は海面上昇が時に10mを超えることがある。高潮被害が発生し、塩害も起きやすい。即ち、ダブル、トリプルでパンチを受けるのだ。

そのため、先行避難や丈夫で安全な屋内での待機が必要になる。こういう情報を、日本はとにかく、東南アジアや商業飛行機、船舶などに端的に伝えるのに、Superを付けて自治体(政府を含む)や各国国民に警戒を求める。尚勢力としての名称はViolent Typhoon(猛烈な台風)で変わらない。

要は、これが接近したら経済や商業活動(航空機や船舶の運航を含む)が出来る状況にはならない、という目安として、Super Typhoonを加えているようなものだ。日本ではでかいので注意程度であり、Violentを置き換えていると考える傾向があり、日本の猛烈を超えるスーパーだとはしゃぐ予報士も出るなど、ただのエンターテイメントのように取り上げられるが、北米では早期避難や早期防災準備を徹底する目安が、このスーパー台風という言葉なのである。

これは、Violentより大きい、台風なので気をつけてくださいという話ではなく、Violentの中でも大災害が起きる台風だから、すぐに身を守ってください。予報円に入る地域は、対策を取ってくださいというわけだ。即ち、丈夫な避難先に避難し、屋根が弱い住宅や、全面ガラス張りの窓のある住宅、さらに高潮被害に弱い地区では、予め率先して避難や対策をしてくださいというレベルである。

尚、カテゴリの中でスーパーに相当する言葉を使っているのは、実は米国ではなくインド洋地域のサイクロンである。これは、最大風速59m/sを超えると名称がスーパーサイクロンとなる。日本で言えば猛烈な台風に匹敵し、米国ではカテゴリ4に相当する。


<スーパー台風は本来は先に避難するレベルの台風>

という事実が発覚してしまった。何故か日本では、怖い台風などと言うだけで、実際に先行の指示なども出ないが・・・ここ数十年はこの規模の台風が少なかったことと、家屋が瓦屋根で重く、平屋なども多く、低く土塀などで囲った住宅と雨戸を完備した住宅も多かった。それによって比較的被害が起きにくいことも影響したと思われる。

しかし、この最近になって猛烈な台風が増えていること、住宅もスレート葺きや高層階住宅で雨戸やシャッターなどがない家屋が増えていることで、大きな台風が少ない太平洋側の都市に直撃すれば、甚大な被害が出る恐れもあるほど酷いものになる恐れがある。

本当にスーパー台風という言葉を定着させたいなら、気象庁も、報道も、単に安全な屋内という話ではなく、猛烈な台風なら接近が明確になった時点から避難を呼びかけるか、危険な状態を宣言するといった対応が必要かもしれない。

<米ハリケーンカテゴリ・・・幻のカテゴリ6と米国のスタンス>

ちなみに、米国ではSaffir-Simpson hurricane wind scaleにカテゴリ6を追加すべきではないかという議論もあったとか?しかし、既にカテゴリ4〜5の段階で甚大な被害を与えることが分かっているため、それ以上のスケールを作る意味合いがないという結論になった。下手にカテゴリを増やせば、下のカテゴリの危険度が相対的に低く見えるため、好ましくないということのようだ。考えて見ると、日本も猛烈なが一番上なら、それは恐ろしいが、この上にスーパーがあるかのように海外から持ってきたら、猛烈は相対的に強さが弱いかのように見えてしまう。

そもそも、猛烈が最上位であり、Superは避難や対策を呼びかけるためにプラスで提供されている情報になるのにである。現実には、猛烈の段階で甚大な被害が出る恐れがあるため、本来ならスーパーなど海外から輸入してまで使う必要はないのかもしれない。もし、スーパーを国内に輸入するつもりなら、やはり先行避難や台風が接近しても危険性の少ない屋内で身を守る行動の呼びかけまでセットにする必要があるだろう。


まあ、そう考えると、どこかのメディアが新しい発想(他のメディアとの差別化)としてJTWCのスーパーを見つけて拾ったのが、きっかけだが、何故かそれがスケールのように伝わってしまった。実は、確かにスケールとしても大きいことを意味しているが、むしろ甚大な災害が起きることが、確実な台風であるため、逃げなさいよという意味の台風の基準であり、スケールそのものを指している訳では無かったのである。


日本は、最初から海外の用語、豆知識として登場しいつしか、スーパーは猛烈より凄いという話になった。それは、確かに恐ろしい台風であることに代わりはないが、そもそも米国は、甚大な被害を4や5で与えることから、その上を考えることもないとしている。日本は、気象庁はそのつもりはないのだろうが、メディアは面白く伝えるために、スーパーを使い猛烈(この水準で本来は家屋が耐えられなくなるケースがあるレベル)を蔑ろにしているのかもしれない。

こういうのは、米国などが観測している情報を豆知識として伝えるには良いが、国内の気象現象を伝える用途では、決して使って良い言葉とは言えないだろう。そもそも、猛烈の段階で被害想定は大きなものになるのだから・・・。








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