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zoom RSS 分かり易い?Broadwell以降のプロセッサの遅れとVAIO H

<<   作成日時 : 2015/02/17 10:12   >>

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スマートフォン向けのプロセッサExynos 7 Octaをサムスン電子が発表したが、Cortex A57とA53にグラフィックスとしてMali-T760を採用したいわゆる順当な製品であるため、あまり特筆する部分はないが・・・。Snapdragon810の発熱問題が理由でexynosに移ったというより、内製で利益率を高めたいというのが本音かもしれない。サムスンはスマートフォンそのもので相応のシェアがあり、数を裁ける立場にあるから、昔の日本企業に近い垂直統合の売り方もできる。


さて、それはともかくとして新生VAIOが昨日発表されたが、個人的には2軸ヒンジ構成の方が評価が高かったのでは無いかと思うが(少なくとも、あの構造は破損リスクが高いと思うのだが。私はどんな商品でも一カ所は難癖を付ける)。それが、個性であり比較的売れると思われる。待ちわびていた人も多いだろう。


ここからが本題である。
Broadwell-Hを搭載したVAIOの性能は、少しお祭りムードだが今のモバイルでは最高性能の水準に達しているようだ。当然、一番最後に出すという点でも、これは必ずクリアしなければならないし、静粛性などでも格段の考慮をしているようだ。

このVAIO記事やNECの製品記事などを読んで思ったことを書くと。
ここからほぼ確実に、ハイエンドは3Dグラフィックスを外部GPUで行うというイメージをインテルが崩しに掛かっていると感じる。この調子だと、DirectX12が登場して1年後頃に出るであろう、Cannonlakeではハイエンドのゲームも並以上の処理ができるという触れ込みになるかもしれない。


これは、インテルのブランド押しから見ても見られる傾向である。
IntelはHD Graphicsの上位に、eDRAMを搭載し、Iris Pro Gpraphicsを採用してきたが、ついにeDRAMを搭載していない製品に、Iris Graphicsを解禁したのだ。ご指摘により2月23日修正-HaswellにてIris Graphics 5100が存在していました。まさいさんご指摘ありがとうございます。
これによって、i810時代(当時は中止されたがTimnaプロジェクト)からはじまった、CPU内蔵を目標としたインテルの計画が、いよいよ完結することになる。


何故、Irisへの格上げがされたのかを予想すると、既にプロセッサ(CPU)の汎用ロジック回路の拡張は難しいことが理由だろう。グラフィックスを強化しないと性能向上のインパクトがないのである。

これは、実を言えばARMなどのプロセッサにも言えることで、ARMもここに来て、ピークパフォーマンスの性能向上はあまり唱えなくなった。その反面、電力辺りでのパフォーマンスの高さをアピールしているし、Maliの方が話題になるネタを供給するようになっている。これは、Qualcommにも言えることだが、QualcommはCPUに限らず自社グラフィックス技術と、LTEモジュールの統合など、システムチップの全方位統合を進めている。

何故そうなるのかというと、微細化によってクロックの高い製品を出すのに、かなりの投資が必要だからであり、消費電力が大きくなるためである。


これをごく簡単に説明すると、これは水道の蛇口から出る水をホースでどこかに流すことにたとえると分かり易い。

クロックを高くするには、ゲートに高い電圧を掛ける必要がある。これは、水で言えば水流が速くなれば、大量の水が流れるのと同じである。水流が強いと水圧も相対的に高くなるため、水量が増える。
電気信号も基本的には、流す勢いを速くすれば、圧力が高くなる。それを細い線内で流すとどうなるかというのが、この理屈である。

水道を流れる水圧には限界があるが、たとえば、水の量を本来の蛇口から出る量の2倍にすれば、蛇口が壊れるかもしれないだろうし、ホースが裂けて水が漏れるかもしれない。破裂するという最悪の事故もあるだろう。

では、微細化された回路で高圧を掛けるとどうなるか・・・。
回路内を流れる電気信号の波(ノイズ※)が、隣の回路を流れる電気信号の波とクロスしてしまい。同期信号が狂ってしまう恐れがある。また、回路が切れ、短絡(ショート)する恐れもあるのだ。そのため、微細化が進むたびに、インテルなどプロセッサを製造する半導体メーカーは、その回路の周りを覆う絶縁素材を改良するとともに、回路そのものも電気の流れを改善する加工をしてきたのである。

要は、水道の蛇口は今より小さく、ホースは同様に細く小さく、しかし水量は今までと同じか、それ以上に流れるように(要はホースを丈夫にしつつホースの皮の部分は極限まで薄く)したのが、これまでの方法である。ホース(絶縁体)を太くすれば、漏れる可能性が減るが、より多くの回路を納めるのは難しくなる。また、ホースばかりを太くすると、デッドスペースが増えてしまい性能があがらないため価値が下がってしまう。だから、より小さく、より多くの回路(ホース)を伸ばし、たくさんの情報(水)を扱えるようにするのが、微細化の極意なのである。


しかしその水量と細さに耐えられる丈夫な素材の研究がうまくいかなければ、これはいつか破綻する。
また、素材が、物質を構成する最小の原子より小さくなることは物理の法則では不可能である。
そのため、そこに達した時点で開発できなくなる。その原子サイズの限界が、あと2世代〜2.5世代(10ナノメートル、7ナノメートル、限界5ナノメートル)ほどであり、現実的に可能なのは、7nm程度だとされている。

現在は、14nmに達している。
多くの情報を総括すると、今回インテルは、14nmプロセスにおいて立ち上がり自体は悪くないが、クロックが不安定であったり、思ったほどのクロックで動作できない問題が発生し、苦労したようである。しかも、未だにそれは22nm(Haswellプロセッサ迄)に比べると多いレベルで起きている可能性がある。だから、ES版のSkylakeが低クロックで話題となったのだ。

この辺りの問題は、Cannonlakeでも引き続き存在する。ただ、14nmの技術で10nmもカバーできるなら、クロックはそのままで、パフォーマンスは機能向上によって僅かに高めるぐらいで何とか使えるだろうが、そもそもあと1年や2年と行った数年の範囲でこれをたとえば、10GHzで動かせるような、大きなブレークスルーが出る可能性は低いと思われる。(それが登場すれば飛躍的に性能が上がるのだが・・・)

この問題は、過去にTejs(テハス)やPrescott(プレスコット)のPentium4で起きた問題ではあるが、既に機能性で大幅な性能向上を果たすほどの技術は生まれにくいにし、プロセスノードに至っては、リソグラフィー(プロセッサ回路を作るための装置)の開発だけで、数千億かかる時代である。そのため、プロセッサそのものよりグラフィックスなどに投資しているのだろう。

集積する回路の数を増やせば、一定のクロックで確実に性能が上がる部分を強化した方が、CPUメーカーにとっては実はアドバンテージが示しやすいのだから・・・(GPUは演算の特性上、演算回路の数を増やすほど性能が向上する傾向がある)いわゆる最後のフロンティアがGPUや通信モジュールなどとなっているのである。


Broadwellは即ち、本格的なCPUとGPUの統合における最後のアプローチに入り始めた製品と言える。数年前に、Broadwellからは、SoC/BGAのみの生産を行うとインテルが述べて、話題になったことがあった。インテルからすればサーバーを除くデスクトップ向けのCPU(GPUを内蔵しないもの)は、既に性能の向上を示すには不適当な製品になりつつあるのかもしれない。



※水道でいえば、水量が少し多くなる部分、ゴムのホースだと仮定すると、水量が多くなるとその部分が膨らむ。それが一定の間隔で起きることで、情報を流すのが、同期クロック(周波数)である。即ち、回路が膨らむわけではないが、微弱な信号が隣に伝わり、流れを阻害することがあるということ。





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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
>IntelはHD Graphicsの上位に、eDRAMを搭載し、Iris Pro Gpraphicsを採用してきたが、ついにeDRAMを搭載していない製品に、Iris Graphicsを解禁したのだ。
これについては大きな間違いです。
Iris GraphicsにeDRAM搭載されてる物に「PRO」が付けられてるだけで、
Iris Graphics自体はHaswell世代から製品として出てます。
まさい
2015/02/22 19:09

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