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zoom RSS もし劇的なら?Cannonlakeで真の性能を発揮するSkylakeアーキテクチャ

<<   作成日時 : 2015/10/14 10:32   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 5 / トラックバック 0 / コメント 1

昨年のIDFでインテルは自信満々にSkylakeは性能が劇的に上がると述べていたが、実際には劇的とは言えなかった。フロントエンドに手を入れたにもかかわらず・・・これは、今年のIDFでのインテルの姿勢でも確かなようだ。

そこが、憶測を呼ぶようになった。このブログの記事も憶測だが・・・電力プロセスアプローチとして改良されたのではないかといった話もある。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20151014_725409.html

私個人の考え方では、インテルがこれだけの理由で改良をしたとは思えない。むしろ、戦略的にこの手の改良をするなら、パフォーマンスそのものをもっと大きく底上げするつもりだったと考えている。ただ、それは上記の後藤氏の記載を裏付ける原因で出来なかったと考えられる。私の発想は記事の逆説である。

出来なかった理由は、直前になってDisable(停止)へと変更されたAVX512Fと、その周囲の何かが影響したのではないかと考えている。要は、昨年の発言から考えると、Disableにされたと思われる回路に何か重要な性能向上の鍵があったが、外された。

だから、インテルは、何のためにフロントエンドを刷新したのか今は語ることが出来ないのだろう。これを語ってしまうと、Cannonlake/Icelake世代では、性能向上の要を説明できない上に、Skylakeにはマイナスだからだ。そのため、今は質問されたことだけを質問された範囲内で、答えているだけなのだ。でなければ、もっと大きな声で、「このために改良したのです」と今までのインテルの傾向から言えば答えるだろう。成功とは言い難いNetBurstファミリーでも乗り切ったほどのメーカーなのだから・・・。

<SkylakeのAVX512F停止で何が起きたのか?>

当初の予定ではAVX512F関連の回路を有効にすることで、拡張されたフロントエンドがより効率的に機能するはずだったとしたら、面白い。ただ、フロントエンドの拡張に対する内部の拡張が大きかったことがあったのか、後藤氏が記載している理由が歩留まりに悪い方向で働き、定格クロックの達成にばらつきが起きたとしたら・・・。

他紙の記事などから、14nmでは規定のクロックを達成した製品を十分な歩留まりで製造できないとかなり前から出回っていた。そして、1〜2月の段階で目処は付いたが、それに失敗すれば今年の秋までに出荷できず来年になるかもしれないと・・・。

インテルがそんな危ない橋は渡らないだろう。もし、プロセスの最適化だけなら、8月の出荷が出来た可能性は低いと考えられる。初物は多くの製品が売れる。しかも、Windows10と同時期なら尚のことだ。そのため、絶対に数を十分に確保する必要があるが、Haswell系ではもう不十分。Broadwellが遅れに遅れている状況で一か八かをやっている状況ではない。そこで、AVX512Fを止める案も採用することで確実性を高めたとしたらどうだろうか?

Skylakeの開発期間から考えて、Broadwellの反省をSkylakeに充てる時間はない。Broadwellは結果的に少量出荷に留まり、ほぼ製品が出ない状態でSkylakeに移った。これは、Broadwellの歩留まりが悪すぎたからだろう・・・が、しかし、そのままならSkylakeも実は同じだったとしたら。たまたま拡張していたフロントエンドと、新機能を排除した組み合わせでうまく行くことが分かった。目処が付いたのは、AVX512FをSkylakeから外すといって数週間後で、それでも最終的な日付が出たのは、7月になってからである。これは、憶測だが、流れ的にみれば、こういう見方もできるだろう。

その代わり劇的とまで評した性能を犠牲にしちょっとだけ性能を上げるようにマイクロコードを最適に調整した。

今は、AVX512Fがどれほど性能を上げる効果があるのかは分からないが、無効にしたのがAVX512Fだけではなく、命令発行ポートの一部にも何か足かせや停止の措置があるなら、AVX512F対応のアプリケーションではないネイティブな処理でも、十分な性能が発揮されていないのかもしれない。

そう考えると、IDFでは下手にしゃべるわけにはいかなくなる。新製品なのに、本当はこうなったんじゃないかと思われると不味いからだ。

<KabylakeはHaswell Refreshと同じ>


問題は、kabylakeでそれを改善するかどうかだろう。それは現時点ではなさそうだが、AVX以外に何かマイクロコードによる停止措置があるなら、それがプロセスの成熟次第で戻る可能性はある。あとは、チップセットをUSB3.1世代に対応させると噂されるだけで、製品はSkylakeの高クロック版(14nmプロセスのStepping改善)と同じになる可能性が高い。強いて言えばGPUぐらいは更新されるかも知れないが・・・。
来年にならないと詳しい情報はでないだろうが、よほどSkylakeの14nmプロセス技術が充実するようなことがなければ、KabylakeでのAVX512F利用はないだろう。


まあ、Cannonlake/Icelakeに期待しすぎてやはり、Skylakeと大差なかったという結末も今のx86-64プロセッサ市場の現実を見るとあり得るが、後藤氏の記事を読んで、Skylakeの開発期間と延期期間を考えると、フロントエンドを製造プロセスや電力、クロックのバランスのためだけに取り入れたというのは、インテルの歯切れから考えると納得は出来ない。また、今のプロセッサ設計は1年やそこらで出来るほどではないことを考えると、効果的にそれが機能したとしたら、予定にはなかった良い作用だったと考えた方が良い。

普通に考えれば、フロントエンドは最初の設計段階で基本は決まっているはずだ。そして、その頃にはきっとBroadwellやSkylakeで苦戦するとは夢にも思っていなかったはずなのだ。何せ、最初の計画はTick Tockの全盛期(Nehalem〜SundyBridgeの頃よりはもっと以前)だったはずなのだ。

<この真相が分かるのは2017年>

尚、これが分かるのは10nm世代のCannonlake/Icelake世代(2017年)である。Skylake系のWS/SV向けSkyLake Xeonも同時期の予定であり、当分はこの謎を持ち越すことになるだろう。

そして、これがもし正解なら、Cannonlakeで性能が上がると思われる。一つ気になるのはKabylakeが生まれたことだが、AVX以外に性能に関する何かをさらに止めているなら、Kabylakeで基本性能が上がる可能性もあるのかもしれない。

<次を待つ楽しみを探す>

これは、個人的な考えであるが、これを書こうと思ったのは、IDFでのインテルのスタンスが著しく変化していることにある。QualcommやSamsung、MediaTekなどがARMプロセッサで攻勢をかけて市場リスクが増すのは分かるが、だからといって主力のx86プロセッサのアーキテクチャを詳しく語らないのはインテルらしくない。x86と言えばインテルの持つ最大の強みである。主力の地位はいくら廉価が普及しても、変わらない。凄いだろう・・・買って体験しようと言うのがインテルであり、強く凄いと言えば少なくとも売れるのだ。しかし、今回はそこまで語られていない。だから、憶測になってしまったのである。

それは、即ち語ることが出来ない何か(販売に影響を与える)問題がそこにあったと見た方がよい。だとしたら、Skylakeにとっては、このプロセッサは真の性能を発揮できないと思われる墓穴があるのかもしれない。

だから、インテルはそれを想像されることを避け、語らないことにした。そして、語るのはKabylakeやCannonlakeでそれらが改善された時ではないだろうか?

このように考えると、きっと好きな人は、2017年のプロセッサに対して、期待を持てるだろう。
まあ、待っても変わらないかもしれないが、性能もこの数年上がりが鈍いので、こんなことでも考えれば、ハイエンドを求める人には次の製品を待つ楽しみが増えるだろう。


何というか、最近はiPhoneやAndroidなどが増え、より高速な製品が出ることは減った。省電力ばかりに向かう。しかし、何年かに一度ぐらいは、「劇的な」進化をして欲しいものである。



−かるろす様コメントありがとうございます−

「AVX512無効でもSMT時の性能は劇的に伸びてるので、劇的な性能向上がなかったというのは少し不憫な気がします 」

こういうのは、それぞれ基準となる主観があるので、書くべきか悩みましたが・・・記事の補足も含めて書いておきます。

考え方は人それぞれです。PCに対する興味や、必要と考える性能によりますから、ただのベンチマークだけの話でもないですし・・・。最近は、性能があまり伸びなくなったのでどこを視点に劇的と表現するのかも変わっているのかもしれません。ただ私個人の発想では、性能が伸びているといっても、あれはどうみても劇的ではありません。プロセッサで劇的と言えば、ここ数世代の性能向上やスペック向上を明らかに凌駕するということです。

それを支持する人は、
「その点では、劇的とは言いません。」と言うでしょう。

これは、私のこれまでの主観も含めています。Net Burstの頃であれば、P6の1.1GHzが1.4GHz〜1.6GHzそして、2〜3GHzへと上がることを示したことでアーキテクチャ面では劇的と表現されました。クロック性能は落ちましたけど・・・いろいろな意味で劇的でした。だから、Willametteを本格的に示したIDF'99の頃は、次世代のイメージが凄かったのですよ。クロック性能はともかくプラットフォームでは劇的な変化でした。

性能面では、Core Micro Architecture(MA)からNehalem MAにジャンプアップした頃のような性能向上となります。何を処理しても最低で2割以上速度が上がりました。ちなみに、明らかに前より体感速度が速いと分かるには、12%〜18%の性能向上が必要ですから、SkylakeのALU/FPU性能を劇的と表現するのは・・・無理です。条件が高すぎるという人もいるでしょうが、ムーアの法則でインテルが述べてきたことを考えると、これでも少ないぐらいなのですよ。上がらないから優しく見積もるようになったに過ぎません。

まあ、微細化による熱密度の増大でそれが難しく、ダークシリコンが増えていることを含めて見積もっても、やはり劇的ではないでしょう。これを劇的といっていたら、将来はキャッシュを増やすだけでも下手をすれば劇的になります。もちろんSkylakeとHaswellやBroadwellのGPUもひっくるめれば別ですけど・・・
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/1103/tawada155.htm

Skylakeは、技術の核を明確に説明していません。MAの詳細にはあまり触れていませんから。だから、ALU/FPUのネイティブ命令に影響与えるバックエンドの改良が、フロントエンド並に大きいなら・・・。AVX-512(3.2)の停止に合わせて止められていて語れない可能性も考えられる。

特にAVXの拡張では、ポートも大きく拡張されている可能性はあります。Haswellが8つのポート(0〜7)だったのに対して、もしAVX512のためにポートが増えていて、それがCPU歩留まりのネックだったとした場合、何らかの手段で追加ポートだけを殺して、出荷しているかもしれません。(その手法があったからAVX512は止めて、AVX2のみになったという仮定です)

そう仮定すると、「Cannonlakeは、Skylakeで果たせなかった劇的を達成できる」という話です。

Skylakeに満足がいかない人にとっては、PCへの期待は下がる一方です。2014年のIDFで述べたインテルの劇的が、今のSkylakeと違うなら、Cannonlakeで変わるかもという将来への期待を込めると途端に面白くなります。もちろん、これも一つの憶測ですから、他にも可能性を考えることは出来ますし、そもそも後藤氏の考えの通りでそういう変更はないのかもしれません。

あくまで、このように考えることもできるという話です。もし、それが事実でもSkylakeは不憫ではなく、むしろ商業的には成功するように、性能の帳尻を合わせて発表されています。インテルが完璧主義で絶対パーフェクトでないと売らない企業なら、フル性能で動くまで遅らせてもやらなかったかもしれませんが・・・その方が時機を失して不憫だったでしょう。(もしそれをしたら、14nmの製造ラインは元が取れなかった可能性もある)こういうネタを出せるのも、Skylakeに秘密がいっぱいだからです。

プロセッサ技術を考えるのが好きな人には、楽しめるネタだと思いますよ。そういう話が出来る友人がいれば、語り合うのも良いかも・・・。

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う〜ん、どうなんだろう
今のhaswell(8コア以上だったかな?)でもAVXが起動すると定格クロックが低くなる仕様があるぐらいで、既存AVXの倍の512bit演算では4コアでもクロックを下げざるをえなくなる的なことなのかな?

AVX512無効でもSMT時の性能は劇的に伸びてるので、劇的な性能向上がなかったというのは少し不憫な気がします
かるろす
2015/10/15 10:35

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